傲慢と善良

 予備知識もないまま、最近「市子」や「ある男」を見たのもあり、そういう系か、と読み始めた
そういう系でもなく、単なる恋愛ものでもなく多くの人に刺さったという理由を知る

私もやっている
全部やっている

架であり、真実であり、親達でもあり、真実と同じように感じた、大嫌いな美奈子達でもある
表立って口には出さないが思っている

理解出来ないからと小馬鹿にし、努力もしないくせに羨む

「母性」を見た時にも感じた怖さ
私のやっている、思っている事は、こう見えているんだろうか
無意識に子供達を縛り付け、洗脳しているんじゃないだろうか

日々、言い訳して自分の中に隠していたものをほじくり返されて、1つ1つ見せられているような恥ずかしさと息苦しさを感じる

でも、これもしばらくしたら忘れて、また自分を正当化する

と、予防線を張っているのがもう

傲慢と善良   辻村深月著

追記
内容的に「真実」という名前はややこしい
せめて漢字を変えて欲しかったが、何か作者さんの意図があるのかもしれない