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フェーズフリーで、「やりたいのにできていない」を解決できそう

“フェーズフリー”という言葉を耳にしたことがあるだろうか。

今日は、フェーズフリーについてのセミナーに参加したら、やりたいと思っているのにできていないことをできるようにするヒントをもらった話をしたい。

そもそも、フェーズフリーとはなんぞやというところから。

身のまわりにあるモノやサービスを、日常時はもちろん、非常時にも役立つようにデザインしようという考え方、それが『フェーズフリー』です。

引用:一般社団法人フェーズフリー協会https://phasefree.or.jp/phasefree.html


セミナーの登壇者は、「フェーズフリー」という防災に関わる新しい考え方を提唱した、フェーズフリー協会代表理事の佐藤唯行さん。

繰り返される災害による被害をくいとめたいという想いから、日常時にも非常時の両方に役立つ防災グッズがあったらいいのではないかという考えにいきついたという。


佐藤さんは、防災についてこう話していた。
「防災はしたほうがいい、自分も大切な人も守りたいとみんなが思っているのに、実際に防災をしている人はほとんどいない。」

その通りだ。わたし自身も、防災グッズを用意しようと考えたことはあるけれどなにもしていない……。レトルト食品を常備しているくらいだ。


佐藤さんは、「そもそも人は、日常生活の中で、災害時などの非日常の出来事を想像しにくい」とも言っていた。
たしかに、「今日、大地震がくるかもしれない」「大事故に巻き込まれるかもしれない」と想定しながら生活はしている人は少ないように思う。


佐藤さんは、多くの人が防災をしたいと思っているのにできていない理由を考えたとき、防災グッズが日常生活で役に立つことが少ないという答えに行きついた。

防災グッズの多くは、日常生活で使用する機会が少ない。
食料は未開封のまま期限が切れて捨てることになる、普段は使用しないのに収納スペースをとられてしまうなど、日常生活においてはメリットよりデメリットのほうが目立つ。
このデメリットがあるから、必要だとわかっているのに備えることができなくなる。
だから、いざというときに身を守れない。 

そこで佐藤さんが考えたのが、備えずに身を守れるような仕組みをつくること。
つまり、日常的に使うモノやサービスを、非常時にも役立つデザインにしてしまおうということだ。これが、フェーズフリーの考え方である。

たとえば、紙コップ。
表面に「ml/cc」「合」「カップ」の目盛りをデザインし、内側から透かし見ることで計量が可能になった。
ミルクの計量が必要な授乳、お米や水量を計れることで炊き出し調理時にも活躍する。


「備えることが難しいのなら、備えずに済むようにすればいい」

わたしは佐藤さんのこの考え方を聞いて、目の前がぱーっと開けたように感じて、いい考えがひとつ思い浮かんだ。

防災以外でも日常でこの考え方を取り入れたら、できないと思っていたことが案外簡単にできるようになるのでは?と。

***


「〇〇ができないなら、○○せずに済むようにすればいい」

わたしがしたいと思っているのにできていないことは、「仕事が終わってから、やりたいことや勉強をする時間をつくること」
できていない理由は、仕事が終わったらダラダラしたくなるから。
朝の自分は、帰ったらあれやろうこれやろうとやる気メラメラモードなのに、帰宅して一息つくとそのやる気は小さくなり、リラックスタイムを優先したくなる。

この悩みを佐藤さんの「○○ができないなら、〇〇せずに済むようにすればいい」の考え方に当てはめると……
「やる気がでないのなら、やる気を出さずにできるようにすればいい」となる。

つまり、ダラダラとリラックスしながらやりたいことや勉強ができるような方法を見つければいいのでは……!

わたしがやりたいことのひとつは、なるべく毎日、感じたことを文章にすることだ。
でも、机に向かい、ノートを広げたりパソコンを立ち上げて作業するとなると、たったそれだけのことなのに億劫に感じてしまう。(もっとがんばれ自分)
でも、ベッドの上でなら気合いを入れずに、ぬるっと取りかかれそう!
それに、くつろぎながらできそうだ。

「デスクチェアに座って、机に向かって作業する」=「しっかりやらなくてはいけない」という潜在意識があって、ダラダラしたいわたしは逃げ腰になっていたのだと気づいた。

ということで今、お風呂から出て、ポカポカしたままベッドに移動し、膝にPCをのせて、この記事を書いている。
ベッドの背にもたれて、足にはふとんをかけてあったかくして。
うん、これならまったく面倒くさくない。むしろ、リラックスしている。

リラックス時間とがんばる時間の境界線を取りはらったら、がんばらずにがんばれるようになった。

やっぱり、自分にとってメリットがあることじゃないとなかなか続かないし、やろうと思えないんだなあ。
やりたいのにできないことには、自分にとってなにか不都合なことが潜んでいるのかもしれない。その不都合に気が付いて、取り除いて、メリットをくっつけることができたら、できないができるに変わる。


フェーズフリーの防災グッズというすばらしい物があることを知れただけでもうれしい日だったけど、さらに、できないをできるにひっくり返すヒントももらえた。
いいことをたくさん知れたうれしい日だった!


フェーズフリー協会HP
https://phasefree.or.jp/

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