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妥当性(validity)

○妥当性(validity)

 測定しようとしている心理的特性をどれくらい的確に測定しているかを表す概念である。
測定したい状態等を測定するために十分な質問項目が質問紙に用いられているかが問題となる。
信頼性のように特定の指標があるわけではなく、様々な視点で妥当性が高いかどうか複合的に検証していく。
信頼性が極端に低い状況で妥当性が高いことは、起こりえない。

1.内容的妥当性(content validity)
 測定概念に関わる領域を網羅できているか否かという視点で妥当性を検討する。
理科のテストならば、物理・化学・生物・地学の4分野を網羅している必要があり、生物だけなど特定の分野に偏っていると、理科のテストとしての妥当性は低い。
2.基準関連妥当性(criterion validity)
 理論的に関連が予測される外的基準(external validity)とどれだけ関連しているかという視点で妥当性を検討する。
不安という概念を測定する尺度が開発された場合、不安と関連が予測されるストレスなどとの関連を検討する。
3.構成概念妥当性(construct validity)
 測定しようとする構成概念が実際にどれくらい適切に測定されているかという視点で妥当性を検討する。
不安を測定する尺度を開発した場合、罪悪感や自己不信といった別の概念ではなく、本当に不安を測定できているのかを検討する。
妥当性の中で構成概念妥当性が最も重要といわれており、検証が難しく、完全なる実現も困難を極める。

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