とある心理士の備忘録

公認心理師試験の受験生のポスト(旧ツイート)を見ていると、心理検査を勉強する機会って意…

とある心理士の備忘録

公認心理師試験の受験生のポスト(旧ツイート)を見ていると、心理検査を勉強する機会って意外となくてみんな困っているなあと思い、それならと思ってNoteでまとめて公開することにしました。著作権には気を付けてリーガルご安全に。 ちなみに推し検査はMMPI-3です。

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【目次ページ】心理検査一覧

これから解説していく心理検査一覧です。絶賛編集中です。 まとめ 性格検査(人格検査・パーソナリティ検査) 神経心理学検査 WAIS WISC WPPSI 田中ビネー K-ABC DAM DN-CAS Vineland AQ ADOS-2 CARS2 Conners3 CAARS MMPI YG TEG NEO-PI-R P-Fスタディ TAT(主題統覚検査) バウムテスト HTPテスト SCT(文章完成法) ロールシャッハ ベンダー ベントン WCST COGNI

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    • ロールシャッハテスト(概要・片口法)/性格検査・投影法 (診療報酬450点)

      1.概要 言わずと知れた有名検査です。 ロールシャッハ(Rorschach, H.)によって開発された検査で、インクを落として作った左右対称の10枚の図版を提示し、それが何に見えるか、どのように見えるかを受検者に自由に反応してもらいます。 一般的なイメージは無彩色の図版だと思いますが、10枚の図版には2色のものと多彩色のものも含まれます。 ロールシャッハ最大の弱点なのですが、実は著作権が切れていて誰でも自由にインターネット上で見られてしまうのです。 ロールシャッハ・テス

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        • E-Lifeカウンセリングセンター様のMMPI-3まとめ

          E-Lifeカウンセリングセンター様のMMPI-3まとめ。シェアさせていただきます。

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        【目次ページ】心理検査一覧

          SCT(文章完成法)性格検査・投影法 (診療報酬280点)

          1.概要 SCT(Sentence Completion Test:文章完成法)は、刺激語として未完成の文章を提示して、受検者が空いている部分を埋めて文章を完成します。 文章を自由に完成させ、その内容からパーソナリティを具体的に把握する投映法の検査です。 意識と無意識の中間レベルである前意識を投映する検査とされています。 SCTは、もともとはエビングハウス(H.Ebbinghaus)が知能検査(知的統合能力の検査)に不完全文章を用いたことから始まったとされています。

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          SCT(文章完成法)性格検査・投影法 (診療報酬280点)

          HTPテスト/性格検査・投影法

          1.概要 HTPテストは、バック(Buck, J. N)が開発した、家と木と人を描いてもらってパーソナリティを査定する描画法の検査です。 HTPのHは家(house)、Tは木(tree)、Pは人(person)です。 原著者のバックは、以下のとおりの投影が行われると考えました。 家(H)  →家庭状況に対する認知や感情。   自己像の反映としての現実や他者との関わり、情緒的安定性。 木(T)  →深い無意識の自己像。深い感情や抑圧されている感情。   (再検査による変化が

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          HTPテスト/性格検査・投影法

          バウムテスト/性格検査・投影法 (診療報酬280点)

          1.概要 バウムテストは、1945年にスイスの心理学者コッホ(K.Koch)が開発した投影法による心理検査です。 バウムテストは元は職業適性検査でしたが、産業カウンセラーだったコッホはパーソナリティ検査として使用しだしました。 木を描いてパーソナリティを分析するという、一般の人が思う心理検査のイメージっぽい検査です。 2.検査方法 心理検査の中で最もシンプルです。 木を描くだけの検査なので、3歳頃(つまり教示がはっきり伝わる年齢)から成人まで幅広く検査することがで

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          バウムテスト/性格検査・投影法 (診療報酬280点)

          TAT(主題統覚検査)/性格検査・投影法 (診療報酬450点)

          1.概要 TAT(Thematic Apperception Test)は日本語では「主題統覚検査」と呼ばれる投影法による心理検査です。 1935年にモーガン(C.D.Morgan)とマレー(H.A.Murray)による論文で紹介され、1943年にマレーが手法を完成させました。 本検査はマレーの「欲求-圧力理論」に基づいています。 この理論は人間の欲求と外的な圧力とを二元論的に分けて考え、パーソナリティを欲求と圧力の相互作用で捉えます。 詳しく言うと、受検者が「葛藤状

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          TAT(主題統覚検査)/性格検査・投影法 (診療報酬450点)

          P-Fスタディ/性格検査・投影法 (診療報酬280点)

          1.概要 P-Fスタディは、ローゼンツァイク(S.Rosenzweig)によって開発された投影法の検査です。 欲求不満場面のイラストを見て、その場面の人がどのように発言するかを想像して回答します。 実施方法はすごく簡単です。 受検者は24枚の欲求不満場面のイラストを見て、その場面の人がどう発言するかを想像します。 欲求不満(フラストレーション)を生じさせる相手方の発言に対して、もう一方の人物がどう返答するか、絵のなかの吹き出しに書き入れてもらいます。 2.欲求不満場面

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          P-Fスタディ/性格検査・投影法 (診療報酬280点)

          神経心理学検査まとめ

          神経心理学検査は神経心理学「的」検査とも呼ばれます。 神経心理学検査には「知能検査」「認知症検査」「遂行機能検査」「記憶障害検査」といった幅広い種類の検査が含まれています。 それゆえにイメージがつかみづらいという人も多いです。 これらはすべて「高次脳機能」を見る検査です。 「高次脳機能」は言語や行為、知覚、認知、記憶、注意、判断、情動など大脳で営まれる様々な機能の総称です。 その機能を見るのが神経心理学検査です。 以下にずらずらっと並べますが、一気に詳細を覚えるのは無理

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          神経心理学検査まとめ

          性格検査(人格検査・パーソナリティ検査)まとめ

          性格検査は人格検査やパーソナリティ検査とも呼ばれます。 大きく分けると、投影法、質問紙法、作業検査法の3種類に分けられます。この3つに分けることで検査の本質をとらえつつ、覚えることができます。 いわゆる心理検査をやった気になれるのが投影法です。 ロールシャッハとバウムが代表格です。歴史的にも古いですね。 投影法だと曖昧さが残るので、質問紙法が誕生しました。たくさんの質問項目に回答してもらう方法で、より客観的に検査ができるようになりました。 ちなみに質問紙法の始まりはM

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          性格検査(人格検査・パーソナリティ検査)まとめ

          本日はMMPI-3を3例実施しました。やはり採点から解釈が早いです。

          本日はMMPI-3を3例実施しました。やはり採点から解釈が早いです。

          WAIS-IVの中身解説:類似(例題あり)

          ご注意 実際の心理検査の中身を開示することは、ごく一部の引用の場合を除き著作権法上できませんし、検査の測定効果を毀損する恐れがあります。 ここではイメージをつかむため、類似課題の同等の例題をみてみましょう。 類似課題とは 類似課題は、2つの言葉の共通点や類似点を答える、言語理解指標の課題の1つです。 例えば「犬」と「ライオン」が挙げられたら、共通点として、 ・哺乳類 ・動物 ・四つ足 といった点が思い浮かびますね。 こういった共通点や類似点を回答するのが、類似課題です。

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          WAIS-IVの中身解説:類似(例題あり)

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          WAIS-IVの下位検査ざっと見

          まずはざっと下位検査を眺めてみましょう これまで4つの指標について説明してきましたが、実際の下位検査を見るとよりそのイメージがつかめます。 試験対策としては、1つ1つの検査について深く知る必要はありません。 まずは検査全体をざっと眺めていきましょう。 言語理解指標(VCI)の下位検査 基本検査:類似      単語      知識 補助検査:理解 ざっくりした感想:「単語」に代表されるように文字を多く使いそう。 知覚推理指標(PRI)の下位検査 基本検査:積木模様

          WAIS-IVの下位検査ざっと見

          WAIS-IV ウェクスラー成人知能検査⑥

          4つ目:処理速度指標(PSI) もう一度振り返ると、1つ目が言語理解指標(VCI:Verval Comprehension Index)、2つ目が知覚推理指標(PRI:Perceptual Reasoning Index)、3つ目がワーキングメモリー指標(WMI:Working Memory Index)でした。 例え忘れてしまっても、日本語-英語-略称のうちどれか1つを覚えていれば思い出せるはずです。 そしてとうとうきました。最後の4つ目は、処理速度指標(PSI:Pro

          WAIS-IV ウェクスラー成人知能検査⑥

          WAIS-IV ウェクスラー成人知能検査⑤

          3つ目:ワーキングメモリー指標(WMI) 1つ目が言語理解指標(VCI:Verval Comprehension Index)、2つ目が知覚推理指標(PRI:Perceptual Reasoning Index)でした。 3つ目は日本語-英語-略称のつながりを覚えるのが楽なワーキングメモリー指標(WMI:Working Memory Index)です。 ワーキングメモリーとは ワーキングメモリーは聞いたことある言葉ですが、いまいち意味が分からないという人も多いのではない

          WAIS-IV ウェクスラー成人知能検査⑤