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そうだ、起業しよう。37歳専攻医のトライ~志望動機編~

はじめまして、sakiです。
医師になって3年目にして妊娠・出産。諸事情から泣く泣く専攻医をギブアップ。
そんな中で「産休・育休中でもなんとかスキルを維持できないものか」と考え、至った結論が「おうちでスキルアップできる環境を提供できる会社を作ろう」でした。
これは、起業については、てんで素人の私が右往左往するお話。



自己紹介

あんまりタイトルとは関係ありません💦

私は29歳のときに某医大に再受験で入学しました。
高校生の時は、恋愛に夢中で鳴かず飛ばずの成績・・・。
学年で下から4番目が定位置でした。

それでも何とか地方国立大の理系学部に滑り込むことができました。
大学では良い先生方と出会い、勉強の楽しさと、本当の意味でいろいろなことを勉強する大切さを学ぶことができました。

でも、大学卒業後は、飲食関連企業に就職し、実験や研究といったことからは無縁でしたし、医学とは全く接点がありませんでした。

そんな中で、突如祖父母、父が病死するということがあり、お医者さんのお世話になることに。
そこで一念発起し、医学部再受験を志し、3年間かかりましたが無事国立医大に入ることができました。

その後は、幸いにも留年せずに卒業でき(※学年の1/3は留年しました)、なんとか国試浪人もせずに済み、医師になれました。

これは、初期臨床研修医から専攻医になった直後のお話です。


専攻医ギブアップ

医師になって3年目。初期研修を終えて後期研修を開始。
そんな矢先、めでたいのか、めでたくないのか、妊娠・出産。

再受験しているので既に高齢出産の域に達していて、
いつ妊娠できるかも分からない状態だった。

そんな中での妊娠。

いわゆる名門病院といわれる病院で専攻医ができることになり、本当に意気揚々としていた矢先のことだった。

受け入れ先の病院には妊娠したことを伝えた上で研修許可を頂いたが、専攻科が専攻科だけに不安は尽きなかった。

朝5時に起きて帰るのは良くて19時、遅くて翌日1時。6時間以上立ちっぱなしのことも多い。

妊娠7か月目になり、ますますお腹は大きくなった。足元はもう見えない。

足のむくみがひどくなり、着圧ソックスでふくらはぎが、ひょうたん型に変形していた。
すぐに息が切れて、お腹が張るので、
病棟を半分回るのですら、休憩せずにはいられない。
倒れまいと患者さんのベッド柵を必死に掴んで、息切れしそうになるのをこらえて会話した。

このまま倒れて死んでしまうのでは、と思った。

7か月末の産科健診。ついに切迫早産でドクターストップとなった。

「この勤務では、子供が生まれてからは尚のこと勤務できない。」
ちょうど両親が倒れてしまったこともあり、育休を1年取らずに退職した。

憧れだった病院の職員証を見つめて、泣いた。

退職するまでは、シーリングがない科とはいえ

「専攻医の枠に穴をあけて迷惑をかけるな」
「非常識だな」
「世間で言われている『これだから女医は』みたいな例になってしまった」


と色々な考えが走馬灯のように引っ切りなしに、絶え間なくよぎって、
暗澹たる気持ちに陥ることが多かった。

そして、何よりも
「これからどうしよう。」
という不安でいっぱいだった。

※シーリング:専攻医の採用定員数に上限(シーリング)を設けて、必要医師数を確保できている地域・診療科への応募集中を防ぐ仕組み


「これからどうしよう…」からの

医師免許さえあれば安泰だろう、と言われてはいるものの、専門医も持っていないのに、次の職に就けるのだろうか、と夜な夜な不安で眠れない日々。

夫も仕事で家にいないことが多く、余計に憂鬱に。

そんなある日。
これまで集めていた縫合キットや糸を見て、
「家でも、もっといろんな手技の練習ができたら、何か変わったのかな?」
「復帰へのハードルはちょっと下がったかも。」
「早めに帰っても、家や通勤中に練習できたら、育児との両立が少し楽になったかも。」

と、ふと思った。

確かに、糸結びや縫合キットなど基本的な手技は家でもできる。こういったキットで基本的な練習をするのはとても大事。
けれど、もう一歩進んだ手技を練習するには、それなりのキットが必要で、高価で手に入りにくかったり、大きかったり、鋭利なデバイスがついていたりと家庭に置いておくにはおよそ相応しくない。

あれ?もしかして、家でも通勤途中でもどこでもできる練習用のシュミレーターってないのでは?

就活はもちろん大事だけれど、手技がある科には必ず引退が早晩訪れる。
65歳を超えて活躍し続けるのは難しい。
それなら、いっそのことシュミレーターを開発する会社を起業したらどうだろう。

これが、この物語の始まり。

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