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放送大学個人的デ・シラバス

放送大学で履修した科目をまとめておこうと思い、この投稿をします。
自分で学んだことを言語化しつつ、誰かの役に立ちますように・・・
(放送科目、オンライン科目のみ記載しています)

Credit:この投稿に当たり、ごっこ様(@RakT1a869LnEHne
)からアイデアをいただきました。ありがとうございました。

最終更新:2023/02/21 2022年度2学期受講分を反映

社会統計学入門(’18) 

社会と産業 導入科目 放送授業
社会科学系科目における統計の扱いかたに触れる科目。ダミーデータや実際の統計を用いて、根号計算つき電卓で計算できる範囲の例題とともに解説してくれる。
統計初学者でも割とサクサク進められるのでは?という印象(自信がなければ「身近な統計」の方がいいかも←友達が面白いって言ってた)。統計は(最初の)学生時代から挑んでは挫折を繰り返してきたけれど、これはなんとか挫折せずに15回分終えられた。教科書もわかりやすいので、他の科目の時に見返すという意味でも手元に持っておいて損はなし。

心理学概論(’18) 

心理と教育 導入科目 放送授業
その名の通り、心理学を概観する科目。最初は「心理学とはなんぞや」という基礎的なところから入っていって、最後に組織心理学など応用的な領域を学ぶ。心理学をかじろう、と思う人の動機はさまざまなので、自分の興味ない領域の話は苦痛かも。やりたい領域がわかりきってる人はこの科目を飛ばして個別の専門科目を受講しても良いかもしれない。

初歩からの化学(’18) 

 自然と環境 導入科目 放送授業
大学教員の言葉で信用してはいけない言葉に「素人質問で恐縮ですが」があることはよく知られているが、「初歩からの」も加えるべきだと思ったほどに(先生ごめんなさい!)難しい。少なくとも高校レベルの化学はマスターしてから履修すべき科目。またよく知られているように化学は物理に依存し、物理は数学に依存するので、それらの初歩科目も押さえてから臨んだ方が良い。解説内容を理解するためにそれらの知識が必要。
内容は原子核の構造から始まり、熱力学まで幅広く押さえる形。化学の応用科目を学習したいならば抑えるべき科目だろうが、この科目も前提知識なしには相当難しい。

言語研究法(’19)

専門科目 オンライン授業 
「言語学総論」というタイトルがより適切なのでは?と思うくらい、言語学総論。音声学から統語論から、一通りの言語学の基礎的な部分がパッケージされている。指定教科書を脇に置きながら、毎週の内容をきちんと復習していけば難しくない。ちょうど英語の発音コースを受講していた時期だったので、音声学の話はとても役に立った。
特に受講の前提となる知識はなかったと思う。

生活環境情報の表現-GIS入門(’20)

生活と福祉 導入科目 オンライン授業
GIS(地理情報システム)の使い方の基礎を学ぶ科目。コーディング知識は必要ない(画面上で完結する)が、環境構築が難しいので、全員に公開されている環境構築手順が上手にいくことを確認してから履修登録することをお勧め。授業内で行う処理が決して軽くはないのであまり古いパソコンだとついていけない可能性も。マルチディスプレイで片方で受講動画、もう片方でArcGISを起動すると捗る。
最終レポートは自分でデータをかき集めて分析する形のものなので、データ加工に慣れていないと時間がかかるかも。普段からデータ加工をしない方は、1単位であっても「重い」1単位と考えた方がいいと思う。

現代フランス哲学に学ぶ(’17)

人間と文化 専門科目 放送授業 
難しい。教科書が何をいっているのかよくわからず、第12講ぐらいまでしか学習できずに試験を受けた。なぜ単位が取れたのか・・・
自分が哲学慣れしていないのもあるが、フランスという国家の歴史や社会制度に対する前提知識がないとかなり理解に時間がかかる。哲学分野の学習経験がない方は基礎的な科目を先に受講することをお勧めする。

人間にとって貧困とは何か(’19)

生活と福祉 導入科目 放送授業
社会福祉や、そもそもその前提となる思想について社会学の観点から深く切り込む科目。放送大学で受講した授業(面接のぞく)ではもっとも興味深く受講したものの1つ。あまり表には出てこない貧困に対する統計からの洞察や、貧困に対する研究成果をまとめている。
具体例として取り上げられるケースも最近のもの(生活保護不正受給、技能実習生など)が多く、社会と学びのつながりを感じさせつつも「すぐに役に立ち、すぐに役に立たなくなる」型ではなく、考えさせられる内容だった。
個人的には、他の多くの社会科学系の科目を受講する際にも考え方におおきなインパクトを与えてくれた。
この科目はマーク式ではなく記述レポートを書きたかった。

初歩からの生物学(’18)

自然と環境 導入科目 放送授業
生物学の基礎的な科目。高校生物Ⅰのみ履修でもついていける程度の内容だった。後半では生態系などの領域にも踏み込んでおり、非自然科学系出身者でもとっつきやすい部分もある。
ただ、化学の知識があればよりスムーズに内容が理解できると思う。

文化人類学(’14)

人間と文化 専門科目 放送授業
文化人類学を概観する科目。内容はかなり多岐にわたり、一言で表すのは難しい。ほぼ全ての講義回で世界各地の具体的な事例を紹介しながら議論が展開され、(当然ではあるけれど)全体を通して人間の営みに対してフォーカスが当たる。そういう意味では「人間にとって貧困とは何か」と親和性が高い科目かもしれない。受講にあたっての前提知識は不要と思う。


社会学入門(’16)

社会と産業 導入科目 放送授業
社会学の基礎的と思われる知識を広くカバーする典型的な導入科目。多くの分野で経時的変化に注目した説明がなされることが多く、若い学生は昔の考え方、高齢の学生は最近の考え方に対してそれぞれ驚きを与えてくれると思う。「人間にとって貧困とは何か」のような専門科目受講の後に受講しても良いし、社会学系の科目に先立って−あるいはまとめて受講−のどちらでも良いと思う。

世界の中の日本(’15) 

人間と文化 総合科目 総合科目(読替後科目)
世界情勢の大きな流れの中で日本はどうたち振る舞うのか、ということを考えさせたい科目だと思う。総合科目だが、社会学(特に政治学)の延長線上の色が強いように思った。外国・国内両方の事情に興味がないとなかなか厳しい科目だと思う。反対に新聞のルポ記事がが好きな方はハマるかも。
高橋先生の科目なので中間レポート、期末試験ともに記述式。十分な準備を。 

社会心理学(’14)

心理と教育 専門科目 放送授業
全15回のほとんどで有名な社会心理学実験を引用しながらその解釈や追試、また背景となる社会事象を紹介する形で進行する。ミルグラム実験やスタンフォード監獄実験など知名度の高いものも含まれるので、「心理学概論」を受講した後だとちょっと内容が重複するかも。参考文献リストが手厚いので、教科書をちゃんとキープしておくと役に立ちそう。事前知識は特に不要。
試験は”わかりやすい”問題が多かったのでもうちょっと難易度を上げてもよいのでは…?という印象。

パレスチナ問題(’16)

 社会と産業 専門科目 放送授業
パレスチナ問題について、歴史をおおよそ古い順に辿り経緯を理解するとともに、その中でアメリカやヨーロッパとの関係も考えていく。映像授業の内容がかなり手が入っており(中東ロケ敢行)、またテキストに記載されていないトピックにも触れられるので必見(そして映像でしか取り上げられないトピックから試験問題がでたり)。
高橋先生なのでレポートと試験は記述式。
テキスト通りの流れだけではなく、横からの流れ(同じ土地での変化や、4回ある中東戦争の内容比較など)も理解しないと高得点は難しい。

データの分析と知識発見(’16)

情報 専門科目 放送授業
統計言語Rを、RStudioを使いながら動かしていく科目。コーディング記法を理解するだけでもかなりボリュームがあり、統計科目を先に学習してRに集中できる状態で受講するのがお勧め。
特徴的なこととして、授業映像が(当時は)「先生と学生役の出演者が講義を聞いている」のを放送するスタイルで、この形式が合うかはかなり好みの差が出そう(あらかじめ講義動画を見れば意味がわかるとおもいます)。
テスト自体は簡単だが、RStudioで苦しまず、単位取得だけを目指してしまうと「やった気になった」だけで終わってしまう。

初歩からの数学(’18)

序盤は余裕だったが,後半がだんだん難しくなっていきました。特に微分積分は高校数学数学Ⅲのレベルを3章で消化するので,かなり重いです。当初の期待通りという感じ。おすすめポイント:高校数学の教科書よりも解説が手厚い。教科書を読みながら手を動かせば引っかかるところは少ないかと。いまひとつなところ:練習問題が若干少ないような気がする。

情報デザイン(’21)

今期初開講の科目。内容としては情報デザインの歴史から担当教員が行ったプロジェクトの紹介,理論・研究発表においてのハウツーまで,かなり多方面に渡る内容。序盤は基礎や総論という形で説明し,後半で各論・発展という形になってはいますが,情報デザイン自体プラクティカルな領域なのも手伝ってあまり境目があるようには私には思えませんでした。
予想通りテキストはわかりやすかったですが,実践してなんぼの世界だなとも思いました。
よいところ:仕事で携わる自社開発アプリについて新たな観点で評価することができた。演習課題は考えさせるものが多い。
いまひとつなところ:期末試験が選択式だが,記述式やレポートのほうが適しているような…

統計学(’19)

前の学期に「社会統計学入門」を履修したので,そこから横展開する形で履修。
結果的に違いとしてはベイズ統計があるかないか,例として医療系の問題が出てくるぐらいではなかったかと思う。書き方としては「社会統計学入門」が細かい理論は程々に手続きに終始しているのに対して,こちらではある程度背景の説明や証明を織り込んでいるのが異なりました。どちらが良いかは統計を学ぶ目的によると思いますが,両方履修する必要性は薄いように思います。
よいところ:数学的バックグラウンドともに統計手法を一通り説明してくれる。
イマイチなところ:特に思いつかない

産業・組織心理学(’20)

心理学系の科目として,「心理学概論」と「社会心理学」を履修したので,そこからの横拡張として,そして日常の業務に対する気づきを得るため履修。教科書の進行はわかりやすい。学術観点からの記述はあまり多くなく,半分くらいは経営学の教科書という感じもしました。中小企業診断士試験の内容にかぶるところも多いように思います。
よいところ:実学的な側面を強調して社会人が興味を持ちやすいような構成
イマイチなところ:歴史的側面や理論が提唱された背景の説明をもっと熱くしてくれるほうが個人的には好み

自然科学はじめの一歩('15)

通学式大学で言うところのオムニバス授業の放送大学版という感じで,各分野の先生が自身の分野について歴史や基本的な考え方,先端トピックを2〜3章ずつもちよる形のスタイルです。文系卒の方が理系基盤科目を履修する前に履修すると面白いとおもいます。テキストは読み物として本屋で購入しても面白いかと。
よいところ:自然科学に対する興味を持てるようとことん簡潔な書き方に終止している。
イマイチなところ:物足りないと思う人もいるかも。

心理学研究法('20)

心理学実験の設計や注意点などを全体に渡って方法別に学習していくスタイルです。アカデミック目的の記述と心理士向けの臨床的記述が混合しているのが「この観点で書かれても…」となるかもしれません。(私の場合,アカデミック目的での履修でしたので,臨床的記述はうーんとなりました。)
よいところ:全体を通して記述が読みやすく,丁寧。研究倫理まで網羅している。
イマイチなところ:あまり思いつかない。

材料工学と社会('17)

文系科目としてはかなり重かったです。産業レベルのことを学習するだけあり,物理化学の知識なしでは暗記でテストを受けるしかない形でした。それでも,特に情報機器の項目では半導体が何であるかなど基礎的な考え方として残るものはあり,無駄ではなかったかなと思います。
よいところ:知識のバックグラウンドが薄い人でも,とっつくことはできる。一応。科目名通り,材料工学的な観点での記述が非常に充実している。
イマイチなところ:自然科学コースのみの科目にしたほうが良いのでは?と思うくらいには前提知識の要求水準が高い。

日本語リテラシー(’21)

日本語を学問的に見ていくとこうなるのか,という驚きが大きい科目でした。レポート作成や論文執筆といった学問的な側面のみならず,仕事で文書を作成する際にも応用できる観点の説明がなされています。放送大学新入生におすすめの科目です。
よいところ:ありそうでない科目。言語学の先生が担当なだけあり,通学制大学の基礎ゼミナールとは深みが違う。
イマイチなところ:テキストは太字で強調するスタイルだが,個人的にあまり好きでない。(一覧性が悪い)

教養で読む英語(’19)

オンライン授業。放送大学の各分野の先生が毎回ゲストとして専門分野のマイルストーン的文献や基礎的文献をもちこみ,その一部を検討していく形式。持ち帰れたこととしては,各分野でかなり文書の組み立て方に違いがあるということ。
理系分野や哲学分野など,主任講師の専門から遠いところでは先生同士の会話がいまいち弾まないのがちょっと・・・というところはありましたが,授業設計上仕方ないですね。
おすすめな方:とにかくアカデミックな英文を読む経験をつけたい!という方。
イマイチなところ:テキストをデータ配布してくれると嬉しい。


入門線型代数('19)

電通大線形代数の補助として受講.結果としてあまりこちらの科目だけを目的とした時間は取れなかった.それでも,テキストの解説は丁寧で,自分にはわりかし合うテキストだったと思う.なお,放送大学の科目名は「線代数」なので,検索のときは注意.

物理の世界('17)

物理の多くの分野について初歩的な解説を1~3章ずつ割いていく形.対面授業のオムニバス形式の授業のイメージ.担当の先生によってテキストや映像教材のスタンスに違いがあって少し戸惑う.物によっては学部1年レベルの数学を前提知識と必要とするので,ややとっつきにくい.

知覚・認知心理学('17)

放送大学の心理学の授業の中では脳の構造など,生物学に近い内容を多く扱う科目.その意味では「社会心理学」の対極に位置すると言ってもいいかもしれない.テキストでは細かい脳の部位なども記載されているが,それよりはヒトが知覚した情報がどのように処理されるかのプロセス全体に興味をもつと良いと思われる.この科目も他の心理学系の放送科目と同様に対面授業「心理学実験」とつよい関係がある.

入門微分積分('22)

これもあまり時間が取れなかった科目.電気通信大学の「基礎微分積分学」はパターン別の解法に焦点をあてた進め方だったが,この科目はそれよりもっと「なぜそうなるのか」といった背景にフォーカスをしていた.テキストが工夫されており,「これはこの章で覚えること」「これを覚えてなかったら戻って」などと明記されていたのが印象的.

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