見出し画像

ラーメンのこと好きやないけどラーメン屋行った。

ラーメンのことまっっったく知らんしラーメン好きじゃないけどこのまえ福岡のラーメン屋さんに行った。

店入るなりおっちゃんに「っらっしぇー!!!!他店でバリカタバリカタ言うてるけどねえ〜!!あれは単に火が通ってないってことですからねえ〜!!?たこ焼き生焼けで食べますか?たべないでしょ?うちではずんだれってゆで方の麺を1番おすすめしてます!!!!」てごり押しされ言われるがままにずんだれ麺を注文した。

店内のあちこち張り紙にも「当店にはハリガネ、バリカタ、コナオトシなどの商品はありません。」「当店自慢のずんだれ!リピート率90パー!たこ焼きとかホットケーキの粉もん生焼けで食べますか?そうゆうことです。」って書いてあってイスラーム原理主義並みのごりごりずんだれ麺過激派でうけた。

席座ってそわそわ店内見回して待ってる間、えらいとこ入ってしまったなあ〜って店入ったことちょっと後悔した。なんか間違えてムスリムの教会入っちゃった気分。ラーメン屋に軽い気持ちで入っちゃいけんね。

よくわかんないけどどうやら福岡ではかた麺派とやわ麺派ふたつの宗派がひしめきあってるみたい。バリカタ、ハリガネなどの固い麺に対してずんだれ麺はしっかりとゆでたやわ麺のこと。「ずんだれ」っていうのは九州の方言で「だらしない」とか「疲れた」って意味。店主のおっちゃんいわく、「伸びた麺とちがいますからねえー!1番スープと合って美味しい状態ですから!」、やって。自分は偶然もともとやわい麺が好きやからよかったものの、これがもしうちがかた麺好きでこの店に入ってたらとおもうと、、、もう、、恐ろしすぎて奥歯ガタガタ震えてしまう。袋叩きにあってたかもしれん。

大袈裟すぎかもしれんけどまじで怖かったんやて。「他のバリカタとか生だす店なんてねえ、お客さんに生焼けの商品提供してるもんですからねえ〜!」て言ってるときのおっちゃんの目え、完全にイッちゃってたもんな、何かを盲目的に信じてる人特有の目つきよ。

問題の、ずんだれ麺。美味しかったよ〜。うちは好きやな。伸びた麺とちがうから!柔らかいんやけどちゃんとコシもあって美味しい。茹ですぎたじゅくじゅくぶくぶくのやわらかさじゃなく、しなやかなやわらかさ。それが濃厚な豚骨スープとしっくり馴染む。そのスープもなんか臭さは勿論あるんやけどそんなに臭くない。がっつりこってりなんやけど嫌なこってり感じゃないんよね。不思議なんやけど。一口でうちもずんだれ麺信者になりました。
食べてる間もおっちゃんから「どう!?ずんだれ麺美味しいでしょ〜?小麦粉生やとお腹こわしますからね〜」て洗脳されてたけど。

食べながらずんだれ麺の由来を説明する張り紙が目にはいる。店主さんが子供の頃父親からよく、「このずんだれが」って怒られてて、ずんだれって言葉は店主さんにとって父親の愛の詰まった言葉なんやて。
おっちゃんのずんだれ愛がしっかり伝わった。

今回のことで学んだわ。ラーメン屋ののれんをくぐるということはその店主の宗教に従いその宗徒になること。お客は店に入った以上その店にいる間はその店主の宗派を尊重せんといけん。おっかねーけどそこさえ侵さないかぎり悪いようにはならんような気する。うちは結構好きかもしれん。自分の信じる何かに愛と誇りとこだわりを持ってシゴトするってめちゃくちゃかっこいいし尊敬する。でもやっぱりラーメン屋おっかねー。また心の準備が整ったらべつのとこも乗り込んでみたい。
今回自分の行ったラーメン屋は福岡の魁龍ってとこです。うちは好きになりました。気になったら行ってみて。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?