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おじさん構文を添削しよう

おはよー(^-^*)/ いい天気☀☀☀  ○○チャンはまだ寝てる(-_-)zzzかな?おぢさんになると朝早く目が覚めちゃって(汗) 今日も1日💪ガンバロー‼ね

……こんばんは、ぷらーなです。

冒頭の唐突な怪文は、Twitterで定期的に議論になる「おじさん構文」なるものを小生も書いてみむとするなり……と頑張ってみたものなのですが、なんか違うような気がします。 

絵文字・顔文字の多用と、妙な馴れ馴れしさを意識してみたのですが……。

そもそも自分は、これをやるまでAndroidでの絵文字の出し方を知らなかったし、「ガンバロー」を恥ずかしがってカタカナにするところなんかは、根っからの人見知りを隠しきれていないのが垣間見える。

おじさん構文学のテストの結果は、36点/100点といったところか。公立高校なら赤点ですな。追試確定。

こいつは猛勉強が必要だと、さっそくウィキペディア社から出版されている教科書『Newおじさん構文』を読みました。TomもKumiもスイミーも出てきませんが、なかなか読み応えがあります。

TomとかKumiが英語の教科書で、スイミーは国語の教科書というのを読者がわかってくれる前提で書いている自分こそおじさんではないのか?というのが気になりますが、うるせえさっさと『New おじさん構文』の「特徴」の「文体」の項を読めよ(老害)。

読点が異様に多い、絵文字や顔文字を多用する(特に、😥💦などの汗をかいたものを多用)、馴れ馴れしい、上から目線、などが特徴とのこと。

ありがたいことに、『Newおじさん構文』には、具体的な例文も記されています。

〇〇チャン、オッハー❗😚今日のお弁当が美味しくて、一緒に〇〇チャンのことも、食べちゃいたいナ〜😍💕(笑)✋ナンチャッテ😃💗

Wikipedia「おじさん構文」のページより引用

おお。思わず感嘆の息が出てしまう。「おはよー(^-^*)/」から始まる冒頭の自分の愚作など、「オッハー」の芸術点にはまるで及ばない。

慎吾ママをリスペクトしているか、放送開始当初からの熱心なおはスタ視聴者のどちらかだと思われるが、いずれにしても、それをLINEの冒頭に用いる発想はなかった。

お弁当と一緒に食べちゃいたいというのも凄いな。このおじさんにとって、○○チャンという存在は、お弁当にして美味しく食べたいもの、という認識らしい。

○○チャンはたぶん人間なので、そのままお弁当と共に食すには、ちょっとスケールが大きすぎますね。

もしかしたら、初期の魔人ブウみたいに○○チャンをチョコレートやクッキーに変形させて食すのかもしれません。

すげえな。現代日本にいたんだな、そんな人。などと感心している場合ではない。誰か屈強なサイヤ人を呼んでこないと地球が大変なことに……。

ツッコミはそのくらいにして、この文章の何がどうダメなのか、真面目に考えましょう。

まず気になるのは、おじさんと思われる作者と○○チャンの関係性。この関係性が親密なものなのか否か。

仮にこの構文が、りゅうちぇるさんとぺこさんがLINEで交わしている会話なら、きっと何の問題もないはず。お互いに明らかに好き合っている関係ですから。

ただ、おじさんと○○チャンがあまり親密な関係でないのであれば、もっと相手に配慮した言葉遣いをすることが望まれるでしょう。ちょっとこの構文は、距離が近すぎますね。

簡単にいえば、ウザさが全面に出てしまっています。おはようの挨拶(オッハー)の直後に「食べちゃいたいナ〜」はちょっと……。

これから食す者に対して、尊厳がなさすぎます。冗談だとわかっていても、最低限の相手への敬意は必要でしょう。

というわけで、添削してみました。

○○さん、おはようございます。今日の弁当、美味しゅうございました。貴女も食してみたい気持ちになりました。いただきます。いえ、冗談です。

文責:ぷらーな

うーん……。

ウザさは薄れたと思うのですが、代わりに原文にはなかったサイコパスみが出ましたね。絵文字・顔文字はいっさい使っていませんが、この冷静さが実に怖い。

初期の魔人ブウなら、話し合って人間を食べちゃダメだよと教えてあげれば、素直に「わかった」と言ってくれそう。それに対してこっちは、話し合いなど通用しない、最終期の凶悪な魔人ブウっぽい。

何がいけなかったのだろう。

ひとつ思い当たることとしては、人間を食すということ自体がやはり、社会の倫理に反するのだろうなあ、という……。ミスター・サタンもそれを初期の魔人ブウに伝えていたし。

いやまあ、人間は魚も植物も食らうし、豚さんや牛さんの肉も……あんまりここをツッコむと宗教的な問題が絡んできて怖い。やめとこ。

あと、さすがに文体が硬すぎましたかね。事情があって幼少時から傭兵だった相良宗介さがらそうすけくんなら、高校生活に於いても硬い口調なのも無理はありませんが、自分はそうではありません。

書いていてなんかムズ痒かったし、相良くんみたいにカッコ良くなれません。やっぱり自然体がいちばんです。

おじさん構文の良くない側面のひとつには、絵文字や顔文字に詳しいわけでもないおじさんが、無理して使いまくっているところがあると思うのです。 

というわけで、変にカッコつけず、自然体で行きましょう。

○○さん、おはよう。今日もお弁当が美味しかったよ。

これが、おじさんが○○チャンに送るべき文章の完成形です。これなら誰にもおじさん構文とは呼ばれないでしょう。

「Twitterに書けや」と言われそうだし、こんな独善的な日記を毎日のように送っていたらブロックされそうですが。


サウナはたのしい。