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気胸:AI利用自動リアルタイム検出

"Lung Point"以外はnegative signなもんだから・・・慣れないと難しい

Fiedler, Hans Clausdorff, Ross Prager, Delaney Smith, Derek Wu, Chintan Dave, Jared Tschichart, Ben Wu, Blake Van Berlo, Richard MalthanerとRobert Arntfield. 「Automated real-time detection of lung sliding using artificial intelligence: a prospective diagnostic accuracy study」. CHEST, 2024年2月. https://doi.org/10.1016/j.chest.2024.02.011 .

背景
急速な気胸(PTX)の評価は、一般的な臨床的優先事項です。肺超音波(LUS)はPTXの評価によく使用されますが、その診断精度は患者と提供者の要因に基づいて変動します。肺病理のためのLUSの性能を向上させるために、人工知能(AI)支援イメージングが採用されていますが、PTXを診断するためにリアルタイムで展開されたAI支援LUS(AI-LUS)の診断精度は未だ不明です。

研究課題
疑われるPTXの患者において、AI-LUSのリアルタイム診断精度は肺のスライディングの欠如を認識することに対してどの程度か?

研究設計と方法
疑われる気胸の患者の便宜的なサンプルにおいて、肺のスライディングの欠如を認識するAI-LUSのAI支援診断精度研究を前向きに実施しました。モデルパラメーターとイメージング設定をベッドサイド展開のために校正した後、専門家の合意による基準と比較して肺のスライディングのためのその診断精度を前向きに評価しました。

結果
62人の患者から241の肺のスライディング評価が導出されました。AI-LUSは、肺のスライディングがない診断に対して感度が0.921(95% CI 0.792, 0.973)、特異性が0.802(95% CI 0.735 - 0.856)、受信者操作特性(AUC)の曲線の下の領域が0.885(95% CI 0.828, 0.956)、および精度が0.824(95% CI 0.766 - 0.870)でした。

解釈
リアルタイムAI-LUSは、肺のスライディングの欠如を特定するために高い感度と適度な特異性を持ちます。モデル性能を改善し、既存の診断経路へのAI-LUSの統合を最適化するためのさらなる研究が正当化されます。

臨床試験登録
該当なし



perplexityに聞いてみた

気胸のエコー診断所見について、超音波診断(肺エコー)は、気胸の迅速かつ正確な診断に有効なツールです。気胸の存在を示唆する主要な超音波所見には以下のものがあります。

1. **Lung Slidingの消失**: 正常な状態では、呼吸運動に伴って胸膜が横にスライドする動きが観察されます。気胸が存在する場合、このlung slidingは見られなくなります[5]。

2. **Comet Tail Artifactの消失**: 正常な肺では、胸膜から下方に向かって伸びるエコー上のアーチファクト(comet tail artifact)が確認できますが、気胸の場合にはこのアーチファクトが消失します[5]。

3. **Lung Point**: Lung slidingが見られる部位と見られない部位の境界を指し、気胸の存在を示す唯一の陽性所見です。この所見があれば、気胸はほぼ確定とされます[2]。

4. **Seashore Signの変化**: 正常な肺エコーでは、Mモードで胸壁と胸膜の動きにより「海岸線」のようなパターンが見られますが、気胸がある場合にはこのパターンが観察されません[1]。

これらの所見は、肺エコーを用いて気胸の診断において重要な役割を果たします。特に、X線やCTスキャンと比較して、超音波診断は即時性があり、患者への放射線被曝がないため、救急現場や集中治療室などでの利用が推奨されています[3]。また、超音波診断は、肋骨や空気の存在による超音波の反射が診断の妨げになると考えられてきましたが、肺エコーではこれらの特性を利用して肺の状態を評価します[4]。

Citations:
[1] https://square.umin.ac.jp/jrcm/pdf/32-2/32-2-05.pdf
[2] http://www.jmedj.co.jp/files/item/books%20correction/LungEchoABC_Q36.pdf
[3] https://www.jsum.or.jp/journals/30306
[4] https://www.fujifilm.com/jp/ja/healthcare/ultrasound/ultrasonography/ultrasound-column/general/lung-ultrasound
[5] https://pulmonary.exblog.jp/17476051/
[6] https://www.jseptic.com/journal/25.pdf
[7] https://www.jmedj.co.jp/files/item/books%20PDF/978-4-7849-4783-6.pdf
[8] http://www.chugaiigaku.jp/upfile/browse/browse4070.pdf

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