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万年筆を金ペン堂で買うというプレイ


※本稿は、20141030 にTumblrに書いた自分の備忘録の転載です。

Facebookで流れてきたパイロットのナミキ・ファルコンがすごいという情報が流れてきた。https://videotopics.yahoo.co.jp/videolist/official/hobby_cooking_life/pfa7d2665400556faea755fbe6c6d8e30

昔は万年筆で仕事をしていて、マイスターシュテックもあるんだけどすっかりご無沙汰。少し前に引っ張りだしたらインク漏れがひどく、銀座の直営店に持っていって分解修理してもらった時教えてもらったのが

【万年筆の使用は、最長でも2週間以上は空けてはならない】

という事実でした。し知らなかった!!! あんなぶっといペン先で2週間以内に何回も使う機会がないよとすっかりお蔵入り。

さて、そのファルコンは気になるが身にしみているのは

【万年筆は単体ごとに違う。店頭で見ないとわからない】

ということ。Amazonでも買えるし、通販やアメ横なんかだとかなりの割引率で買えるのは知っているが ”ここは、ちゃんと見立てて買おう”で、そのタイミングで「金ペン堂」の近所に居たわけだ。

たぶん、前に店に行ったのは30年近く前。おっちゃん怖かったという記憶しか無い。今でも店の前を通ってもドキドキする(笑)閉店少し前のお店に「こんばんは」と入ってみた。

「ファルコンという万年筆のことが気になったので、見せてもらいに」と話して奥から出てきたのは、おっちゃんではなかった、息子さんなんだろうな。しかしおっちゃんに負けずとも劣らぬ無愛想(笑)「ファルコンは、パイロットが輸出向けに作ったモデルなので国内では流通していない。取り寄せたことはあるが、ペン先が柔らかすぎて字がかすれる、うちは扱いたくないので扱ってない」と返ってきた、おっ、きたな!

ファルコンがというより、使いやすい万年筆が欲しいというのが目的だ。ペン先の太さの好みは?と極細(EF)・細(F)・中細(MF)の三種の見本を見せられて「EFからFくらいのが欲しい」と伝える。ファルコンがダメだとするなら何がオススメですか?と聞いたら、パイロットの1万〜3万のラインをすすめられる。書いてみてペン先を自分側に回す癖を指摘された。もっとペン先を上に向けた方が滑らかに書けるよと。

パイロットは細いだけにカリっとしている。滑らかさならパーカーがオススメと。たしかにパーカーのほうが柔らかいということでパーカーのソネットに決定。あとはペン先の色やボディでお値段が変わる、白いパールのボディを選択。

教えてもらったこと

【万年筆は、いたずら書きでもいいのでとにかく毎日使うこと。インクが常に流れている状態に】

万年筆なんて繊細で面倒なんだ!と驚いたけど、この面倒くささにつきあうのいいなぁと思って毎日持ち歩くようになりました。

【インクは醤油と一緒。一度万年筆に入れたインクはインク壷に戻さないように気をつける(捨てる)】
  1.インク吸入は、ペン先の軸元が隠れるまで入れて吸入する。
  2.インク吸入したら、余分なインクをペンを2振りして布やティッシュに落とす。
 3.インク吸入したら、柔らかい布で軸元のインクを拭う。繊維が残るのでティッシュとかでないほうがいい。ペン先は拭わない。

【万年筆は、キャップしてないペットボトルと一緒。ペン先を上にして垂直に保つ。横や逆さまにしない】
 →キャップについてるクリップは使わない。厚みのあるものに挟むとダメになる。
 →万年筆ケースに入れて鞄の中に立てていれる。ケースが倒れないように横に支えを入れる。
 →キャップ内でインクが漏れてしまった場合は、綿棒の先を軽く湿らせてキャップ内を拭う。最後に布で拭う。(ガーゼのようなものがよさそう)

【長時間使わなくてインクの流れが悪くなったときは、水で洗う】
 →出が悪くなってきた時は、「吸入式のコンバーターで水を吸い上げて出す」を、その水が透明になるまで繰り返して洗浄する

【使ったインキの色は変えない】
 →このあたりはわりと既知か。変える場合は洗浄してから変える。黒→薄い色は難しい。今回はパイロットの色彩雫の黒の極み「竹墨」にしてみました。

金ペン堂さんは仕入れた万年筆を1本1本吸う時間かけて調整をしてから店頭にだしているそうです。

それにしても万年筆がこんなに面倒くさいとは知らなかった!それから、いつも大切手持ちかばんの中に倒れないようにして持ち歩いています。

■金ペン堂にまつわるブログなど
・櫻井よしこさんのコラム
http://www.genron.tv/ch/sakura-live/column/vol?id=134

・フシアナニッキ:金ペン堂で万年筆
http://www.fushiana.com/?p=289

・Snowdrop Airways:金ペン堂で出会うアウロラ。
http://snowharp.air-nifty.com/snowlog/2009/01/post-1739-1.html

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