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リバー・フェニックスと資本主義と茶碗:映画レビュー『マイ・プライベート・アイダホ』

題名:マイ・プライベート・アイダホ / My Own Private Idaho
情報:1991年 / アメリカ
キーワード:青春、リバー・フェニックス、キアヌ・リーヴス

あらすじ
緊張すると倒れて眠ってしまう病気を持つ、ストリートボーイのマイク(リバー)。日々、ポートランドで体を売って、日銭を稼いでいる。
一方、市長の息子でありながら、同じく男娼をしつつ気ままに街を徘徊するスコット(キアヌ)。
マイクの故郷であるアイダホまでのショート・トリップを通して、二人に起きたこととは。

個人評価:3点 (5点満点)

感想

ホアキン・フェニックス
の『ジョーカー』のあと、たまたま『スタンド・バイ・ミー』を観た(初めてw)。
「なんかすごいオーラの子役がいるなー」と思って軽い気持ちでネット検索したら、なんとホアキンのお兄さんであることを知り、腰を抜かした。

お兄さんの名前は、リバー・フェニックス。調べるうちに、映画顔負けのドラマティックな人生を送った人物だということがわかった。もうこの世を去ってしまったという事実も…。

本作はリバーの代表作ということで…
売春・同性愛・ナルコレプシー(睡眠障害のひとつ)といったセンシティブな題材に身構えつつ…
無事、完走いたしました!(^o^ゞ ビシッ

エロティックなシーンはあるものの、静止画っぽく表現されていたりして、なかなか滑稽。
エロがメインではなく、正反対な立場におかれた二人の心理が、全編を通して丁寧に描写されている印象。

キアヌ・リーヴスのイケメンぷりにも驚愕したが、ウィキペディアによると、リバーはほぼノーギャラで出演したそうな!
彼の生い立ちのこともあるし、どんな気持ちで出演を決めたんだろう…と思いを馳せた。

Wikipedia: https://ja.m.wikipedia.org/wiki/マイ・プライベート・アイダホ

なかでも、リバーのナルコレプシーの表現が臨場感ありすぎて「ほんとに発作起こしてるんじゃないの!?」て心配になる程。何なんだ、この演技力。

そして、この作品は色々なテーマが練り込まれていると思うが、私が一番印象に残ったのは、ザ・格差社会

資本主義のもとでは、貧富の格差は拡大していくとかしないとか。今後それがもっと酷くなるとかならないとか。そんな話をよく聞くが、私はよくわからない。

ただ以前、韓国のラッパー『MCモン(MC몽)』の『サーカス(Circus、서커스)』という曲の歌詞に、かなりの衝撃を受けた記憶がある。

自分の茶碗は決まってるんだ
자기 밥그릇은 정해져 있는 법

曲全体はアップテンポでノリノリなのだが(「全国民挫折禁止プロジェクト!」とか言ってる)
たったこれだけの歌詞に、どうしようもない絶望を感じた。

でも今の私は、自分の茶碗の大きさは、決して決まっていないと思う。自分の気持ちや努力次第で、大きい茶碗も小さい茶碗も選べると信じている。

ちょっとくらい人と違ってたって、別にいいじゃん?
地球規模でみたら、人間同士の違いなんて、無いに等しいんだから。

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