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読むSOZO KOTOTOI RADIO #10 小泉八雲著「日本の面影」から想像トーク!

毎週木曜AM7:00に更新中の音声コンテンツ「SOZO KOTOTOI RADIO」。このラジオの公式note担当、本間海鳴と申します。こちらのnoteでは、更新されるラジオの要約と、ラジオを聴きながら私が考えたことや想像したことなどを文章の形でお送り致します!

このラジオでは、毎週本の一節を紹介し、そこから着想を得て想像・妄想した、 未来の社会や人の価値観の変化などを超主観トークでお届けしています。

ラジオパーソナリティはオリジナルミュージカルを制作・興行する株式会社Protopia代表の水島さんとアシスタントのわかなまちゃんです。

それでは、第10回の内容も振り返っていきましょう!


今回の一節📗

第10回で取り上げられたのは、小泉八雲著「日本の面影」からこの一節。

「わたしにはどうもあの『日本人の微笑』というやつが理解できないのです」。

小泉八雲著「日本の面影」

明治時代に日本国籍を取得したラフカディオ・ハーン。改名し小泉八雲となった彼は、『日本の面影』という作品の中で当時の日常をエッセイ的に描いています。さて、この本の一節からどんな妄想が広がっていくでしょうか?

第10回目のトーク内容💭

今回の一節は、小泉八雲が友人のイギリス人に言われた台詞から取られています。

一節の中に出てくる『日本人の微笑』とは何のことでしょうか。
例えば、何か辛いことや悲しいことを話すとき、笑顔で話す。誰かから侮辱的なことを言われたときにも、つい笑ってしまう。
このような、笑顔になれる状況ではないときに思わずこぼれる笑みのことが『日本人の微笑』と表現されています。

外国人は、この『日本人の微笑』を不審に思っていました。何かを隠している、嘘をついている証拠だ、と恐怖すら感じていたようです。

しかし、日本で長く生活していた小泉八雲は、『日本人の微笑』についてこう書いています。

「深刻だったり不安そうに見えたりすることは無礼なことである。好意を持ってくれている人々に心配をかけたり、苦しみをもたらしたりするからである。……愉快そうな印象を与えることが生活の規範とされている」

小泉八雲著「日本の面影」

八雲はこの『日本人の微笑』が、礼儀や思いやりから生まれた習慣であることを理解していたのです。

しかし、この素晴らしい習慣は、外国人だけでなく現在の日本人にも伝わりにくくなっているのかもしれません。
例えば、職場などで怒られているときに思わず笑ってしまい「笑ってごまかすな」とさらに怒られた、という経験のある人も多いのではないでしょうか。
日本の文化であり長所でもあった『日本人の微笑』は、時が経つにつれて『自分の気持ちをあえて抑える』という形だけが残り、短所のように扱われることになってしまいました。

礼儀や思いやりは、どんなに時代が変わっても常に大切なもの。私たちは『日本人の微笑』を見直して、現代の文化に取り入れ直していくことができるのではないかと、トークは進んでいきます。

この『日本人の微笑』を筆頭に、忘れ去られつつある日本の文化はまだ他にもありそうです。現代日本に住む人々にも世界の人々にも、奥ゆかしくて美しい日本の文化を広め直していくため、今回紹介している『日本の面影』という本そのものをミュージカルにしたい、と妄想が広がっていきます。

この『日本の面影』という本には、外国人であった小泉八雲が見た「日本のいいところ」が数多く記録されています。この本の大きな特徴は、小泉八雲の鋭い観察眼と表現力。まるで当時の音まで聞こえてくるかのような描写は、私たちの知らなかった日本の文化を教えてくれます。
日本文化の魅力を伝えるのに最適なこの作品をミュージカルの形にできれば、さらに50年・100年先にも日本文化を語り継ぐことができるのではないでしょうか。

今は忘れ去られてしまった、理解されにくい日本文化。一見短所に見えても、そこには思わぬ長所が隠れているかもしれません。

本間の感想🤔

『日本人の微笑』、私もやってしまうタイプなんですよね~! 
ただ、私はこれを悪いことだと思って一生懸命直そうとしていました。今回のラジオを聴いて、「これも良い文化だったんだな」と感じることができたので、人と会話するときに少し肩の力を抜ける気がします。

たまに、不快に感じたことをはっきり「不快です」と言える人を見ることがあり、すごくうらやましいなと思ってしまいます。悲しいことや辛いことも、そのまま顔に出せばみんなに心配してもらえる。そうすると、言い方は悪いですが「自分の都合のいい世界」になっていきます。

でも、ふと思いました。「自分の都合のいい世界」になってしまったら、あまりにも『刺激』が足りないんじゃないだろうか。

悲しいこと・辛いこと・不快なことを顔に出さないと、みんなにちゃんと理解してもらえません。そうすると、それは心の中で不満に変わります。不満は徐々に怒りとか憎しみに変わるかもしれません。
でも、おそらく『日本人の微笑』を作ってしまうタイプの人は、心の中に溜まったそれを排出することができないんですよね。自分の感情を理解してほしい、でもそれを真っ直ぐに伝えることができない。そうやって心の中に溜まった色んな感情はどんどん混ざり合って、最終的にそれは『作品』になります。
そうして昔の人たちが作り出したのが、川柳とか俳句だったんじゃないでしょうか。わずかな文字数に色んな意味を隠して、自分の気持ちを表現する。もしかすると日本文化の根底には、共通して『日本人の微笑』的感情があるのかもしれません。

皆さんが考える、『今こそ思い出したい日本の文化』は何ですか?

↓↓第10回目の本編はこちらからお聞きになれます↓↓

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聴いた人の想像力も刺激し、新たな考え方を取り込むことができる「SOZO KOTOTOI RADIO」。本編ラジオも、noteも、どうぞよろしくお願いいたします。ぜひ皆さんの想像・妄想もお聞かせください!

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