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強襲〜第9節FC琉球戦〜

前節の山形戦勝利の後、ファジアーノに衝撃が走る。競技規則の適用ミスによる再試合の決定。選手や監督、クラブ関係者やサポーターにとってとても長い1日になりました。それでもしっかりと前を向いて次節琉球戦に照準を合わせる選手たち。対する琉球も現在21位と苦しんでいる。「なんとしても勝利を」そう願いながら迎えた1戦でした。壮絶な撃ち合いを経て結果は3-3のドロー。課題は残りながらも一筋の光が見えた事もまた事実なのでした。


琉球:4-4-2          スタメン  岡山:4-2-1-3


●概要

 試合開始から両チームとも積極的な攻撃を仕掛け、相手ゴールに迫っていく。勝利に対する強い気持ちが伝わってくるような立ち上がりでしたが、前半23分に与えたFKをMF上里一将がゴール右隅に決め琉球が先制します。その後前半28分にもDFの綻びからMF中野克哉に追加点を奪われてしまいます。それでも攻撃の手を緩めないファジアーノは前半45分、CFデュークの落としたボールをMFムークが前線へスルーパス、そこに快速を飛ばして飛び込んだRW白井陽斗が左隅へゴールを決めます。ここから反撃の狼煙を上げるのでした。
 後半13分には途中出場の木村太哉からのクロスのこぼれ球にムークが反応、2点目を奪い同点とします。そして後半26分にはMF河井陽介のCKにデュークが頭で合わせ3点目、ついに逆転に成功。しかしこのまま試合終了かと思われた後半45分、琉球SB田中恵太のクロスにMF池田廉が頭で合わせ同点。そのまま試合終了となるのでした。


●快速ドリブラーとJ1の逸材

 白井陽斗は本当に速かった。ムークからのスルーパスに出遅れたかと思った次の瞬間には相手DFよりも前に出ていてあっという間にゴールを奪っていた。前節からスタメンを勝ち取り右WGとして今節も出場していた。後半には木村太哉が途中出場すると左WGにポジションを変えるが何の違和感もなく攻撃に参加していく。こんな選手がJ1では契約満了になるんだからJ1というステージのレベルの高さを嫌でも感じるしかなかった。
 また先日名古屋から育成型期限付き移籍でファジアーノへやってきたSB成瀬峻平もまたとんでもないレベルの持ち主だった。チームに合流したのは6日、この日は9日。わずか3日で貴重な戦力となった。ボールの捌き方や守備時の身体の使い方、出場からわずかの間でファジアーノサポーターの心を鷲掴みにしたに違いない。名古屋サポーターからも愛されている21歳はこれからどんな風を吹かせてくれるのか、もう楽しみでしかないですね。


●遂に目覚めた!

 長かった、本当に長かった。代表戦との兼ね合いでチームへの合流が遅れたデュークに待望の初ゴールが生まれた。得意のヘディングで綺麗なコースへ。これぞデュークといわんばかりのゴールだった。思えば第2節徳島戦でPKを外してしまってからどことなく気分が落ちているようなそんな表情に見えて辛かった。それはチームメイトみんなもきっと同じで、だからこそゴールを決めた瞬間みんながデュークの周りに一目散に集まってきたんだと思う。白井陽斗の弾ける笑顔、河井陽介のガッツポーズ、そしてデューク自身の笑顔、そのどれもが眩しかった。目覚めたデュークはこれからエンジン全開でゴールを奪ってくれる。そしてきっとチームにも良い結果をもたらしてくれるはずだ。


●次節新潟戦に向けて

 難敵揃いで楽な試合などひとつもないのは承知の上だけど、次節新潟戦は特に厳しい試合になる。監督こそ変われど選手はほぼ残留し大きな戦力ダウンは見られない。気を付けないといけない選手は「全員」。シュートの打ち合いになるのか、それとも守備堅い試合になるのかは想像もつかないけど、久しぶりのホーム戦を大いに沸かして欲しいなと思う。個人的には山形戦で幻のゴールになった木村太哉に期待したいと思う。現地で観戦される方は思う存分、DAZNで観戦される方はスタジアムにいるような感覚で精一杯選手たちに力を届けましょう!


                 ふぁじまろ

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