見出し画像

子供の靴の選び方(2)


ポイントに分けて
子供の靴の選び方を見ていきましょう‼︎


ポイント① つま先は広く指が動かしやすいもの



子供の骨のは大人よりも多い‼︎と
前の記事に書きましたが
足については少し違います

足は大人の足に比べて軟骨で形成されている部分が多く
骨自体は少ない
‼︎
なので、他の関節と比べても非常に柔らかい状態です

また、身体の発達的にも
寝た状態で手足を動かしたり
腹這いになることで体幹を鍛え
起き上がってくる赤ちゃんとしては
足の発達は遅れている部分で
骨的にも筋肉的にも不安定な関節の一つです

なので他の関節に比べ、剛性(硬さ)は非常に低い
それなのに
剛性が低い状態でこれから全体重を乗せて立ちあがろうというわけです
なんとかして剛性を補うことが必要になってきます


ここで重要になってくるのが足のアーチです

大人の足であれば、骨的な安定性に加え
ウィンドラスメカニズムと呼ばれる
足指の動きからアーチを形成する機能でアーチを保持しますが

子供の足は軟骨状で骨も安定していない
骨もないので機能的なウィンドラスメカニズムを形成できません

では、アーチを形成するためにどうするか?

大事なのは足指です

まずは足の指で体を支え、床半力(床から帰ってくる力)を得られる状態を作ること
足の指を広げたり握れたりできる環境を作り
指で地面を支えるられるようにすること

指が使える環境を確保することで歩くたびに床反力を得て
足部は剛性を確立していきます

したがって、靴を選ぶ際は
足指が動けるようなゆとりを持った靴が好まれます

ここで足指が動かない環境で歩行を続けると
機能的な足のアーチが形成されず


扁平足の原因などにもつながっていくので注意が必要です


ポイント② つま先が適度に反っている靴




前の記事に書いた
「赤ちゃんの歩き方」の特徴で
片足で支持する力がないために足を蹴り出すことができない
そのためにつま先を持ち上げて足を振り出せない
と書きました

この特徴から、つま先が持ち上げやすい環境を靴で作ってあげることは
無駄な転倒を防ぎます

歩行時中は
大人の足でも、足部の背屈(足首が反る動作)は5°必要と言われています
赤ちゃんの足は、体重がかかっていないときに背屈角度はあっても
立った状態で、自分で足首を上げることはとても難しいのです

なので、靴を選ぶ際には
適度に反っている靴を選ぶといいでしょう

また反っていることで靴による推進力(rocker function)も作りやすく
足部の剛性を補ってくれます

試着した際に、つま先の上がり具合と
歩いた時の引っ掛かり具合は要チェックです


ポイント③  かかとが安定したものを選ぼう



いい歩き方を想像してみてください‼︎

大体の人が
「踵(かかと)から足をついて歩く。。。」
とおっしゃいます

大正解なのですが
赤ちゃんはそれが難しいのが現状です

前の記事に書いた
「赤ちゃんの歩き方」の特徴で
赤ちゃんはかかとから足をついて歩けない
と記載しました

赤ちゃんは片足で支持する力がないために足を蹴り出すことができない
よって、つま先も上げることが難しいし
かかとから歩くことも困難なのです

踵接地(踵から地面に足をつけて歩くこと)ができると何がいいのでしょうか

それは、
①踵接地時に衝撃吸収が効率よく行われるため
②踵接地することで足部の剛性が高まり、
 足部をテコのように使って推進力を作れるため

の二点があります

①については
踵接地がうまく行えると股関節周囲の筋肉がうまく使えるようになります
大人でいうところの大臀筋が使いやすい環境になります
大臀筋は歩く時の衝撃吸収に効率がよく
柔軟な股関節の動きを作るのにも重要となってきます

②については
歩行時の足部は、踵からつま先に向けて運動連鎖という動きの伝達が起きます
踵の動きは足部の運動連鎖のスタートボタンで
踵がうまく地面につくことで足先にかけて効率のいい動きが生まれます
この運動連鎖がうまく行えることで足部のアーチが形成されたり剛性が高まるため
いい歩き方=踵から歩く
のイメージが生まれていると考えられます

これらの点から
歩く時の踵はとても大事なんです

靴自体の踵にも
ある程度の硬さと弾力性があると
踵接地が安定し、赤ちゃんにとって歩きやすい靴と考えられます

もちろん、本当に歩き始めのファーストシューズで
靴の感覚を養うというよりも
裸足で歩いている感覚が必要な時期は
足底の柔らかいものを推奨しますが
ある程度、歩行に安定感が出てきた後は
踵の作りにも注目して靴を選んでみてもいいのではないでしょうか?


子供の靴の選び方③に続きます

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?