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通過人数と審査方法の概要(基礎情報編)~2021ショパンコンクール

ここで改めて、このショパンコンクール本大会のスケジュールや通過人数、審査方法の概要をまとめておきます。

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7月の予備予選を経て、この10月3日から「本大会」が始まりました。今日は1次予選の3日目がまもなくスタートします。

スケジュールと通過人数は以下のとおりです

◆本大会のスケジュール
9/30 演奏順抽選会
10/2 オープニングコンサート
10/3~7 第1次予選 <87名>
10/9~12 第2次予選 <40名予定>
10/14~16 第3次予選 <20名予定>

10/17  172回目のショパンの命日記念イベント

10/18~20 本選(コンチェルト)<10名以下予定>
10/21~23 入賞者演奏会


現在、87名で1次予選がスタートしましたが、ここからは「だいたい半分ずつ」になっていくと考えれば分かりやすいでしょう。


審査方法も、概要をご紹介します。

「概要」と言ったのは、ショパンコンクールの審査ルールはかなり細かく、法律の条文のように決められていて、途中で算数的な処理を施す場面もあります。ご興味のある方、我こそはと思われる方は、ぜひ公式サイトの「審査規定」、特に第10章以降の「評価方法 Assessment Method」の欄を読み解いてみてください。非常に複雑に決められています。こちらのページの「Rules of the Competition Jury」をご覧ください。(普通の人は開かなくて大丈夫です・笑)


非常におおまかに言ってポイントは、以下の3つです。

(1)「生徒」を審査できない。
(2)(1~3次予選では)「25点満点の点数」と「YES/NO(次へ推薦するかしないか)」の両方を提出し、「YESの投票率」「平均点」で決めていく
(3)各ラウンドで出場者の名前を伏せた状態で決定されていく。(審査員には、誰が1位で通過しているというような途中経過は見えない)

かなり要約してしまっていますので、実際には、「平均点」の補整など細かいプロセスが用意されています。完全に正確でない表現であることはご容赦ください。

また「生徒」の定義が他のコンクール等に比べて厳しいのも、ショパンコンクールの特徴です。

◆「生徒」の定義(審査ルール規程上)
(ア)現在、審査員の生徒である
(イ)過去に学校で審査員の定期的な生徒だった、または前回第17回大会終了後の期間で1年以上定期的な個人レッスンを受けた生徒である
(ウ)2018年12月1日以降に、審査員による個人レッスンを受けた
(エ)審査員と個人的な近い関係性がある(親戚など)

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10月7日の夜に1次予選のすべての日程を終えて審査会議が実施されると、いよいよ2次予選への進出者が発表されます。


写真:©Wojciech Grzedzinski (NIFC) ※予備予選時の審査会議風景も含む

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