【1日1文献】神奈川県内における在宅死亡割合と医療社会的指標の地域相関分析#在宅医療#在宅死#地域

参考文献:神奈川県内における在宅死亡割合と医療社会的指標の地域相関分析
筆者:垣内 康宏内藤 春顕
発行日:2021年
掲載元:日本在宅医療連合学会誌 2 巻 (2021) 1 号
検索方法:インターネット
キーワード: 在宅医療在宅死医療社会的指標地域相関分析

抄録
背景:自宅死割合の,在宅医療普及度の評価指標としての妥当性を検証するとともに,在宅医療に関する主な指標との関連を検討する.
方法:神奈川県の人口動態統計及び死体検案数に基づき,検案死と看取り死の実数を死亡の場所別に算出した.また,自宅看取り死割合と在宅医療に関する主な指標との関連を分析した.
結果:県全体の自宅死割合は 15.7%,看取り死割合は 6.9%であった.また,単変量解析の結果,看取り死割合と在宅療養支援診療所以外で訪問診療を実施する一般診療所数の間に,非常に強い正の相関がみられた.
結論:在宅医療に特化してない一般診療所が,地域の在宅医療推進について大きな役割を果たしている可能性がある.


メモ
・人生の最終段階を,本人が望んだ場所で迎えら れることは,当人にとって望ましい死を達成する 重要な要素である1).
・先行研究によれば,我が国 の一般市民の約 55%が,自宅で最期を迎えるこ とを希望していた2).
・しかし,2016 年の我が国 における自宅死亡割合は 13.0%となっており3), 市民の希望と現実の医療提供体制の間には,大き な格差が生じている.
・一方,急速に進行する高齢 化に伴い,我が国の死亡者数は 2030 年に 160 万 人にのぼると予想されている.
・同時に,医療費抑 制のために病床数の制限も我が国ではなされてお り,現状の病床数では将来的に約 40 万人の最期 を支え切れず,「看取り難民」という社会問題が 生じるとの懸念が生じている4).
・このような問題 に対処するために,病院のみならず自宅でも安心 して,人生の最終段階を迎えられる医療体制の構 築が,我が国の医療において喫緊の課題となって いる.

参考URL:
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jahcm/2/1/2_2.1_1/_pdf/-char/ja 

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