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オリバー・ストーン オン プーチン|プーチン大統領のインタビュー番組がクール

THE PUTIN INTERVIEWShulu配信版邦題:プーチン大統領世界を語る)、めっちゃ見応えがあった。

別段僕は政治に専ら関心がある。というわけではないのですが、会社組織に身を置き勤務していると否が応でもオーガナイゼーションのガバナンス力やディシジョン、といいますか普通に組織の統治管理力とか意思決定って言えばいいんですけど、そのあたりにどうしても関心を持ってしまいます。

同じ目的を目指して雇われている人が集まってる会社ですら管理することは大変。それどころか7人を超えてしまったら1プロジェクトチームですらモチベーションを保ち意思を束ね目的へ導き目指すことが困難極まりないのが人間集団というもの。だのに国家を治めるなんてものすげーことだ!どういう思考で国家戦略を立てて意思決定し国民にプレゼンテーションしてるんだろう?と、そこから何かを学びとりたいと考えたりもしなくもなくはありません。そこまで意識高くないけど。

プーチン大統領 世界を語る

そんな中、プーチンのサムネイルに惹かれて見始めたTHE PUTIN INTERVIEWS。Oliver Stone監督(プラトーンとか7月4日に生まれてを撮ってる)が歯に衣着せぬ鋭い質問を投げかけシンプルにプーチン大統領が答えていく。ただそれを撮影しているだけのプログラムではありますが、これがなかなかどうして独特の緊張感がある。

この緊張感は自分の中でのロシアという国に関する情報の薄さかもしれない。自分にとってロシアってかなり謎で、僕はサッカーが好きで今年はロシアワールドカップが開催されるが、それでも普段あまりロシアのことに思いを馳せたこともない。それぐらいロシアという国に関する生の情報にあまり触れてなかった自分に気がつく。あんなにデカいのに。なんか知らないのもったいない。興味は膨らむ。

インタビュー話題は生い立ちから米露関係やスノーデン亡命について、核兵器、サイバー攻撃に関することなど多岐に渡っています。
そしてOliver Stone監督という人ってば「ロシアは独裁国家だ」とか「あなたをヒトラーだと呼び独裁者だという意見があるが〜」なんてキワドイことでもやたらフランクにぶっこんでくんですけど、どんなキワドイ質問に対しても感情的にになることなく冷静に的確に鋭く答える様を見るに、本当に頭脳明晰な大統領なんだなと感ぜざるをえない。プーチン大統領の不敵な落ち着きと眼光の鋭さたるや鋭すぎて超スリリングかつクールそして知性溢れ落ちてる。非凡。非常に非凡感。

中でも印象的だった言葉は「バランス」。バランスを取るということ。
国土面積的には超大国で世界に大きな影響を与えるロシアだが経済や軍事力ではアメリカに勝てない。と自国の力を冷静に分析しているプーチン氏は、「バランスが大切だ」と諭すように何度も話す。戦争になった場合どこも勝ち残らない。とも話す。敵を知り己を知る。世界のバランスを取るために国家戦略を立案し行使する。まさに『孫子の兵法』果ては近代の『戦略的思考とは何か』に繰り広げられる戦略論そのもの。そりゃあ最前線国家だから戦略論の原点であり当然かと妙に納得。

あと、プーチン大統領の何が凄いって、60歳からアイスホッケーを始める、毎朝柔道を欠かさない、等、やはり65歳にしてめっちゃマッチョなとこですね。ふつう60歳からアイスホッケーなんて痛そうなスポーツ始めたりなんかしなくないか?心身ヘルシーで衰え知らず。

これまでプーチン大統領のことなんて生活の中でほとんど考えたこともなかったのに、自分の中にあるのは日本のメディアの影響かなんかマッチョで高圧的な怖い人。なイメージだった。しかし実際はわりかし冗談もわかる冷静知的な人物なんだなという部分も垣間見える、とても貴重なインタビュードキュメンタリー映像だった。huluで期間限定配信ですけど、見応えあってオススメ。

ついでに先日オバマ大統領のインタビュー番組もNetflixで公開されましたね。こちらは米国元大統領ということで普通に生活していてもメディアをよく目にしていたのでプーチン大統領ほどのレアさがあるわけではないけど、番組として非常にアメリカンでとても興味深く鑑賞した。合わせてみると面白いと思います。


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