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comfort zone を抜けるということ

何の科でもいいと思う。
いや、何の仕事でもいいのかもしれない。

今あなたはなぜその仕事で働いているのか。

別に正解はないし、何か高尚なことを言うほど自分は何者でもない。
お金のため、将来のため、なんとなく….何でもいいと思う。
その人の勝手だから。

でも自分が答えるとすると、今は自分の仕事が楽しいから働いている。

手術時間は長く、精神的な負担も大きいから大変ではあるけれど、それを踏まえても楽しい、やりがいがあると思えるから続けられている。

要はモチベーションがある。

そういうものに仕事として出会えたのはラッキーだと思う。
生きるためにやむなく仕事する人も少なくないから。

とはいえ、このモチベーションというのは厄介で。
些細なことで一気に暴落することもあれば、簡単に跳ね上がるなど不安定に上下する。

自分の場合は、日本での形成外科キャリアが7,8年になった頃にモチベーションが低下した。

環境には恵まれていた。
理解ある上司のもと在籍6年目から医局長として全体を統括しながら、手術関連はチームリーダーとして動き、病棟等は多くの優しい後輩が支えてくれる環境だった。

けれど、徐々に毎日がRoutine化し、刺激が少なくなってきたのも影響して、自分の能力・技術が頭打ちになっているような感覚に苛まれていた。

そんな時、自分が研修医の頃に慕っていたオーベン(指導医)に言われたことが、ポンと頭に浮かんできた。

「居心地がいいと思ってきたら、動いたほうがいいよ。」

あーその通りだわ。と思った。

いつの間にか自分はcomfort zoneに浸かっていたんだな、と。

抜ける、か。

全部捨てて、もう一度どこかで勝負しようと決意した。

そこからはひたすら自問自答。
リトル・ホンダじゃないけれど、問う相手は心の深き所に隠れている素の自分。こいつはなかなか見つからないから厄介だ。

何かを選択するときに、いつも決め手としているものがある。

1:予想できてしまう未来か否か
2:他人が同じことを成し遂げたときに後悔するか
3:不安よりもワクワクが優っているか
4:旅×医療×人の自分のテーマに沿うか
5:人のアドバイスに左右されていないか


そしてたどり着いた結果は、

もともと自分は国際協力に興味があって、将来的にもその仕事をやりたいと思っている。なら、ここは日本を出て海外の再建外科のポジションを探して、国外でのキャリアを積むのが一番意味がありそうだし、何より楽しそう。

ってことだった。

この時点で日本の形成外科医で海外で有給のフェローポジションで仕事している人は誰もおらず、当然この先の未来は自分でも予想できない。

でも幸い、そういう人生の方が自分は楽しいと思える派である。

旅とかも同じ。
ここ数年絶景写真なるものが流行っていたけれど、プロがめちゃキレイに撮影して編集した写真みてから現地に行っても、それより綺麗な事なんて少なくて、むしろ感動は薄まるだけ(ただしスケールが大きいものは別)。
だから自分は、いつも何が起きるかわからないような場所を選んで、現地で実際に体験しないとわからないことを経験するために旅にでる。

不安もあるけど、そのほうがワクワクするし、そういった冒険が人生の醍醐味だと思う。


先の見えた未来を歩んでも、何も面白くない。

Comfort zone 、抜けてみませんか?




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