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高校生が将来つきたい仕事ランキングはどの程度現実味があるのか、検証してみた

小学6年生は夢を見ている状態です。それから4~6年が経過した高校生ともなるとしっかりと自分の将来について考え始めると思います。
そんな高校生のなりたい職業ランキングはどの程度実現可能性があるのか、検証してみたいと思います。

参考とした資料は「ソニー生命 中高生が思い描く将来についての意識調査2023」になります。
調査方法はインターネット調査。被検者数は男女各400人、合計800名です。
小学生のなりたい職業ランキングは作文コンテスト応募者のなりたい職業でした。作文コンテストに応募するという時点で一般的な傾向と多少異なる結果だったと思われます。しかし、今回はインターネット調査だったので、より一般的な高校生の実像に近いものとなっていると思われます。

なお、検証するために日本の労働人口を7000万人と想定します。
男女の人数は同数と想定します。


男子
10位(同率)
運転手・パイロット
ドライバー(トラック・タクシー・バス)人数+パイロット人数
132万人
労働人口比
1.89%
志望者比率5.5%
乖離0.86%倍率1.46倍

比較的希望者と実労働者の割合が近いので、希望すればなれる職業と言えるでしょう。

10位(同率)
ものづくりエンジニア
人数 266万人
労働人口比
3.8%
志願者比率5.5%
乖離△1.05%

就業希望者数よりも労働者数の方が多いので、希望すればなれる職業と言えるでしょう。

8位(同率)
You Tuberなどの動画投稿者
人数2~3万人
そのうち、その収益で生計をたてられている人は2000人
労働人口比
0.003%
志願者比率7.5%
倍率1250倍
言わずもがなほぼ無理です。
高校生にもなって、こんな現実味の無い職業を希望するとはどうなのでしょう。

8位(同率)
ゲーム実況者
人数最大200人。
労働人口比
0.0003%
志願者比率7.5%
倍率12500倍
You Tuberより現実味がありません。

7位
プロスポーツ選手
競技選手としてのプロスポーツ選手数(指導者・ティーチングプロを除く)
競輪2300人
ゴルフ900人
野球 700人
サッカー800人
ボートレーサー 1600人
オートレーサー 450人
騎手 150人
以上で6900名
その他マイナースポーツを含めても8000名程度と推計
労働人口比
0.011%
志願者比率7.8%
倍率360倍
You Tuberよりは可能性はあるかもしれませんが、現実味はありません。

6位
ゲームクリエイター
ゲーム業界就業者数24万人
労働人口比率
0.34%
志願者比率
8%
乖離 3.66%倍率11.8倍
就業者数が比較的多い業界なので現実味はあります。
ただし、希望する人数が多いのでそれなりの努力・スキルが必要になりそうです。

5位
学者・研究者
88万人
労働人口比
1.26%
志願者比率
8.3%
乖離2.89%倍率3.3倍
就業人数は極めて多いのですが、志願者数が多いので倍率が高くなります。
努力すれば不可能な職業ではないでしょう。

4位
教師・教員
110万人
労働人口比率
1.57%
志願者比率
8.5%
乖離2.68%倍率2.7倍
人数比だけを見ると、それなりの倍率にもなりますが現実問題として教員不足が言われて久しいので比較的希望通りなれる職業と言えるでしょう。

3位
会社員
男性正規雇用者数男性2336万人女性1193万人
労働人口比率
約50%
志願者率
10%
人数比を考えると、どこかの会社の社員になることはそれほど難しいことではないように思われます。

2位
ITエンジニア・プログラマー
132万人
労働人口比率
1.9%
志願者比率
11.8%
乖離4.0%倍率3.1倍
就業人数が多いこと。離職率もそれなりにあることを考えると希望すれば比較的なることができる職業と言えるでしょう。

1位
公務員
国家公務員58.5万人 地方公務員274万人 合計332.5万人
労働人口比率
4.75%
志願者比率
15.8%
乖離3.15%・倍率1.7倍
倍率はそれなりにありますが、現実味のある倍率と言えるでしょう。


女子
10位
カウンセラー・臨床心理士
臨床心理士38000人 カウンセラー15万人(臨床心理士を含む)
労働人口比率
0.21%
志願者比率6.5%
乖離3.2%倍率15.5倍
学校を卒業するだけでなれる職業ではないこと。そもそもの人数が少ないことからなかなか就くことが難しい仕事かもしれません。

9位
ショップ店員
人数不明
志願者比率6.8%
アパレルの店員を指すのであれば、人手不足と言われているので就くことが難しいことはないでしょう。

7位(同率)
You Tuberなどの動画配信
男子と同じなので省略

7位(同率)
美容師
美容師56万人 理容師20万人(参考)
労働人口比率
0.8%
志願者比率7.8%
乖離3.1%倍率4.875倍
倍率が低くはないので誰もがなれる職業ではないのかもしれませんが、目指して努力すれば就ける職業でしょう。

6位
教師・教員
男子と同じのため省略

5位
歌手・俳優・声優などの芸能人
歌手1200人
俳優11000人
声優1500人
合計14700人
労働人口比率0.021%
志願者比率9.8%
乖離4.879%倍率233倍
これらの人数はタレント名鑑などに名前の記載のある人数です。俳優・声優・歌手として生計を立てているかどうかは定かではありません。従って、職業として考えて良いのかどうかという問題があります。

3位
保育士
有資格者167万人
従事者数65万人
労働人口比率
0.93%
志願者比率10.3%
乖離4.22%倍率5.54倍
倍率も高く志願者と実務者数の差もあるので、一見就きにくい職業に見えますが、有資格者でありながら従事していない人が100万人規模でいることや慢性的な人手不足などから考えると、希望すれば就くことができる職業と言えるでしょう。

2位
公務員
男子と同じのため省略

1位看護師
有資格者およそ190万人
従事者81万人+准看護師38万人
労働人口比率(準看護師を含む)1.7%
志願者比率14.2%
乖離5.4%倍率4.18倍
倍率は低くはないのですが、看護師の人手不足は言われて久しいので希望すればなれる可能性の高い職業と言えるでしょう。


小学生のなりたい職業よりは現実的に可能性の高い職業が選ばれています。ですが、ほぼ不可能と思える職業を希望している人が一定数いることには驚きが隠せません。


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