税務調査で怖い「推計課税」とは?
税務調査が行われると、通常は帳簿や通帳、請求書・領収書などを確認することによって、「実額課税」されることになります。
これは、実際のお金の動きから、まさしく実額によって課税するというものです。
一方で、税務調査において帳簿書類等が存在しない場合、「推計課税」が適用されるケースもあります。
これは、実額を確認できない場合に、税務署が推計によって税金を課す、というものです。
推計課税の場合、納税者の方が想定している以上の税金になることが多くあります。
どのような場合に「推計課税」が適用されるのでしょうか。
■推計課税はどういう場合に適用されるの?
税務調査においては、原則として実額課税が行われることになっています。
あくまでも、推計課税が行われるケースは、下記のような場合とされています。
〇税務調査を拒否した場合
〇売上や経費の証拠を提出できない(帳簿書類がない)場合
これらのケースでは、税務署が実際の売上や経費を確認しようがありませんので、推計課税をせざる得ない、ということです。
また、飲食店など現金商売によくあることですが、帳簿書類の信用性が低い場合にも推計課税が適用になることがあります。
帳簿が存在していたとしても、伝票などを破棄・改ざんなどをして、売上金額をごまかしているような状況であれば、その帳簿を税務署が信じることはありません。
ですから、推計によって課税をしようとするのが税務署なのです。
■推計課税が適用されないようにするには?
推計課税が適用される場合、税務署が推計をすることになりますので、追徴税額が多額に発生するケースが多くあります。
推計課税を防ぐためには、まずは請求書や領収書など、事業の取引内容がわかるものをきちんと保管しておくことです。
請求書や領収書・通帳などがなく、実額が把握できない場合に推計課税が適用になるわけですから、少なくとも実額が把握できるものがあれば、
推計課税が適用されることはないはずです。
あえて請求書・領収書などを破棄することで、税務調査に入られても、追徴税額が少なく済むと勘違いしている方が多いのですが、そのようなことをやるからこそ、税務調査で推計課税が適用され、多額の追徴税額が発生する結果となってしまいます。
■赤字でも帳簿はつけておく
請求書・領収書などを保管しておく(7年間)のは、推計課税を受けないための絶対的な前提条件なのですが、帳簿をしっかりつけておくことも必要となります。
請求書・領収書などが雑然とあるだけでは、税務署は正しい利益・税額を計算しにくいわけですから、推計課税される可能性が高まります。
また、フリーランス等の個人事業主の場合は、年間の利益(事業所得)が38万円以下であれば、所得税の確定申告は必要ありません。
また、利益が赤字になっている場合にも確定申告は不要なのですが、税務調査に入られれば、赤字であったとしても、赤字であることを証明することが求められます。
仮に赤字であることを証明できないとなったら、推計課税により売上や経費が推計され、本来払う必要のなかった追徴税額が課せられる可能性が高くなります。
赤字であれば大丈夫、と思っている方は危険ですので、ぜひ注意してください。
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