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優勢菌であるBacteroides(バクテロイデス菌)について・・・

今日からは、個別の腸内細菌について、その特徴や構成割合など、腸内細菌検査を実施した結果も見据えながら見て行きたいと思います。

とてもメジャーなBifidobacterium(ビフィズス菌)については、以前も触れたことがありますので、今回は、人の腸内細菌の構成比のだいたい20%~30%を占めると言われている、Bacteroides(バクテロイデス菌)について、そしてバクテロイデスと良く対比されるPrevotella(プレボテラ菌)も少し見て行きます。

その前に、上記で上げているビフィズス菌やバクテロイデス菌、プレボテラ菌は属レベルで見ております。

以前のコラムで、属レベルや種レベルの話しはしましたが、それよりも大きなカテゴリーに門レベルがあります。

例えば、バクテロイデス属はBacteroidetes門に属しています。お馴染みのビフィズス属はActinobacteria門に属します。そして、Prevotella(プレボテラ属)は、バクテロイデス属と同じくBacteroidetes門に属します。

人の腸内細菌が属する門では、このほかに、Firmicutes門とProteobacteria門がございます。

今回のBacteroides(バクテロイデス属)とPrevotella(プレボテラ属)は、スターチをはじめ、キシラン、ペクチンなどの植物性多糖の分解能を有するものが多いとされています。

主に野菜や穀類中心の食が、プレボテラ属の細菌を増殖させていると言われます。これに対し、バクテロイデス属の細菌は高タンパク食でよく増殖することが知られています。

バクテロイデス属の一部には、海藻の多糖成分を分解する酵素を生産するものがあります。日本人が好んで食べる、海藻類がバクテロイデスの増殖を促しているともとれます。逆に言い換えると、日本人は海藻類を腸内細菌がしっかりこなしている、日本人特有の腸内細菌叢を形成しているとも言えます。

明日は、バクテロイデス菌がもたらす免疫効果について書きたいと思います。

*画像はバクテロイデス菌でWikipediaから引用しています