見出し画像

ぷらぷらり日記 2024.7.24 日本民家集落博物館 

暑い。とにかく暑い。

そして、学生の夏休みが始まったからか、数日前から続く東海道新幹線の運転見合わせのせいなのか、いつにも増して人が多い。

というか、世には人が多すぎる。人と触れあうのはもう飽きた。自然と触れあおう。

そうだ、緑地公園に行こう。

緑地公園はいいぞ。

というわけで、人が51億人くらいいる(※個人の体感です)新大阪駅から3駅の、緑地公園駅へ。

意外と近い。吹田バビロンこと江坂の隣の駅というのが不思議な感じがする。直通だから気にならないけど、いちおう江坂駅までは地下鉄御堂筋線で、緑地公園駅からは北大阪急行ということになる。

さて、緑地公園駅という名称なので、ここは改札口を出た瞬間にもう、服部緑地公園の敷地内です。

意外とアクセスいいんだけどね。

行きそうで行かない、服部緑地公園。太古の昔に学校の遠足で来たことがあるような気もするのですが、ほとんど記憶になし。

当たり前ではあるのですが、緑に覆われたところというのは空気が澄んでいる。木々の生々しい匂いが気持ちを落ち着かせてくれる。しかし、それは今の歳になったからこそ体感できるのだと思う。小学生の頃にこのチルさは理解できなかっただろう。

観光地として紹介されることはあまりないように感じますが、新大阪駅から3駅だし、バーベキューエリアもあるので、けっこう穴場かもしれません。

外観からは想像できないが、中はかなり広い。

公園内には「日本民家集落博物館」もあります。野外の博物館であり、江戸時代の日本各地の古民家が移築されています。

そもそもこの博物館そのものがかなり歴史のあるところらしく、いずれも移築されたのは半世紀以上も前。なので、再限度の高さもさることながら、年季を帯びた木の匂いがうっすらと漂います。

現在は入場料500円ですが、10月から値上げするそうです。ノリで入ったのですが、ここがなかなか素晴らしかった。これだけのものを見させていただくには、入場料500円はむしろ安い。維持費が心配になる。

映えスポットとしてもっと評価されていい。

飛騨白川の合掌造民家。入って5分でこの景色である。一気に1836年くらいの気分になった。豊中市内にこんなタイムスリップ空間があったとは。

ここに移築されたのは1956年で、この博物館の開館も同年のこと。日本初の野外の博物館なのだそうだ。豊中市はここをもっと推すべきでは?

展示物ではなく本物の建造物なのが凄い。

一部の民家は内部に入れるので、昔の人の生活ごっこができます。部屋の真ん中には囲炉裏が。

もちろん飲食物の持ち込みは禁止ですが、これで焼き肉とかやったらめちゃくちゃ楽しそうだな。本物の昔の人みたいに豚を一頭まる焼きとかは、生々しすぎて真似する気にはなれないので、ふつうにスーパーで市販の肉を買ってきて……。

現代の感覚で見ると小さいな。

江戸時代の歌舞伎舞台。香川県の小豆島の農村にあった舞台なのだそうですが、現代の感覚で見ると、非常に小ぢんまりとしている印象です。

もっとも、プロの歌舞伎役者が演じるというよりも、収穫を祝うべく、神様に感謝するために芝居を打つ、というのが主な目的だったらしく、農民や村人たちが自身で舞台に立っていたそうです。なので、クオリティーはあまり高くなかったのかも……。

浜寺公園のやつはもっと大きかったはず。

堺の風車。これの進化形みたいなやつは浜寺公園にあったような気がする。

この博物館内で最も地味な存在というか、本当にさりげなく建っているので、ちょっと注意ぶかく見ないと見落とすかも。

他にも見所はあるのですが、なんといってもこの博物館の魅力は敷地内の全体が異空間であるということ。スケール模型や再現物ではなく、本物の家が建ち並んでいる博物館なんてそうそうないでしょう。

家の中に入って休憩もできるので、休日にのんびりと現実逃避するには実に良いところだと思います。野外なので雨の日は見回りづらいですが、これらの家が雨に打たれる絵はそれはそれでエモいかと。

こういうのもいずれはなくなっちゃうんだろうな。

おまけ1。「花の化粧室」なのだそうだ。いつ頃の建築なのかは不明だが、間違いなく昭和時代でしょう。そして、今よりも日本の景気が良かった時代でしょう。

こういう無駄にバブリーな建造物は大好き。今はすっかり年季が入っていますが、新設された当初はそれはそれはオシャレだったのでしょう。今は老朽化してしまったけど出来た頃は凄かったんだろうな、という建造物でいえば、2021年末に閉館したコミカ温泉を思い出す。

絵画のようだ。

おまけ2。とてつもなくうねっている木。自然の威力を感じる。もともと真っ直ぐに立っていたのが台風などによって傾いてこうなったのか、根っこの部分が生えた時点ですでにうねっていたのかは不明ですが、いずれにせよ、強い生命力を感じる。

「電話」強いメッセージ性がある。

おまけ3。「電話」と銘打たれた石碑。地下に電話線が引かれていることを記す標識で、地下工事の際に誤って電話線を切らないように設置されているのだそうです。

電話線が引かれているということは、かつてこの辺りに電話ボックスかあったのかもしれません。電話ボックスも無駄にバブリーだった可能性が。

この記事が参加している募集

サウナはたのしい。