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大阪モノレールはいいぞ

大阪府ではJRの他に、いくつもの鉄道事業が元気に運営されており、阪急はんきゅう阪神はんしん京阪けいはん近鉄きんてつと私鉄も充実、さらには大阪市内を中心に市営地下鉄も多く運行されており、北部の山間部へも能勢のせ電鉄で行けてしまいます。

あと、北大阪急行という短い区間を走る路線や、水間みずま鉄道という貝塚市内に特化したところもあります。

他にもいくつかあるはずですが、自分が把握しているのはこのあたりですかね。でも、いちばん好きなのは、大阪モノレールだったりします。

大阪伊丹いたみ空港から門真かどま市を結ぶ高架のレールで、かつては世界最長のモノレールとしてギネスブックに登録されていました。

といっても大阪の北部の一部しか走っていないので、ユーザーは限定されています。

沿線の有名な観光地は万博ばんぱく記念公園くらいしかないので、旅行で使われることもたぶんあんまりない。大阪を牛耳る大都会である梅田や難波なんばからのアクセスもそんなに良くないし。

だけど逆に、そのなんともいえないローカル感、知っている人しか知らないマイナー感が心地好い。

大阪伊丹空港は終点ということもあって、大阪モノレールのラスボス感はありますが、有名でクソデカくて陸の孤島っぽい関西国際空港のインパクトに比べたら、どうにも地味な印象が否めない。でもその地味さがいいんだよなあ。

屋上からは飛行機の着陸や離陸が見えますが、この屋上も大して高くないのがまた良い。

海がすぐそこにある関空と違って、周りを山に囲まれているせいで見晴らしはよくないけど、独特の最果て感を楽しめる。

兵庫の端っこと大阪の端っこが合体した立地で、どちらでもありどちらでもない不思議な地帯でコツコツ働く、タラップ車とかトーイングカーとかの飛行場でしか見ないヘンテコな車たち。

いちおう説明させていただくと、タラップ車というのは飛行機の入り口へと続く階段を乗せたあの車のことで、トーイングカーというのは飛行機を前から引っ張っているあの四角くて平べったいやつです。

どちらも『はたらくくるま』の歌詞に出てくるので、かつて『ひらけ!ポンキッキーズ』を視ていたアラサー・アラフォー世代なら知っているはず。

ちなみにタラップ車は『はたらくくるま2』、トーイングトラクターは『はたらくくるま3』で出てきます。

『はたらくくるま』は全4パターン存在するのです。かつてポンキッキキッズだったみなさんはご存知だったでしょうか?

バージョンを重ねるごとに車種がマニアックになっていくので、なかなか聴き応えがありますよ。ポテトハーベスターとか、かにクレーンとか……。いや、車の話ではなく、モノレールの話でしたね。失礼。

鉄道に高架路線はたくさん存在しますが、モノレールというものは線路の他に柵も何もなく、ただただ車輪にくっつけるためだけの軸が伸びているだけ。

細長ーい柱の上を、それなりにでかい電車がひたすら同じ速度で走っている。同じ速度というのも重要で、揺れがほとんどない。

そのぶん、だんだんと自分が空中の電車に乗っていることを忘れてしまいそうになります。でも、車窓から見える景色は明らかに地階と違う。5〜6階建てのマンションよりも明らかに高いところに自分がいる。 

摂津せっつ市駅から大日だいにち駅のあたりでは、天理吹田てんりすいた線という高架道路と並行して走る区間があるのですが、今度は車と同じ高さを走ることになり、またもや感覚がバグってくる。いったいここは何階なのか。

たいした距離を走っていないのに、なんとなく小旅行をしている感覚がある。

あと、大抵の駅で電源が無料で使えるのもいいですね。運賃はJRや私鉄よりもちょっとお高めですが、これはこの電源サービス込みの値段だと思っています。

皆様もぜひ、大阪を訪れた際に余裕があれば乗ってみてください。おすすめは前述の摂津市駅〜大日駅の区間。ここは淀川を超える区間でもあるので、高架道路と反対側の景色も楽しい。


サウナはたのしい。