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小学生が考える、将来の夢

夢の話をしようか。
小学生が「将来の夢」とか言ってみんな発表するよな。「パティシエ」とか「警察官」とか「漫画家」とか。最近はYoutuberが多いらしいな笑
まあでもほとんどその夢を叶えるやつっていないよな。違う違う。だからといって小学生の夢が非現実的な妄想だって言いたいわけじゃない。
ごくたまにいるんだよな。それでもなるやつ。「宇宙飛行士になりたい」って言ってまじでなるやつ、「女優になりたい」って言ってまじでなるやつ。
こいつらの違いを教えてやろうか?「なれそう」か「なりたい」かの違いだよ。
前者はその時自分が得意だったことを発展させて、将来の夢を考えるんだ。「絵を描くのが得意だから漫画家になりたいな。」てな感じで。漫画家に「なれそう」だと考えたから将来の夢の欄に漫画家と描いた。しかし、現実は甘くない。少年は成長するにつれて、自分が漫画家になるほどの才能は持っていないことに気づく。漫画家は「なれそう」な夢ではなくなった。だから諦める。世の中は大体こうだ。
一方、後者はとにかくなりたいから決めたんだ。ちゃんと「夢」の真意を汲み取ってる気がする。「パティシエになりたいからなるんだ。」こいつはへこたれない。なぜなら自分の技術云々の問題では無いからだ。少女は成長するにつれて、現実を知るだろう。しかし、努力によって道は拓けることをちゃんと知っている。そしてその努力をきちんと行う。なりたい夢だから、その努力を投資するに値する目標だからだ。
前者が世の中に圧倒的に多い理由は明白だ。小学生の発想が貧困だからだ。小学校時分の卒業文集をめくれば、ものの見事に皆同じ夢を綴っている。みんなそれくらいしか自分の「なれそう」や「なりたい」を補完できる、世の中の職業を知らないからだ。
しかし不思議なことに大人になって「なれそう」な職業をみつけた少年はその道には進まず、今日も俯き憂鬱な会社へ足を運んでいる。彼は彼の価値に気がついた時、既に手遅れだったのだ。しかし彼はもうそんなことどうでもいいのだ。少年は成長の過程で、同時に自分の鬱屈とした気持ちを仕事以外で発散させる方法をも習得した。酒。女。あとは、後輩いびりとか?彼は夢を叶えられなかった。しかし、不幸せではない。「幸せ」は「仕合わせ」とも書く。不満だらけの世の中に、仕えて合わせて、そうすることでみんなそれなりに満足した気持ちを日々感じている。
何が言いたいかって?
人の金で飲む酒は美味いってことだよ。

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