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中学受験回避で数学英語の先取りが最強なのか

中学受験生と高校受験生を同時期に教えていると、算数と数学で全く同じ問題を解かせていることがある。
理科の問題は、小学生では習わないジュールなどの分野を除くと、明らかに中学受験の問題の方が難しい。
社会科は中学受験生は世界地理を学習しないのでその点は不利だが、難易度としてはあまり変わらない。
ともかく、中学受験が過酷であることは間違いありません。

では、その過酷な中学受験をせず、習い事をやりながら数学英語を先取りすれば、中高一貫校での先取り学習に匹敵する効果が得られるのではないかと考えるのは納得のいくことです。


では、先取り学習を進めることは可能なのでしょうか。

まず、英語の先取り学習について。
これは、最近はやっている「おうち英語」で学習を進めることで、中学時代に英検準1級程度を目指すことは可能だと思います。
中学受験の勉強をしないのであれば、英語学習には十分に時間が取れますので、メソッドさえ間違えなければ可能だと思います。


問題は数学です。
数学の図形の分野については、中学受験と高校受験では似たような問題が出題されます。ですから先取り学習も十分可能でしょう。
問題は代数の分野です。
変数のXYと言う概念を何年生で理解できるのか、ということが問題になってきます。
中学受験生算数を教えていて、「これほぼ方程式じゃない」という問題は出てきます。そんな問題が繰り返し出てくることで6年生の後半にはなんとなく変数の概念を理解しています。

ところが、そんな状態であっても実際に方程式をちょっと教えてみても、すぐに出来る様にはなりません。

中学受験が終わった3月後半以降、数学の基礎をやらせるとあっという間に公立中学1年の半年分くらい進んでいきます。

中学受験算数のトレーニングを積んでいない場合はどうなのでしょう。
はたして、5年生から方程式を解けるようになるのでしょうか。
6年生からであれば人により可能でしょうか。

先取り学習をして、英語の場合は問題なく高校受験をそのまま乗り切ることができます。ところが、数学の場合は高校受験で出題される範囲がかなり限定されます。
先取り学習をしていたとしても、受験用にもう一度学習しなおす必要が出てきます。

とはいえ、先取り学習が出来ていれば確かに大学受験では、かなり有利にりますので、中高一貫校に通うのと大差のない効果が得られそうです。

ただし、その先取り学習をしっかりサポートするのは誰なのかという問題があります。

現在、大学受験を見越してそこまでの先取り学習をしている塾は多くはありません。また、共に学ぶ仲間がいない孤独な戦いを続けることになります。
先取り学習をしているつもりが、学びが不十分で結局追いつかれて追い越される危険性もあります。
中学受験をするのより、本人に強い意志がないととても無理と言えるでしょう。


英数の先取りと言うのは、決して悪い考え方ではないと思います。ただ、実現するのは本当に難しそうだな、というのが自分の結論です。


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