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Photoshop。

最初に使ったのはどれだったか、もうあまり覚えてないけど、3だったか4だったか。ずっと使い続けて、今は(渋々だけど)サブスク版を使っている。でもまあ、どんどん便利になってますね。切り抜きなんて嘘みたいに楽になったし。歪みとかも大きく触れるのが便利。顔の様々なパーツをいじくりまわすのは、以前から手作業でやっていたが、これも時短になるのでありがたい。この先、仕事がアルバイト程度になったら、代替ソフトも良いのがいろいろあるようなので、移行すると思う。

そんなことより、最初の頃、いろいろなツール、左端にずらずら並んだ奴ですが、これを見てだいたいなんとなくどんな役割なのか、特に「覆い焼き」と「焼き込み」のツールは一目見て一発で分かった。
モノクロの紙焼き、引き伸ばし作業をやった人なら、図のような覆い焼きの器具を覚えておられるだろうか。

丸と三角の部分は、モノクロに感光しないようオレンジの半透明のプラ板だった。左右幅20センチほど、針金でつながっていて、他にも四角の大小になったものや、黒紙を切った手作りのものもあった。

これを紙焼きの時に、少し暗くしたい部分に合わせて、ゆらゆら揺らして、印画紙に当たる露光を減らす、という使い方をしする。逆に「焼き込む」時には手で丸や三角を作って、出したい部分だけ光がとおるようにしたり、黒紙を切って同じようにその部分だけ露光を増やす、というような使い方をしてた。どちらも引き伸ばし機で投影した像を直接、遮ったりしてやるのだが、まず目で見てネガ上ではオーバーな濃い、黒い部分は、当たる光が少ないのでどのくらい露光を足すか、逆にアンダーな薄い部分はどのくらいで光を遮るか、見当をつけて印画紙に露光した。
ステージ写真を撮っていたころは、スポットが当たったボーカルに合わせて焼くと、他が真っ暗でになるので、良くボーカルの顔だけ小さな穴を作って焼き込んだもんです。
全紙とか、大きく引き伸ばすときは部分部分で、小さく切った名刺程度の印画紙を何枚か用意して、暗いところ明るいところ、奇麗に出したいところなど、それぞれの適正な露光量を測定、それに合わせて露光時間を決めていた。よほどの長時間ならタイマーも使ったけど、通常はほぼ感で焼いていた。いちにいさーん、って具合に。

てなわけで、覆い焼きのあの金魚すくいの「ポイ」のような形状のツールは、これを模したものだと思う。逆に焼き込みは手でやったそのままの形状だったのでした。彩度のスポンジはなんでしょうね。紙焼きで失敗して露光が足りないと、絵が出ないので、現像液の時、手でこすって温度を上げて絵を出すような荒業をやっていたが、ひょっとしたらこれなのかも。違うかな、印刷の刷版関係かな。

コピースタンプも、よくよく考えたら、ゴミ消しなんぞはスポッティング作業ですね、あれ。フィルム上にゴミなんか入ると、印画紙では白く抜けてしまいます。逆にフィルムの細かい傷は黒くでます。これをなんというか、黒と白とカラー用の茶色の三色ひとまとめになった、スポッティング用の絵具、10センチ角ほどのプラの薄い板に塗料を塗ったようなものがあって、それをとても細い筆の毛先を舐めつつ、塗料を溶かし、黒や白の抜けたところを、書いていく作業をします。書くとしましたが、正確には印画紙にフィルムの粒子を、点々を打っていく、のほうが正しいです。最初のスタジオの先生は、このスポッティングが神業で、どこをやったのか見分けがつかないくらい、小さな点を打ってました。決して書くな、塗るな、と言われました。どちらにしても根気のいる作業です。

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