【1日1事例】足関節捻挫の既往を有するバスケットボール選手におけるTuck Jumpおよび試合時の体幹加速度の特性 #足関節捻挫 #既往歴 #加速度センサ

参考文献:足関節捻挫の既往を有するバスケットボール選手におけるTuck Jumpおよび試合時の体幹加速度の特性
筆者:島田 結依, 永野 康治, 笹木 正悟
発行日:2021年
掲載元:日本アスレティックトレーニング学会誌 7 巻 (2021) 1 号
検索方法:インターネット
キーワード:足関節捻挫, 既往歴, 加速度センサ


【抄録】
・高校女子バスケットボール選手25名を対象とし,足関節捻挫の既往の有無で群分けを行った(既往あり群12名,既往なし群13名).
・体幹加速度の計測として選手の体幹部に加速度センサを装着して10秒間のtuck jumpを行った.加速度データより着地時の最大加速度を算出した.
・また,Tuck jump(TJA)の得点を算出した.
・さらに加速度センサを装着してバスケットボールの試合を行い,高加速度(>4G,>6G,>8G)の発生頻度を求めた.Tuck jump時の体幹加速度は既往あり群が有意に大きかった(p<0.05).
・しかし,TJAの合計点および試合中の高加速度の発生頻度に有意差はみられなかった.
・このことから,足関節捻挫の既往による特性がTuck jump着地時の体幹加速度に出現する可能性が示唆された.
・足関節捻挫の既往が多いバスケットボール選手に対しては, Tuck jump 動作時の衝撃負荷を評価することで再発予防に対するスクリーニングとして現場レベルで活かせる 可能性が示唆された

メモ
・足関節捻挫の受傷率は成人よりも思春期に多く, 高校生年代の段階で既往歴を有している選手が非常に多いことが現場の課題としてあげられる
・足関節捻挫後は局所の可動性が低下す るだけでなく膝関節や股関節などの患部外においても足 関節捻挫受傷の有無で動作時の関節角度に違いがみられる.そのため,競技復帰時には患部の機能回復だけで なく下肢および全身の機能や動的アライメントの改善が必要である.
・Tuck jump はその 場での連続した抱え込みジャンプ(Tuck jump)動作を評価することで,傷害リスクとなる個人の特 性に加え,プライオメトリックの持続的なパフォーマン スを評価するのに優れている
・足関節捻挫の既往を有する 選手はハムストリングスの筋タイトネスが強いという報 告がある

調べた単語:「プライオメトリック」
・プライオメトリック(プライメトリクス)というのは、ジャンプなどの瞬間的なパワーを発揮させることで、筋肉の瞬発力を高めること

参考URL:
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsatj/7/1/7_67/_pdf/-char/ja


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