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fとSSとISO。

たまーに、写真に興味を持った方から絞りとシャッタースピード(以下SS)の関係、役割?を教えろと言われることがある。今はiso感度も含めての説明をしなければならず、ちょっとめんどくさい。
この三種の値がなんであんな数字なのか?ってのもなんとなくしか知らない。SSの数値はある時からEOSだったかT90か、変な数字が出るようになり大層気持ち悪かった。30と60や125と250の間なんて無かったのに。4x5のレンズではf値は1/3が普通に使えたし、1/3にもならない「ちょいシボ」とか「気持ちアケ」とかもあったけど、135ではFDレンズではクリックが半段だったので、止められなかったはず。確かに1/2差では結果が大きく違いすぎるので、やっぱり1/3は便利だけど。
 さて、そのfとSSとiso。検索するといろいろ出て来ますので、役割や説明は省きますが、isoが上限というかノイズの事はあるにせよ、考えられない数値まで自由にできて、手ブレ補正が嘘みたいな仕事をするので、SSの下限が低くなり、組み合わせが自由に何とでもなるようになりましたね。
 通常、手ブレしないよう焦点距離分の1以上のSS(200mmなら1/200以上の意)で撮りましょう、なんて言ってましたが、これも補正5段分なら1/6秒で切ってもOK、なんて驚きです。確かに少し前に設定が動いて125で切っているつもりが1/10で切れてて、それでも相手が動かなければ5割以上の確率でばっちり止まってました。万能ではないにしろ恐ろしいくらい良く出来てます。少々手が震えても大丈夫でしょう。実際、70-200なんかじーっと持っているとわずかに震えてきます。情けないけど歳をとるとそんなもんです。
 絞りにしても、1Dxとかの頃は、数枚に一枚ピント外れがあったので、保険で少し絞ってたのに、αやRになると顔や瞳を追いかけてほぼ外さない。最初、恐々開放で撮ってみたけど、全然外れてない。
 まあ、ともかく、これだけ自由度が増すと、ほんとに f11 1/3000 なんて撮影も出来る。店内など、三脚を使わずに1/2秒近いスローでも。どんな組み合わせで撮るか、思い通りってわけですけど、α以降はスナップやイベント事だと、狙いたい絞りとSSにしてisoはオートで、+-の補正をダイヤルでちょいちょい、という使い方をしてます。
 また昔話で恐縮ですが、iso感度を変えるにはフィルムマガジンを交換する以外、135はボディを複数もつか、途中で抜いて別のフィルムに交換するか、E6だと現像でプッシュ、増感しかなく、(これも普通は2段までだったかな)それでもやっと400を1600か3200までだった(と思う)。雑誌以外の現場では、たいていは力任せに大量のストロボを持ち込んでしまうので、あまりそういう撮影はしなかったけど。
 フィルムではビューワーの上でルーペを使って、一枚一枚見てダーマトで「〇」を付けたり「レ」を付けてたが、今はモニタでものすごくデカく表示できます。わずかな手ブレも、ボケもわかりますね。でもよく考えたら、昔のフィルムの頃って135ではそこまで大きく見えてないから、ブレボケが割とあったと思う。雑誌なんか紙も悪いし、そもそもそれほどデカく扱わないから大丈夫だったんじゃないかな。まあ思い切りトリミングしたらバレるだろうけど。商品写真じゃなければ、そのあたり表情とか動きとかが良ければ、案外無視してたようにも思う。
 それにしても絞りは開放、SSは1/10でも、怖くない、ちゃんと写るってのは今更ながらすごい。このせいもあって、まだ仕事としてやっていられるのだけれど。


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