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【第一部】美容鍼や小顔系のマッサージやらをする時に考えてもいいかもしれない話

今回も検証した内容を綴っていきます


そもそも何故このような検証を始めたかと言うと

美容鍼や小顔系の施術をするときは、顔だけの施術より身体の施術もした方が効果が高いんだ!

と、師匠から教えられたからです


確かに経験則としては顔だけの施術の時より

全身を含めて施術した方が効果の持ちも良さそうですし、クライアントさんから肌質や肌のしっとり具合も違うと言われていました


しばらく言われるがまま、何の疑いもなく身体+顔の施術をしていたのですが、遂にふと疑問を持った訳です...

・本当にそうなのか?

・顔だけでも効果は出るんじゃないのか?

・水分量は本当に施術したら上がるのか?
上がるとしたら身体の施術も含めたらより上がっているのか?

・鍼を顔にする意義って何よ?

・手技だけでも変わるんかしら?
...etc,


一度疑問に思うと次から次へと疑問が湧いてくるんですよね

 
 
 

とりあえず調べてみなくては!と検証を始めることにしました


【検証内容】

・対象 : 20歳~85歳までの女性
(僕の患者さんクライアントさんから無作為に抽出し協力を仰ぐ)

・人数 : 延べ 288名

・期間 : 2018年7月9日~2019年7月10日

・方法 : 検証パターンを6パターンに分けて大体2週間毎にパターンを入れ替えて測定する

『顔の皮膚のハリ,水分量がどれくらい変化するのか ※抜鍼直後と抜鍼5分後』
(市販機器の数値を基準
にする,測定場所は図1参照)

施術後の水分量が直後 or 抜鍼5分後で12%以上上がったら効果ありとする

・パターン :
①顔だけに鍼をする
②身体だけに鍼をする
③顔+身体の鍼をする

※今回まとめてるのは鍼パターン

④顔だけに手技をする
⑤身体だけに手技をする
⑥顔+身体の手技をする
次回のnoteに手技パターンまとめます

0.18mm を1cm刺入 → 置鍼15分(仰臥位)

・刺鍼場所 : 図2参照


※今回参考にした指標
・肌の水分量,ハリ,油分
・1日の水分摂取量
・当日の外気湿度
・施術前後の体表温度変化(掌,顔,腹部,足裏)
・当日の睡眠時間
・既往歴,便秘の有無

※LF/HF, 不快度NRS,当日の天気は無視


画像1


画像2


色々と大変でした

なんせ当時1人の接触頻度が大体2週間に
1回の施術ペースだったので

その1人の検証にかかる期間は12週間以上...

2週間で検証できたのはおよそ72名程度だったのでTotal 48週~52週間...

ほぼ1年がかりの検証となりました
※季節変動値はもっと考えてちゃんと反映するようにすれば良かったのが既に反省点です(´;ω;`)



ちなみに検証データの録り方としては

Ex :
2018.07.09 10:00~ 外気31.9hPa/湿度92%
『A-1 26歳』 当日の睡眠5.5時間, 水1000ml/day
平均体表温度
掌25.0°→23.2° / 顔35.1°→36.8°
腹部36.5°→37.0 °/ 足裏34.1°→34.2°
水分量
おでこ :前『19%』→直後『32%』→更に5分後『33%』
左 :前『28%』→直後『38%』→更に5分後『32%』
右 :前『26%』→直後『36%』→更に5分後『30%』
顎 :前『47%』→直後『49%』→更に5分後『47%』


2018.07.09 11:00~ 外気33.0hPa/湿度79%
『B-1 36歳』 当日の睡眠5時間, 水800ml/day
平均体表温度
掌27.0°→27.3° / 顔33.8°→35.0°
腹部36.6°→36.0° / 足裏29.6°→32.0°
水分量
おでこ :前『24%』→直後『20%』→更に5分後『29%』
左 :前『30%』→直後『27%』→更に5分後『33%』
右 :前『34%』→直後『30%』→更に5分後『36%』
顎 :前『37%』→直後『34%』→更に5分後『39%』


2018.07.09 13:00~ 外気31.0hPa/湿度71%
『C-1 58歳』当日の睡眠6時間, 水1200ml/day
平均体表温度
掌28.2°→28.8° / 顔35.9°→36.4°
腹部35.2°→36.8° / 足裏33.2°→34.2°
水分量
おでこ :前『18%』→直後『33%』→更に5分後『35%』
左 :前『26%』→直後『38%』→更に5分後『41%』
右 :前『25%』→直後『36%』→更に5分後『42%』
顎 :前『29%』→直後『32%』→更に5分後『44%』

2018.07.16
10:00~ A-1
11:00~ B-1
12:00~ C-1...

2018.07.23
10:00~ A-1
11:00~ B-1
13:00~ C-1...

みたいな感じで毎回の施術毎に
パターンを入れ替えて検証しました


 
 
 

鍼を刺す場所の検討

そもそも顔も身体も鍼をする箇所が人によって変わってしまうと検証する意味が薄くなるので、統一したのですがその箇所は

顔だけに鍼...
一般的に負担になりやすい箇所+その時の経験則で予後の評判が良かった箇所(図2参照)

身体だけに鍼...
五臓を補える六補(心関・肺関・足三里×2・腎関×2)+肝関・八会穴にアプローチ

③顔+身体は上記の箇所を合わせたもの

※④⑤⑥の検証結果は次のnoteで

 
 
 
 
 

鍼の検証結果

数字を並べると途方もないので結果だけ綴りますね

述べ288名をパターン毎に分け,施術後もしくは抜鍼5分後の水分量が12%以上上がったら効果ありとした場合,

①=47.9% (138名/288名)

②=39.5% (114名/288名)

③=54.8% (158名/288名)

という結果になりました



何となく予想はしていましたが

身体だけの鍼でも顔の水分量は変わるんだという事実に少し驚きましたし

置鍼の時間』や『抜鍼後どれくらい水分量が維持できているのか』氣になってしまったので、引き続き検証はしていきます


次のnoteでは手技だけのバージョンについてまとめています

総括もその手技編で‼(°▽°)
【第二部】美容鍼や小顔系のマッサージをする時に考えてもいいかもしれない話



ここまで長文乱文をお読みくださりありがとうございました‼

よろしければ次回noteもお願いいたします

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