丸ごと愛するべきは、脳内の「セルフイメージ」
共感傾聴しない、「認知科学」を学び、モニターセッションを始めて2か月がたちました。
いっしょに学ぶ同期も、モニターセッションを受けてくださった皆様も、この学びがなければ出会えてなかった素敵な出会いが山のよう。
落ち込んだり元気になったりしながら、本当に中身の濃い毎日を過ごしています。本当にありがとうございます…!
学び始めてからの変化や体験セッションで感じたこと…、書きたいことは山のようにある中で、この久々のnoteでは、この「心の仕組み」の学びを私にしては珍しく、育児にからめて書いてみたいと思います。
「心のしくみ」認知科学を通して感じた、シンプルにいちばん大切なこと
こうしてセッションをしたり、受けたり。
そんな毎日の中で感じたいちばんシンプルで大切なこと、それは「本当の自分は何者か」自分自身で決断すること。
「どうせ自分には無理」「私にできるわけがない」そんな気持ちとサヨナラして、自分自身が何者か、新たな「セルフイメージ」を決めること、そして、そのセルフイメージで生きていく覚悟。
心の仕組みに基づく「認知科学」では、「過去は未来にはいっさい関係しない」と言われます。
過去にどんなに大きな失敗をしていても、今の自分がどうであろうとも、未来の自分、本当の自分には関係ない。
逆に言うと、未来の自分はいかようにも自由に、束縛も制限もなくつくることができるということです。
自分の「好き、やりたい」に正直に、いかに純度100%の未来を描くか。
そしてその未来を信じ、その世界に生きる自分に盲目的に恋をする。
そんな自分にセルフイメージを書き換えて日常を過ごすのです。
本当にシンプル…、だからこそ奥が深い!
私も日々、未来の自分について想いを馳せています。
小学1年生の息子に学んだ「セルフイメージを愛する」ということ
息子本人の大切な個人情報なので、いつか削除してしまうかもしれないけれど。この夏の大切なできごとの一つとして、今、書いてみたい気持ちになりました。
「HSC」という言葉で理解した「気弱でやさしいお兄ちゃん」の特性
我が家の長男、6歳。3人兄妹の1番上。
3歳、1歳の妹たちによく泣かされている、典型的な「気弱で優しいお兄ちゃん」です。
妹二人もお兄ちゃんが大好き。
3人でよく一緒に遊んでいて、それを遠くから眺めるのは癒しです。
(遠くから眺める、限定です。笑)
でも…この「気弱で優しい」がクセモノで。
赤ちゃんの時から繊細でよく泣いて、怖がりで人見知り。
妊娠中、「男の子のママになる」とわかった時は「ガキ大将に振り回される肝っ玉かあちゃん」になる覚悟を決めましたが、産まれてみるととにかくよく泣く以外はおとなしく、危険なこともまったくしない子どもでした。
ただ、怖がりだから、ちょっとでも私が怒ると激しく泣いて手が付けられなくなる。
怒らないように怒らないように…
平静を装っても
「ママの声が怖い、本当は怒ってる」
と察知して泣いてしまうような子で。
実家の両親からは「あなたは叱らなすぎる、子どもに甘い」と注意されたり、厳しく叱る保育園の先生に「他の子が叱られているのを見るだけでも怖がっちゃうのでやめてください」と言えずに悩んだり。
(長男自身はおとなしいのでほとんど怒られない)
とにかく手探りで子育てをしていました。
そんなとき、たまたま知った「HSC(人いちばい繊細な子)」という言葉。
3歳くらいの頃でしょうか。
HSCとは…
「Highly Sensitive Child」の略称。
「人いちばい繊細な子」。
5人に1人の割合で存在するとされ、音や匂いに敏感で、感受性豊か。
にぎやかな場所や集団行動が苦手。
いろいろなサイトに診断リストがありますが、とにかく様々な項目が、息子にぴったり当てはまる!
本を買って読んでみてさらにびっくり。
「うちの息子のことを観察して書いたのかな?」というくらい、特性が当てはまっていました。笑
「なんで他の子と違うんだろう」
ずっと悩んでいたけれど、こういうタイプの子がいるのだと特性を知って霧が晴れたような気持ちに。
今までの自分の接し方が大きく外れていなかったことがわかって、安心できたのもこの頃です。
また、同時期に赤ちゃんみたいな舌たらずの発音が治らないことに気づいて地元の自治体の検査を受けました。
発音の練習のために言語聴覚士の先生の元に通いだし…息子にとっても大きな変化が起きた頃でした。
この発音の教室には2年間、保育園を早退させ、まだ赤ちゃんだった末っ子をおんぶ紐に入れママチャリで長い坂を上りながら通わせました。
なのに、「失敗」を何より恐れ、怖がりで完璧主義の息子は発音の練習が大嫌い。
練習になると泣いて抗議し、「無理やりやらせて発音の練習を嫌いになってほしくない」という言語聴覚士の先生のご意向で、保育園卒園までの2年間、ほとんど先生と遊んでいるだけで過ごしたのでした。
本当はもっといろいろやって欲しかったけど…
赤ちゃん言葉が酷く、何を言っているか聞き取りづらい息子に対して聞き返さずに遊んでくれる安心できる大人。
そんな人との出会いは必要だったと、今になっては思います。
長男の脳内にある「セルフイメージ」を知るきっかけ
そして小学生となり。
完璧主義は相変わらずで、「ひらがながうまく書けない」と宿題のたびに大泣き。
大人から見ればとても上手にかけているカブトムシの絵も、「どうしてこんなにヘタなんだ」と泣いて紙を破ってしまいます。
その反面、パズルやブロックが得意で、大人向けの巨大なレゴブロックも説明書を見ながらひとりで組み立てられる…。
発音も気になるためあらためて受けた発達検査で相談したところ、「得意不得意の差が大きいのかも」とのことで、詳しい検査を受けることになりました。
息子が受けたのはWISC-Ⅳ(ウィスク・フォー)と呼ばれる、5歳~16歳の子どもを対象にした、世界でも広く利用されている代表的な児童用知能検査。
ここからわかるのは
・視覚処理(立体、図形の理解)
・言語能力
・短期記憶
・処理速度
の4項目。
受ける前は、視覚処理は優れているだろうけれど、発音へのコンプレックスからか会話も苦手だし、「いろんなことすぐ忘れちゃうんだよー」と本人よく嘆いているし、残りの項目は平均よりも低いのかもしれないな、と思っていました。
息子の本当の脳みその中
ところが結果を聞いてみると…、視覚処理がずば抜けて高かったのは想定通りだったものの、言語能力もかなり高かったのです。
短期記憶・処理速度に関しても年齢相応で、下回って困っていることはないということでした。
この結果からわかったのは、長男の頭の中には「描きたい絵、文字、伝えたい言葉、作りたいもの」がぎっしり詰まっているということ。
でも、それをアウトプットする能力は普通の小学1年生(発音が悪いのでむしろ平均以下)なので、そのギャップに苦しんでいたのです。
イメージは
「見た目は子ども、頭脳は大人!おしゃべり下手な名探偵コ○ン」
みたいな感じでしょうか。
犯人わかってるのに不器用で麻酔銃が当たらない、せっかく当たっても上手く言葉が通じなくておっちゃん通して話せない…みたいな…?
(コナン詳しくないのに無理やり例えてみました。笑)
頭の中では本当にいろんなことをクリアに理解しているのに外に出せない。
だからこそ、「自分は字が下手だ」「絵がうまく書けない」と毎回そのギャップに傷ついて、必死に怒っていたのです。
私は息子が怒るたびに、「そんなことないよ、上手だよ」と心からの気持ちを込めて返していました。
実際、1年生にしてはよくできていると思うし…。
でもそうすると、「そんなことない!」と息子はますます怒ってしまう。
ずっと困っていたのですが、やはりこの対応は間違っていたことが発覚。
心から「下手だ」と訴えているのに大人に「うまい」と返されるのは、本人からすれば気持ちを否定されているようなものだと。
「下手なのに、ママはどうして嘘をつくんだ」と不信感を持っているのでは、と。たしかに…。。
そしてそんな時に必要な対応は、共感。
「もっとうまく書きたいよね」と悔しい気持ちに寄り添うこと。
「これでいい」と無理やり妥協をすすめるのではなく、「本当はできる」と信じて接すること。
そうすることで安心し、「もっとうまく書くにはどうしたらいいだろう」と本人が落ち着いて考えられるようになると教えていただきました。
これには本当に目からウロコ。
「小学校1年生ならこれくらいが普通」「小学校1年生の割には上手なのに」
ずっとそう思って、「小学校1年生の息子」に自分なりに真摯に接してきたつもりでした。
でも、彼の脳内では「もっとできるのに」「もっとやれるのに」。
本人のセルフイメージは、もっとずっとレベルが高かったんですよね。
なのに、親である私が「今のままでじゅうぶん上手いよ」「できてるよ」と「小学校1年生」という勝手なイメージで現状維持を強化させようとしていた。
目の前にいる息子は細くてかわいくて、乳歯が抜けて前歯が1本足りない小さな男の子だけれど。
私が本当に共感し寄り添うべきは、私の目の前の「小学1年生の男の子」ではなかった。
私が尊重しないといけないのは、彼の心の中にある「セルフイメージ」でした。
そう思うと…息子には本当に失礼なことをしていたな、と。
大反省です。
私の中の勝手なイメージで、彼のことを決めつけ限界を作ってはいけない。
この感覚を忘れずに、彼のセルフイメージと向き合って彼の能力や自尊心を大切に育てていきたい。そう、強く感じたできごとでした。
彼の頭の中にある「セルフイメージ」の少年はどんな子なのかな。
年齢はもっと上で、きっとイケメンなのでしょう♬
心の仕組み「認知科学」における「セルフイメージ」
認知科学も、考え方はまったく一緒です。
目の前のクライアントが「今」どんな状況か、過去にどんなことをしてきたか、は関係ない。
そこに寄り添い、限界を作ることはしない。
私の役割は、クライアントの素晴らしい未来をいっしょに描き、本人以上にその成功を信じること。
そして、私が寄り添うのは、クライアントの未来のセルフイメージです。
そしてそして…今回の息子の件を通して、私自身のセルフイメージも、もっと大切にしていきたいなとあらためて感じました。
自分の描くどんな大きなゴールも否定しないこと、誰よりも自分自身の未来を信じていること。
自分の未来を信じているからこそ、クライアントの未来を信じることができる。
まだまだ試行錯誤の日々だけど、息子から大切なことを教わったように思います。
息子の脳みその中に住む、セルフイメージの息子によろしく。
ナマステ!
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