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私と群響

2020年10月30日31日と、創立75周年記念演奏会に足を運ばせてもらった。30日は東京オペラシティ、31日は高崎芸術劇場にて行われた。

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ここのところ、群響のコンサートに行くようになった。

まめにサイトをチェックしていると、10月は毎週末、定期だったり地方での公演が続いていた。

すべて行ったというわけではないですが、結果群響を、群馬を知るきっかけになっていた。

どうしてコンサートに足を運ぶことになったかというと、コロナで活動が自粛されていた時、「おうちで群響」というテーマでそれぞれ皆さんが動画を作っていて。

どの作品も上手で。それぞれの「私」が見えたんです。お顔が見えたんです。

群響、と一言で言ってもちょっとぼんやりしていて。オーケストラで使われている楽器は吹奏楽同様たくさんあって。自分が吹いている楽器意外の特徴や音色を知ることもできて(特に弦楽器)、私自身とっても勉強になった。

たまたま知り合った人がトロンボーンの方で、レッスンをしてもらうようになって、結果トロンボーンとの距離を縮めることができた。今では大好きな楽器。私にとってとても嬉しいことだった。

そして、コンサートは始まった。

開演のブザーが鳴ると、上手下手から楽器を手にした群響の皆さんが登場する。

動画を見て知ったあの方このお方を見つけてはいちいち心の中で反応していた。

始まる前からワクワクが止まらなかった。

オペラシティでの私の座席はなんと2階席。こういうところ、一度座ってみたいなと思っていて。

実際座席に行ったらもうオーケストラと一緒、って感じで見下ろせる。(前でした。ごめんなさい見下ろしてました、師匠🤣)

座席に到着すると隣にいらしたご婦人が荷物置いていいよ、なんて声をかけてくださった。お言葉に甘えてソーシャルディスタンスで1席空いていたところに私の荷物を置かせてもらった。いい人に違いない。そう私は察した。

75周年記念のコンサート、ヴィオラの今井信子さんを迎えて、ベルリオーズ/《イタリアのハロルド》作品16を演奏していた。

登場した瞬間、私は目を疑った。

「おいくつですか?」

ちょっと背中が丸まってらっしゃったので、年齢が気になった。

私は思わず調べてみた。

知らないということは罪ですね。申し訳ないと思ってしまった。尊い。

あんまりwikiは出したくないなとも思うのだけど、仕方がない。

びっくりした。

うちの父、両親とも近い。

びっくりした。何がびっくりというと演奏も素晴らしかったから。

演奏が終わると客席から決してやむことのない拍手が。

「しょうがないわねぇ」と言わんばかりにアンコールで、バッハの無伴奏チェロ組曲第1番サラバンドを演奏してくださった。

低音が豊かだった。その人の懐みたいなものを覗くこともできるのかなとも感じた。

言わずもがな素晴らしい演奏だった。

東京公演ではグリーンのデザイン性のあるジャケットを羽織っていらした。とても印象的に残っている。カメラも入っていたようなので、お時間ある方はご覧になっていただきたい。


休憩を挟んでガーシュウィン/《パリのアメリカ人》そして、ラヴェル/《ラ・ヴァルス》が演奏された。

パリのアメリカ人は、私のようなクラシック初心者でも楽しいと思えた。トロンボーンパートのハーモニーもたくさん出てきていて、それもまた心地よかった。

隣にいらした方も、終わった瞬間、「楽しい♪」と満面の笑みだったので私までなんだか嬉しかった。楽しかった。

ラヴェルの方も素晴らしかった。何と言葉にしていいものかわからない。けど素晴らしかった。

こういう時に使うのだろうか。「エモい」って。

いや、足らない。エモいどころではない。だからどう言葉で表現したらいいのかがわからない。

コンサートが終わって、隣にいらした方(都内在住)が嬉しい一言をおっしゃってくださった。

「群響は裏切らない。」さらに、

「群響は楽しいっていうのがわかるよね。」

「本当ですか?そういうのが伝わる。」

楽しいことをすると、人は最大限の力を発揮する。私も師匠からその言葉を聞いたことがある。本当だなと思った。

私がトロンボーンを吹いていて、レッスンしてもらってるという話をしたらトロンボーンにも注目して下さり。

「トロンボーンかっこよかった。」とも言ってくださり。

何だか自分のことのように嬉しかった。

私は隣にいた都内からおいでの方に、「高崎にも是非来てください。いいホールもできました!」と伝えることができた。

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何かいいものを食べます。生きます。