【洋書レビュー】Sara Lövestam『Flicka Försvunnen』
スウェーデンの作家サラ・レーヴスタムが2015年に発表した『Flicka Försvunnen』を取り上げる。題名は直訳すると『消えた少女』。本書は同年に発表された『Sanning med Modifikation(修正された真実)』を移民や知的障害者にも読みやすいよう簡単な文法や単語を使って改稿したlättläst版で、読み味としては戦前の抄訳に近い。ただし、本書に関しては作者自ら改稿しているようなので作品の肝心な部分が省略されているリスクは低い点が抄訳とは明確に異なる。