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新型コロナ第二波、及び自然災害と複合的な新たなpandemicへの警鐘ーインフルエンザ感染は新型コロナウイルスの感受性を高める

雨期を迎えて、日本でも中国でも大きな水害が再び国中を襲うようになりました。今回の日本の豪雨災害も極めて深刻で、今回、被災された方々の手厚い支援を心から望むと共に、犠牲になられた方々のご冥福を心からお祈り申し上げます。気候変動、地理的要因から、今後、大規模水害に止まらず、地震、火山活動、台風などの被害が日本で多発してゆくことは、しかしながら不可避と考えています。感染拡大が続く中、今後我々はどういった点に警戒・注意すれば良いでしょうか?

例えば、お隣の中国ですが、現在、中国の水害レベルは建国史上最悪レベルで、現在千万単位の長江流域に暮らすかたが被災され、かつ世界最大のダムである三峡ダム決壊の懸念すら国際的に表面化しています。もしこれが起ったら、億人単位の被災者が出て、中国の主要都市が洪水で機能停止となり、核兵器が使われる以上の犠牲者、被災者が出ることは疑いなく、目下世界中の耳目が注がれています。

そこに来て、2009年にパンデミック を起こしたH1N1近縁のインフルエンザG4 EA H1N1株が養豚業で広範に豚に感染し、かつ養豚業者や労働者に少なからず感染していることが判明し今後新たなパンデミック が懸念されています。

幸いなことに、我々が免疫を持たないG4 EA H1N1株のヒトーヒト感染は確認されていませんが、この自然災害による被災者の避難場所への集中、変異選択圧で淘汰されて、ヒトーヒト感染能を獲得した株が蔓延した場合、新型コロナウイルスと合わせて重大な疫学上の問題が懸念されます。

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H1N1インフルエンザのパンデミック化への懸念は、新型コロナウイルス再興と複合したら、ダブルパンチでもう悪夢そのものですが、そもそも新型コロナウイルス自体が目下日本でもご存知の通り再び増加中です。

特筆すべきは、最近東京で感染が報告されている内訳に若者が半数以上に及ぶことで、これはスペイン風邪第二波の甚大な被害の歴史的教訓を彷彿とさせます。この歴史的経験から強く注意して記憶に留めておく点は、

1・第二波は比較にならない甚大な規模で世界中に犠牲者を出した。
2・第二波の感染の中心は子どもや高齢者でなく若者が中心であった。
3・学校等の閉鎖は明らかに人命を救った。


です。其処に来て、大雨、台風等の日本のこれからの自然災害シーズンと秋以降の季節性インフルエンザ流行への懸念です。この数ヶ月以内に二つは必ずやってきます。

現在、新型コロナウイルスは目下絶賛変異を繰り返しており、中でも非常に感染性の高い変異体が世界で支配的になっている報告がなされています。

今後日本で感染力の高い変異体が若者を中心に拡大して、スペイン風邪のように大規模な感染犠牲者を出す可能性は高く、かつ自然災害などで避難を余儀なくされた場合、避難所が新型コロナウイルス感染拡大のスポットになってしまうであろう蓋然性は極めて高いと考えられます。

以前に紹介したように、インフルエンザ感染は新型コロナウイルスへの感受性を高めるという研究論文があります。秋の台風シーズンで甚大な被災があったりした場合、必然的に避難所で季節性インフルエンザと新型コロナウイルスのダブルパンチを不自由な被災暮らしで直撃を受けてしまうのは現段階で火を見るよりも明らかです。

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災害は忘れた頃にやってくるー寺田寅彦
乃ち其れ備えあり、備えあれば憂いなしー『春秋左氏伝』


今一度、防災、減災、有事の際の想定対処、感染防御の備えをご確認いただき、皆さん、ご家族の生命、財産を守りゆかれますことを心より祈りつつ。




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