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“愛の不時着”と”梨泰院クラス”にハマって思うドラマに必要な普遍性×意外性

今、Netflixで話題の”愛の不時着”と”梨泰院クラス”。普段、韓流ドラマを見ない私もすっかりハマってしまい、夜な夜な俳優たちの顔を思い浮かべては、うっとりしています。明日は、友人宅で”愛の不時着”飲みをするので、考えをまとめなければ!ということで、なぜ、このドラマにはまったのか、考えてみました。

ドラマに欠かせないフォーメーション

いつの時代も変わらない人間のテーマ、それが恋愛ラブストーリー。さかのぼれば、平安時代から源氏物語があるくらいで、いつになっても、私たちは色恋沙汰が好きです。

“愛の不時着”と”梨泰院クラス”も、恋愛要素がしっかりあります。恋愛が燃えるときのパターンはいくつかありますが、”愛の不時着”は、韓国と北朝鮮の国境を超える試練型。”梨泰院クラス”は、叶わぬ人を思い続ける一途型。両者とも、きちんと王道を押さえています。

このベースのうえに、周りを取り囲むサブキャラたちが物語に花を添えます。三枚目の弟子キャラ、美人な恋のライバル、子どもを思う親、ボス感満載の敵。どちらのドラマもこのキャラたちがしっかりと脇を固めています。フォーメーションがお見事。恋愛、仲間、家族、敵の布陣がしっかり固まると、ドラマはどんどんおもしろくなります。

人は普遍性を大切にしている

恋愛、仲間、家族、敵は人が大切にしている普遍性の象徴です。誰かを愛すること、仲間を大切にすること、人として正しくあること、これがやっぱり好きな私たち。普遍性要素がないと、感情のスイッチが入りづらい!だけどこれだけだと面白くない。桃太郎だって、普通の少年が鬼を退治するだけでは、後世まで語り継がれなかったはず。桃から生まれたから意味があった。つまり意外性です。

みんな驚きたい、刺激がほしい

最近のドラマは、普遍性にどれだけ意外性を掛け合わせられるか、これが勝負な気がします。コンテンツ飽和時代。みんな刺激になれてしまって飢えている。つまり、こんな方式が作れます。

おもしろドラマ = 普遍性 × 意外性

“愛の不時着”の最大のポイントは、北朝鮮というタブーをドラマに盛り込んだ意外性です。禁断の恋を描く、ロミジュリ手法は数あれど、北朝鮮という国をもってきた発想力と、脱北者にヒアリングしたという、北朝鮮のリアルな生活を描いた写実力。これがあいまって、開けてはいけない箱を開けているような、好奇心がかき立てられます。

“梨泰院クラス”は、権力と金の亡者に挑む若者の復讐劇ですが、圧倒的な力の差にも折れない心、信念を突き通す姿勢、仲間を思う気持ちや正義感など、復讐劇だけどどこか明るい。梨泰院は韓国のナイトスポットで、国際色も高く、ファッション性がある地域だそう。復讐劇なのに、前向きでおしゃれいう意外性があります。

普遍性×意外性に日々心を動かされている

日常生活でも、私たちは、普遍的なものを大切にしつつ、そこに意外性が加わると、喜んだり悲しんだりしています。スポーツ×弱い日本が勝利して、ラグビーワールドカップで大騒ぎしました。愛する我が子×かけっこで1番になった、で家族中が嬉しい。

韓流ドラマを通して、まさかの深いところまで考えを巡らせてしまった。早くこのチキンが食べたい、もうそれだけです。


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