【1日1事例】専門学校の専門性を生かして学校地元行政と連携した地域貢献活動の取組み -学生がサポートとして活動に参加することの効果- #地域貢献活動 #介護予防教室 #学生ボランティア

参考文献:専門学校の専門性を生かして学校地元行政と連携した地域貢献活動の取組み -学生がサポートとして活動に参加することの効果-
筆者:河野 孝範
発行日:2018年
掲載元:理学療法学Supplement Vol.46 Suppl. No.1 (第53回日本理学療法学術大会 抄録集)
検索方法:インターネット
キーワード:地域貢献活動, 健康増進・介護予防教室, 学生ボランティア

【はじめに】
・地域包括ケアシステムの推進が図られる中、リハ専門職の役割はさらに高まると考えている。しかし一次予防におけるリハ専門職の関わりは未だ低いと言える。
・本校で「地域理学療法学」の授業を担当し、地域高齢者に対する健康増進・介護予防の重要性を強調している。
・そこで、本校所在地である大阪市淀川区と、隣接する東淀川区・豊中市南部地域で、行政および地域包括支援センター(以下、包括)と連携し、学校としての地域貢献活動として、また地域リハビリテーションの現場教育の一環として、地域高齢者に対する健康増進・介護予防・認知症予防の指導を実施し、学生を同行させて活動のサポートをしてもらうことで、Win-Winの関係を築くことができ、より効果を上げてきた。
・その中で5つの地域では1ヶ月に1回と定期的に関わるようになり、継続的な関わりによる効果を検証するために、約6ヶ月毎に運動機能検査による評価を実施することとなる。
【活動内容】
・平成29年度で行政と包括から健康増進・介護予防教室の依頼を受けた地域は、全22ヶ所で延べ50回の健康増進・介護予防・認知症予防の指導を行った。
・特に淀川区役所の担当課では、区内各地域で「いきいき100歳体操」の推進をしており、住民主体で継続してもらう上で、PTの視点からそれぞれの体操のポイントを指導していった。
・その中で5つの地域では定期的に関わることとなり、プログラムを組んで健康増進・介護予防・認知症予防の指導を実施しくこととなる。
・これらの地域に対しては、約6ヶ月に1度運動機能検査と運動習慣のアンケートを実施していくことで、取組みの効果検証を行うこととした。
【結果】
・「いきいき100歳体操のポイント指導」「転倒予防体操」「認知症予防体操・脳トレ」「肩凝り・腰痛予防体操」「尿漏れ予防体操」「嚥下体操」などを指導してきた。地域高齢者が楽しんででき効果のあるものを、わかりやすい図を配布したり、学生をモデルにしたり、学生が参加者に個別でサポートにつくことで、より参加者が理解しやすい内容となるように工夫した。
・地域住民主体で継続しやすくなったと各地域で喜んでいただいた。
【考察】
・リハ専門職である理学療法士・作業療法士・言語聴覚士の養成を行う専門学校にとって、学生がボランティアとして参加することで、地域リハビリテーションの実践教育の場を地元地域に提供してもらえるというメリットがある。
・また地域にとっては、健康増進・介護予防・認知症予防という観点でリハ専門職である専門学校教員からの指導があることと、学生にサポートしてもらうことで、より効果的で継続性のある住民主体の活動へとつながることが期待できる。

 

参考URL:
https://www.jstage.jst.go.jp/article/cjpt/46S1/0/46S1_G-138_1/_pdf/-char/ja


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