実家の生前整理①お店が開けるくらいの量の食器を把握して片付ける

一年前に帰省したときに、90歳の母がひとり暮らししている団地の部屋の片付けをしました。

私は離れたところに住んでいるので頻繁に帰ることができません。
その上今はコロナ禍です。
行けるときにやれるところまで、となってしまいますが、娘は私ひとり。あとは兄たち。どうしても気が短かめの兄たちだと片付けは「はい、これ全部ゴミ〜〜〜捨てるよ!」と強引になってしまうみたい。
娘の私だからこそ母の気持ちに寄り添っての片付けができるかもしれない。と思って頑張っていきます。

母の「まだ使える物を捨てるという罪悪感」を気遣いながら取り組んでいきます。

一年前のその時はどこに手をつけようかと考えてみました。

母の持ち物で多いのは何といっても「服」。その次に「食器」です。

服だとあまりに核心をつきすぎるので、今回は「食器」にしました。

スタートしてびっくり
母の部屋の台所の収納はほぼほぼ「食器」でした。
母がストレス発散で買い物をしているというのは前回も書いたのですが、その発散になる買い物で1、2を争うのが「食器を買う」なんですね。

食器が好きなんですよね。

何万もするような高価な食器ではなく何千円くらいのもの。
特に小皿などは大好きでものすごい量でした。
ひたすら集中してどんどん仕舞われて忘れられている食器を出していきます。もちろんまだ使えるものが大半だけど、紙皿だったり紙コップだったり、そしてプラスチックの欠けているコップとか絶対使わなそうなピックとか色々出て来ます。

さぁこれをどう納得してもらうか。

本格的な母の物の捨て活、今回はじめてだし。

こう話してみました。
「今収納が全部使っていない食器で埋まっていて、お母さんが暮らしているとこに物があふれて使いづらくなってるよね。だから食器はまだまだ使えそうで誰かが使ってくれそうな物とかはお母さんが届かない高いところとかに全部片付けるね。もう古くて誰ももらってくれなそうなものとか、たくさん重複している紙皿とかはもったいないけど、処分させて」

これは効きました。
やっぱり一番が
「あなたの生活環境を改善してあなた自身の快適を目指すお手伝いをしたい」という気持ちをしっかり伝えることなんだと思います。

これは実は私の家の片付けでも夫にすごく響いた言葉でした。
でも嘘じゃないんですよね。本当にそう思って片付けているわけですし。

そして黙々と母の食器と向き合い、処分する物に関してはひとつずつ時間をかけて説得したり一緒に考えたり。
好きな食器だからこそ丁寧にやりとりしながら整理と収納をしていきました。
ゴミ袋は7、8袋になりだいぶ片付きました。
ついでに台所の食品類の賞味期限が切れた物を処分し、重複している物は把握しやすいようにまとめて、ここからの買い増し防止(になるといいな〜)。あとは買ったけど一回使っただけでそのまま使わない調味料なども相談しながら処分していきました。

そしてその勢いでリビングの母が1日のほとんどをすごくテレビ前のダイニングテーブル周りの片付けも。
ここは新聞、メガネ、薬、おやつ、調味料、筆記用具、思い出の品、チラシ類などものすごい量の「手を伸ばせばすぐの場所に生活道具を集めた」感じで置かれています。
キレイ好きな母ですが、不思議と食事をするテーブルの上をキレイにして「拭く」という習慣を持っていません。
母がテーブルを拭くのは何かがこぼれた時くらい。
そんな母に育てられた私も大人になってからテーブルって拭くものなんだと気づいたくらいです。

テーブルの上はほとんど何も載ってない状態を目指して、片付けしていきました。使用頻度が高いものは足元にある整理棚からすぐ出せるように。使用頻度の低いものは立ち上がってそこまで取りにいく。使い終わったらすぐに元の位置に戻す。「これはお母さんの足腰のためにもすごくいいよ」と話しながら片付けました。

すっかりキレイになったテーブルを母はとても気に入ってくれて、「気持ちいいね」としきりに言っていました。

あれから一年。きっとテーブルの上は元の状態に戻っているだろうし、食器も増えてるのかな〜?と思いますが、次の帰省のときには本丸「服」に着手したいと思います。

本人の捨てることへの罪悪感とかストックしないと不安という気持ちなどを向き合いながら安心感のある生前整理ができたらなと思っています。

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