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脂肪豊胸術で大事なこと

Xクリニック銀座院 吉田有希


最近脂肪豊胸が人気ですが、脂肪豊胸は単純にお胸に脂肪を入れれば終わりではありません。ドクター選びと術後の管理が大事ですので、そこについてちょこっとお話しします。

▶︎脂肪豊胸とは

ご自身の脂肪を吸引して採取し、その脂肪を加工したのちにお胸に注入することによって、お胸を大きくする施術です。

5学会(日本美容外科学会(JSAPS/JSAS),日本美容皮膚科学会、日本形成外科学会、日本皮膚科学会)が編集に関わっている美容医療治療指針では、脂肪注入豊胸は乳房増大に有効な施術とされています。

日本美容外科学会会報 2022 vol.44

脂肪注入はとても有用な手技であり、適用は限定的ですが、令和四年度に脂肪注入術が保険適用になりました。関係学会でも脂肪注入に関する勉強会、セミナーが開催されており、今後、乳房再建などに脂肪注入が保険適用になることが期待されています。

▶︎注入量と定着率はどれくらい?

日本人の体格から一度に注入できる量は200-300ccが平均的です。
入れすぎても脂肪細胞がギュウギュウ詰めで酸欠・栄養不足になり、定着率が下がってしまいます。海外の論文の中で、注入量は100ccが限界と訴えている論文もあります。

注入した脂肪細胞は、術後1週間くらいで周囲の血管とつながり、栄養を受けながら3ヶ月程度かけて定着していきます。同時に定着しなかった細胞も3ヵ月かけて無くなっていきます。

先の美容医療治療指針によれば、術後12-18ヵ月の時点での移植脂肪の定着率は62.4%(44.7-82.6%)との記載があります。
大体100ccの定着で1カップアップくらいの計算ですので、定着率を計算すると、150cc程度の注入で1カップアップの計算になります。

定着に大事な要素

①元々のお胸のサイズ
元々の胸が大きいということは、脂肪を入れるスペースも多いということです。
なので、しっかりお胸に脂肪を注入することができます。

お胸が小さい方は複数回に分けて注入することで、少しずつ大きくすることができます。また、Noogleberry®️と呼ばれる体外乳房拡張機能を使ってお胸の皮膚を伸ばして定着率を5%程度を高めることができます。(※当院には取り扱いがありません)

②授乳後
授乳中お胸は張りますので、皮膚が伸びます。
そのため、脂肪を注入するスペースが広くなります。

③太っていた時期がある
これもお胸が引き延ばされて皮膚の余裕ができ、注入するスペースが増えるためです。

④脂肪豊胸歴がある
脂肪の層が厚くなっていると、注入できるスペースが増えます。脂肪豊胸は二回目以降の方が定着率がいいと言われています。しっかりしたボリュームが欲しい方は半年空けて2回目を行うことがお勧めです。

⑤年齢
定着には注入する脂肪の質も大切です。
そして脂肪の質のほかに、脂肪幹細胞が多く含まれている必要があります。この脂肪幹細胞は年齢とともに減少していってしまいます。もし脂肪注入豊胸を考えているのであれば、若いうちに行なっていくのが良いと思います。

⑥タバコ
タバコは脂肪細胞の定着率を下げて
しまいます。絶対に禁煙しましょう。

⑦手術手技
先の美容医療治療指針にはっきりと、「移植脂肪の生着率を向上させるためには、手術手技が重要である」と書かれています。

具体的には…

・低圧で素早く、優しい脂肪吸引(当院ではアキーセル※を使います)
・2mm以下の細いカニューレを用いる(当院は1.6mmのカニューレを使用)
・多層(皮下、乳腺下、筋層内、筋層下)に、多方向に入れる
・適切な量を入れる(入れすぎない)

などが大事なポイントです。
※アキーセルに関しては別の記事で説明しています。


定着率とは関係ないのですが、大きく見せるための注入のデザインというのもあります。前から見た時にお胸の輪郭を強調させるとお胸は大きく見えるため、
外の張り出しを強調させるようにデザインすると、お胸が大きく見えます。

注入量は限られているので、なるべく効率よく定着率がよくなるように、大きく見えるように工夫して入れます。

▶︎凍結保存された脂肪は?

クリニックによっては凍結保存された脂肪を2回目に注入する場合もあるかと思います。脂肪吸引が一回で済むので、一見楽なようにも思います。

ここで、凍結した脂肪細胞についての論文を一つ紹介します。このの論文では、採取された新鮮な脂肪は90.6%が生存していたのですが、凍結保存するとその生存率が42.6-55.4%まで下がり脂肪幹細胞と呼ばれる生着に大事な細胞も少なくなっていたようです。

その凍結脂肪を利用し、注入部ボリュームは増えるようですが、その組織は死んだ組織や線維で構成されており、脂肪細胞自体の生着率は低かったとのことです。つまりは凍結脂肪を入れるとボリュームは大きくなるけれど、しこりのような線維や死んだ組織がメインだったというわけです。

脂肪冷却による痩身機器(クールスカルプティング、クルスカ)などは、脂肪が低温に弱い性質を利用して脂肪細胞を破壊しているようですが、その同じ脂肪を一方で「凍結保存して利用」するのは、個人的に何か矛盾しているような気がしました。

ただ、ボリュームの維持には効くようなので、満足度は高いという論文があります。どうしても脂肪吸引を複数回したくない、線維化(しこり)などを気にしない方であれば、凍結脂肪の利用を行なってもいいと思います。

個人的には脂肪も限りある資源、フレッシュな状態で全て利用することをお勧めします。脂肪を有効利用するために凍結するくらいなら、その脂肪は吸引せずに体に残したままにしておくのがベストだと思います。

参考:
Takanobu Mashiko et al :Biological Properties and Therapeutic Value of Cryopreserved Fat Tissue, Plast Reconstr Surg. 2018 Jan;141(1):104-115.

▶︎経過について

定着の経過と定着率を増やすために


ざっとイメージすると、こんな感じでお胸のボリュームが変化していきます。この経過中なるべくお胸のボリュームを維持するために、以下のことを気をつけましょう。

①浮腫ませない
むくみが強くなると、脂肪細胞はギュウギュウになってしまいます。むくみが強くなる行為は厳禁です。お酒も1週間控えましょう。

②圧迫しない
脂肪細胞を栄養する血管は細いです。圧迫で簡単に潰れて栄養が行き渡らなくなるので、お胸を圧迫しないようにしましょう。うつ伏せ寝は禁止、ワイヤー付きブラは禁止、仰向けでナイトブラやスポーツブラの優しめなものでお胸を支えるのが良いです。

③揺らさない、運動しない
先に述べた血管は細く脆いです。剪断応力というズレの力が加わると、簡単に血管は切れてしまいます。そのためなるべくお胸を揺らさないようにしましょう。脂肪は筋肉内にも注入するので、大胸筋の筋トレを行うと、筋肉内の脂肪がゆすり動かさられて吸収されてしまいますので、お胸の筋トレもやめましょう。

Drop and fluff

シリコンバッグ豊胸の時起こる有名な現象ですが、脂肪豊胸でも見られます。豊胸術直後は皮膚の余裕がないため、胸の上の方のボリュームが多くなります。

時間経過とともに皮膚は伸び、お胸の位置は自然に下垂して定着、完成していきます。術直後は歪な形をして不安になるかもしれませんが、しっかり完成まで待つことが大事です。

▶︎終わりに

脂肪豊胸は自己の脂肪を用いるとても自然な豊胸術です。
部分痩せも同時に叶うため、とても人気な施術です。
ご希望の方はぜひカウンセリングへお越しくださいね。




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▼吉田有希先生はどんな先生?👨‍⚕️

専門医資格を持ち、長年にわたり
数多くの症例経験を誇る吉田Dr.は、
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