【1日1文献】この布で何を作る? ~重症心身障害児者施設における手工芸の取り組み~#重症心身障害児#手工芸#自助具

参考文献:この布で何を作る? ~重症心身障害児者施設における手工芸の取り組み~
筆者:北野 真奈美(OT)1)2),渡辺 雅俊(OT)2),杉原 史高(OT)2)
発行日:2019年
掲載元:第39回近畿作業療法学会
検索方法:インターネット
キーワード:重症心身障害,手工芸,自助具

【はじめに】 
・重症心身障害児者の入所する当園の作業 療法(以下,OT)では,入所者一人一人が生き生きと 取り組むことのできる作業の発見と実現を目的に,グ ループや個人で様々な作業に取り組んでいる.
・その内, 一人の利用者は数年間「さをり織り」を行っており, たくさんの布は完成しているが,それらは活用される ことなく収納されていた.
・「この布を OT で活用でき ないか」と考え,手芸に興味を持つ2名の利用者と, 2名の作業療法士(以下,OTR)で,鞄などを作るこ とにした.
・この取り組みを通して見られた2名の利用 者の変化について報告する(施設とご家族には,発表 の許可を得た).

【考察】 
・作業の方法や使用する道具の工夫などにより, 様々な作業が可能になる.しかし,OT で作業に取り組 む際は,“ できる ” だけでなく,対象者が “ 楽しい ” と 感じることが重要だと考える.
・今回,2名がこの作業に 取り組むにあたり,自助具を作成するなど,方法を工夫 した.加えて,意識的に行った賞賛の声掛けが,自信 につながり,自分の作業に誇りを持つことができたと考 える.
・この自己有用感の高まりは,自分で行動するタ イミングを考え,他者の様子や OTR の様子を見ながら 待つなどの自発的な挑戦につながったと考える.  
・最後に,作業を意欲的に遂行するためには,①興味・関心のある作業であること,②少し頑張ればや り遂げられる課題であること,③ほめる・認める場 面の設定がされていること,が重要であると考察する.

参考URL:
http://kinot39.umin.jp/pdf/abstract/P8-3.pdf 


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