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ライフストーリー②小学生で来日・感じた違いや苦労したこと

日本にきた経緯

前回のコラムで書いたように、両親が日本に定住したため、私は祖母に育てられた。だが「いつかは日本に行って両親のもとで暮らす」と言われたことはなかった。自分もそのままの暮らしが変わらずに続くと思っていたが、小5の夏休みに日本を訪れることになった。両親を訪問して旅行する予定だったが、そのまま残って日本の学校に転入することになった。あとから母親から聞いたが、「日本に来るのが嫌なのではないかと心配して言わなかった」そうだ。そんな訳で、何も準備せずに日本での生活がスタートした。

日本と中国の小学校の違い

先生がとても優しい

中国の先生は怖い人が多く、先生のいるところではみんな大人しくしていた。それに比べると日本の先生は優しい人が多く、態度も柔らかい。特に国際教室の先生は行事の持ち物など丁寧に教えてくれて、親切にサポートしてくれた。

行事やクラブ活動が色々ある

日本の学校は年間を通して運動会や合唱コンクールをはじめとした色んな行事があり、基本的に全ての生徒が参加する。中国の学校でもイベント事はあったが、参加するのは一部の生徒のみで、基本的に学業の方が優先だった

勉強が楽になった

中国の学校は国数英に重きを置いて、それ以外の科目は少なかった。しかし、日本の学校は音楽、図工、家庭科などの副教科があり、それぞれの教室や設備もちゃんとある。主要教科は、中国の学校の方がもっと難しい内容だったので日本のほうは簡単に感じた(もちろん国語は苦戦した)。

他にも違いがたくさんあり、細かくあげると切りがない。例えば、掃除当番/上履き/水筒を使う/給食制度など。自分が一番戸惑ったのは冬でも体育の授業で半袖半ズボンが必須とされたことと、着替えをみんなで一緒にすることだった。一番嬉しかったのはもちろん宿題が減ったことだった。

人間関係で苦労したこと

自分からうまく伝えることができない経験が生まれ、自然に周りとの壁を感じていた。自分がアウトサイダーでいることに慣れてしまうときがあった。最初は日本人生徒から揶揄われる経験もあったので、時間が経っても警戒心を持っているように感じた。

中国では仲良くなるのに時間をかけないような気がするので、日本との違いに戸惑ったが、後から日本人の友達もできるようになった。あとは、課外活動で主体的に参加するのが難しく、なにかに打ち込む経験が減ったように感じた。

中1の遠足のときの一枚。
右にいるのは小6からクラスメイトで日中ハーフの友達、今もよく連絡を取る。

初めて両親と暮らすことに

これまではずっと祖母の元で暮らしていたので、いきなり両親のもとで暮らすのに不安を感じていた。最初のうちは夜よく眠れなかったので、祖母が一緒に両親の家に居てくれたが、すぐに帰国した。

両親は仕事で忙しく会話の時間が少なかった。特に夜の帰宅が遅く自分が寝てしまってから帰宅することが多かった。一方で、日本語の学習や学校の勉強についていけるのかを心配してくれたので、家庭教師をつけてもらい、塾に通わせてもらった。あとは旅行に連れて行ってもらい、日本にいる親戚と集まることも多かった。

京都で観光したときの一枚

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