博士のたまご

大学院生。教育学が専門です。筆が遅いので、書くことに慣れるためにnoteを始めました。…

博士のたまご

大学院生。教育学が専門です。筆が遅いので、書くことに慣れるためにnoteを始めました。 主に研究生活に関すること、時々関係ないことも書くかもしれません。

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    必要としている誰かに届いたらいいな、という思いで書いた記事。

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先延ばし魔の大学院生が、やる気が出ないときに実践する対処法(パターン別)

はじめに記事の画像に使わせていただいているのは、ティム・アーバンのTED talks(下記リンク)で出てきたイラストです(9:13あたり)。 これは、先延ばし魔の締切直前の頭の中。 右の棒人間は、理性的な人。真ん中のサルは、すぐに楽したいサル。こいつが意思決定の舵を握ってしまっている。そして、締切が迫ると、サルの唯一の天敵パニックモンスター(左)が目を覚まし、システムが混乱! とまあ、そんな状況を描いたイラストです。先延ばし魔に心当たりしかない私は、この方のお話が大好きで、何

    • 『戦雲-いくさふむ-』を観てきた

      ドキュメンタリー映画のお誘い隣の研究室の子に誘われて、『戦雲‐いくさふむ‐』というドキュメンタリー映画を観てきた。 博士課程・同じ専攻・同性という共通項だけで、なんだか仲良くなってしまった3人で、20名も入らなさそうなミニシアターに行ってきた。 平日の昼間、もうアラサーにもなって映画を観るために学生証を見せるのは、なんだか後ろめたかったけど、自分の親よりいくばくか年上の方々に囲まれて、自分に「若者」のラベルを貼った。 この映画を観に行こうと誘ってくれた子は、よくドキュメンタ

      • 留学しくじり先生:10年前の私みたいになるな!

        さっき恐ろしいことに気がつきました。 今年は2024年、つまり、留学した2014年からちょうど10年経つらしい。 そして、その節目の年に、奇遇というべきか、専門分野の中でもかなり大きな国際学会が、私が留学していた国、フィンランドで開催されるのです。 先月末、原稿を提出したので、無事査読を通過すれば、フィンランドに行くことができます。(ちなみに記事の写真は、2018年にフィンランド再訪したときに撮影したものです。どこかの森です。) それで思い出してしまった――。 10年前の

        • 研究/探究の9割は問いで決まる

          専門分野(教育学)の性質上、大学院生でも学校教育に関わらせていただくことが度々あります。 特に多いのは、高校の「総合的な探究の時間」。 そして、「調べ学習にならないようにするにはどうしたらいいですか?」という質問を先生方からよくいただきます。この質問は、高校生をどう探究へと導けばよいのか、という単なるハウツーより、調べ学習と探究がどう違うのか、ということから答えていく必要があると思っています。 (個人的)ショートアンサーは、すでにある答えを知りたいのが調べ学習、まだない答え

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          4本

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          人は論理よりも情理で動く―INTJの人付き合い失敗談―

          私は論理で動く 私は友達が少ない。「え〜!いっぱいいそうなのに〜!」とよく言われるが、私の友達の定義が狭いわけでも、謙遜してるわけでもない。「いつめん」なんてのはあるはずもなく、友達から遊びのお誘いがくることも自分から誘うこともほとんどないと言えば、大体の人は納得する。 そんな私のMBTI診断の結果は建築家(INTJ)。そこにも「建築家は人付き合いにもどかしさを感じるので、人付き合い自体をやめてしまおうかと考えることもあります」などと書いてあった。人付き合い自体をやめてしま

          人は論理よりも情理で動く―INTJの人付き合い失敗談―

          「あなたにはわからない」と言われたとき―『当事者は嘘をつく』を読んで

          はじめに 『当事者は噓をつく』を読了した。 修復的司法の研究者である著者・小松原氏は、性暴力の被害を受けた当事者でもあると自認している。本書には、「被害者/被支援者」「支援者」「研究者」の関係性と立ち位置のなかで、自分自身をどのように位置付けていけばよいのか、悩んできたことが綴られている。 「当事者」がほとんど被害者と同義で語られること、加害/被害の枠組みが性暴力のように時間的な前後があるケースを想定していること(人種や障害、ジェンダーなどの「当事者」にも同じことが言える

          「あなたにはわからない」と言われたとき―『当事者は嘘をつく』を読んで

          教室に来れなかったあの子へ

          まだ2月に入ったばかりだけど、3月の高校入試の日が近づくといつも思い出すことがある。 私が中学校3年生だったときのこと。 高校入試の日、推薦入試で合格した子や専門学校へ行く子など入試を受けない生徒は、学校で清掃活動をすることになっていた。私は、第一志望校に推薦で合格が決まっていたので、清掃活動組だった。 清掃活動組には、普段教室に来ない子たちも何人か混ざっていた。 明確にグループ分けをしたわけじゃないけど、私たちは各々話しやすい子同士でプランターを運んだり、箒で掃き掃除を

          教室に来れなかったあの子へ

          非生産的な時間は生活も研究も豊かにする

          数日前、久しぶりに大学生みたいな飲み会をした。 3時間の飲み放題コースでおなかをたぷたぷにして、その後3時までカラオケで歌いまくった。遊び疲れた頭と身体の感覚がなんだか懐かしくて、あたたかい気持ちになった。 大学院の、しかも博士課程まで来てしまうと、こうやってアホみたいに遊べる友達の数はどんどん減っていく。地元の友達とはSNSでつながっているだけで、自分からも相手からも連絡することはほとんどない。Instagramのストーリーで中学校の同級生の結婚を知り、その子たちの子ども

          非生産的な時間は生活も研究も豊かにする

          苦労した過程を褒められないことがつらい話

          はじめまして、博士のたまごです。 博士号取得を目指して日々研究をしている学生(27)です。 どこの世界も同じかもしれないけど、研究の世界は、何本論文書いたかがいつも問われる競争社会で、私みたいな遅筆家にとっては、結構つらい世界だなあと思う。 そうは言っても、研究者として食べていきたいと思って大学院にいるんだから、成果主義に文句をつけて、筆の遅さを棚にあげていては自滅してしまう。だから、パソコンを開き、ワードファイルを開き、文章を書き起こすことへの心理的ハードルを下げようと、ま

          苦労した過程を褒められないことがつらい話