ユニバーサル・インフルエンザワクチン有用性動物で確認

インフルエンザAsubtypeやBウィルスlineageのヘマグルチニン抗原をencodeするヌクレオシド修飾メッセンジャーRNA（mRNA）-脂質ナノ粒子ワクチンを開発によるマウスやフェレットにおいて感染防御を報告した。この多価ワクチンは、マウスとフェレットにおいて、20種類すべての抗原に反応する交差反応性およびサブタイプ特異的な抗体を高レベルで誘発した。また、このワクチンの接種により、ウイルス株が一致した場合と不一致の場合に、マウスとフェレットが保護され、この保護は少なくとも部分的に抗体に依存していた。このように、mRNAワクチンは、複数の抗原に対する抗体を同時に誘導することで、抗原変異のあるウイルスに対する防御を提供することができることが示された

COVID-19ワクチンと同じ核酸ベースのplatformで開発されたmRNAプラットフォームワクチンは、タンパク質ベースの多価ワクチン技術よりもはるかに多くの抗原を組み込むことを可能となった。新しいアプローチにより動物間の貯留池で循環しているより広い範囲の潜在的なパンデミックインフルエンザ株に対して効果的になる可能性があると、研究の著者はScience誌で報告

A multivalent nucleoside-modified mRNA vaccine against all known influenza virus subtypes
CLAUDIA P. AREVALO
HTTPS://ORCID.ORG/0000-0002-2928-7506 +8
SCIENCE 24 Nov 2022 Vol 378, Issue 6622 pp. 899-904
DOI: 10.1126/science.abm0271

https://www.science.org/doi/10.1126/science.abm0271?url_ver=Z39.88-2003

インフルエンザウイルスのどの亜型が次の流行を引き起こすかは今のところ予測できないため、研究者たちは、広範な亜型から人々を守ることができる“universal” vaccine を作ろうと、さまざまな試みを行ってきた。これらの試みのほとんどは、多くの亜型に共通する限られた抗原セットに焦点を当てているが、別のアプローチとして、既知のすべての亜型をコード化する多価ワクチンを作製することも行われてきた。Arevalo らは、核酸ベースのワクチンプラットフォームの最近の進歩を利用して、既知の 20 種類のインフルエンザ A および B ウイルス亜型のヘマグルチニン抗原をコードするヌクレオシド修飾メッセンジャー RNA-脂質ナノ粒子ワクチンを開発した（Kelvin および Falzarano による展望を参照）。このワクチンは、マウスとフェレットの両方で高レベルの交差反応性抗体とサブタイプ特異的抗体を誘発し、これらの動物を一致したインフルエンザウイルス株と不一致のインフルエンザウイルス株から保護した。

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