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腸内に根付いた腸内細菌は日々入れ替わっている

昨日のコラムでビフィズス菌が腸に根付くかどうかという話しをしました。

そもそも腸内には1000種類もの腸内細菌が棲息しており、身体に様々な影響を及ぼしていることは、過去のコラムで触れていますが、ではこの1000種類の腸内細菌は一度根付いたら、腸内に永久にとどまるのでしょうか?

1000種類の腸内細菌とは言っても、力の強い菌、弱い菌がございます。

多少のことでは死滅せずに生き残り、多くの仲間(同じ種)の菌で群れを成し棲息する強い菌もいれば、強い菌に陣地を明け渡し、少数で細々と暮らしている?!菌もいます。

例えば、Bacteroidesという菌は、全体の20~30%を占めていると言われ、腸内で消化できなかった難消化性糖類を資化(微生物が栄養源にして利用する)しながら増殖します。よって非常に強い菌だと言えます。

酪酸や酢酸など短鎖脂肪酸を産生し長寿者の腸内に多く見られるFaecalibacteriumという菌も、強い弱いは別にして、全体の数%~多い人で数十%を占める優勢菌と呼ばれる菌です。

このように、様々な菌が腸内の日々変化する環境に合わせて、陣地を奪い合いながら棲息しているのです。

菌も生物ですから寿命は当然あります。だいたい数週間だと言われていますが、菌によって、もしくは芽胞という隠し技で生き延びている菌もございます。この芽胞につきましては、後日、話しをさせていただきます。

「FloraScan」という腸内細菌検査キットでは、皆さまの腸内細菌の構成比は便採取により簡単に調べられることは、先日もご案内した通りです。

明日は、腸内細菌が死滅してしまう致命的なこと!についてお話ししたいと思います。