抗ウィルス作用を有するフラボノイド成分：バイカレイン・・・→だが、小柴胡湯の悪夢を忘れるな！

バイカレイン
https://ja.wikipedia.org/wiki/バイカレイン
漢方薬である小柴胡湯の有効成分の1つ

;暴走しないでほしい
小柴胡湯は間質性肺炎で多数の犠牲者を出している・・・（医薬品・医療用具等安全性情報　No.158 | 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構 (pmda.go.jp)）

Mori, Mattia, Deborah Quaglio, Andrea Calcaterra, Francesca Ghirga, Leonardo Sorrentino, Silvia Cammarone, Matteo Fracella, ほか. 「Natural Flavonoid Derivatives Have Pan-Coronavirus Antiviral Activity」. Microorganisms 11, no. 2 (2023年1月25日): 314. https://doi.org/10.3390/microorganisms11020314.

Antiviral activity of natural flavonoids against various coronaviruses (news-medical.net)

酵素3-キモトリプシン様システインプロテアーゼ（3CLpro）は、コロナウイルス症2019（COVID-19）の治療における重要な創薬ターゲットである。SARS-CoV-2の3CLproは、ウイルスのライフサイクルを通じて必須の酵素であり、コロナウイルス間で高い保存性を示している。最近の研究でSARS-CoV-2を含む様々なコロナウイルス（CoVs）に対するフラボノイドの抗ウイルス活性が報告されている。Microorganisms誌の論文では、いくつかの天然化合物の結合親和性とドッキング部位、および3CLproに対する阻害活性について述べられている。

主な研究成果

in silicoスクリーニングで、Alnusin, Baicalein, Chrysin, Galangin, Hispidulin, Isokaempferide, Isosakuranetin, Morin, Quercetin, Sakuranetin, Steppogenin,  Taxifolinを同定。3CLpro酵素測定法を用いて、4種類のフラボノイドが3CLproに対して活性を示すことがわかった。そのうち、Morin、Baicalein、Hispidulin、およびIsokaempferideは、3CLproに対して活性を示した。
Baicaleinは3CLproの活性を90%以上阻害し、最も有望な薬剤であった。HispidulinはInfluenza A H1N1のノイラミニダーゼ阻害に関連し、Morinの抗ウイルス活性はHerpesviridae familyに対して観察された。

同定されたフラボノイドは、SARS-CoV-2の複製に対してin vitroのアッセイを使用してテストされた。他の研究と同様に、Baicaleinのみがウイルス複製に対して50％以上の活性を示した。SARS-CoV-2と非常によく似たSARS-CoV-1の3CLproを用いて、Baicaleinと3CLproの分子間相互作用の結晶学的画像を得ることができた。

次に、コロナウイルス科の他のウイルスに対するBaicaleinの阻害力を評価しました。その結果、BaicaleinはHCoV-OC43、FCoV、B-CoVの複製に対して高い活性を示すことが判明した。

F-CoVがαコロナウイルス属に属することから，Baicaleinは免疫不全者や新生児に重症化をもたらすヒトα-CoV種に有効であると考えられる。Baicaleinの幅広い抗パンコロナウイルス作用は，3CLproがコロナウイルス科内で高度に保存されていることに起因している可能性がある。

結論

本研究の主要な限界は，Baicaleinの抗パンコロナウイルス活性を確認するための他のHCoVモデルが存在しないことであった。さらに、いくつかの化合物は、細胞に対して毒性があるため、低濃度で試験された。このため、これらの分子の真の抗ウイルス力を評価する際に偏りが生じた可能性がある。

以上のことから、本研究では、BaicaleinのSARS-CoV-2に対するin vitro抗ウイルス活性を確認したことに加え、抗パンコロナウイルス活性を実証しました。また、SARS-CoV-2やその他のウイルス性病原体の感染を治療するための新規抗ウイルス剤を同定するために、in silicoとin vitroの解析を組み合わせた実験的アプローチの有用性が強調されました。

これらの知見は、天然由来のフラボノイドを探索し、SARS-CoV-2の複製を阻害する3CLproをさらに特定する研究を促進するものである。また、今後の研究では、コロナウイルスのライフサイクルの他のステージに対するバイカレインおよびその誘導体の潜在的な活性を探索する必要がある。

Translated with DeepL