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0024 - ファシリテーターの存在

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これまた知り合いにお誘い頂き、ファシリテーション講座に出た。

今回受けた講座は、半日でファシリテーションの『ファ』程度の概要をなぞるだけのもの。とはいえ、講師は都内の大学でファシリテーションの講義を週に数コマ持っていたり、ファシリテーターを増やすため日々全国へ飛び回っているという、その道を極めしスペシャリスト。得られるものがとても多かった。

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ここ数年で、特にリーダーに求められるスキルとして『ファシリテーション』という言葉を目にするようになってきた。耳にしたことはある気がするけど意味は知らないという人も多いかもしれない。勉強会などに参加すると、たまに司会進行のことをファシリテーターと呼んでいる会があるが、そうではない。

司会進行は、決められた段取りで滞りなく進行する合図を出すような存在。対して、ファシリテーターは、話し合いや会議が有意義なものになるよう、発言や進行をやりやすくする流れを作る人。物事を前に進める(今回集まった目的を果たす)ために必要な『場の空気を作る人』といったイメージ。

ファシリテーターは、これから様々な分野で必要とされるスキルだと思う。教育、ボランティア、行政、災害支援、医療・介護、地域活動、もちろん仕事でも活用できる。また、1人のスペシャルファシリテーターを誕生させるよりも、大勢の人がファシリテーターになれることが大事。いつどこで、どんな人たちで話し合う場を作ることになっても、誰かが対応できる状況が理想というわけだ。

書きたいことは山ほどあるが、講座内容をそのまま転載するわけにもいかない。なので、個人的に強く印象に残ったポイントを、手元にあるメモを基にいくつか書き出してみたい。

【ファシリテーションの効果は、参加者の『当事者意識』が高まること】
ファシリテーターの大きな役目は『参加者が発言する流れ』を作ること。場の主役はファシリテーターではない。あくまで主役は『参加者』である。それぞれが立場や価値観が違う参加者みんなが発言することで、お互いに刺激し合い、考え方や行動に変化が起こる。私たちで決めた → 自分事になった → 自分たちで納得して決めたことは、みんなで動くようになる。

【必ずしも結論が必要とは限らない】
・不要パターン:市民はこの問題についてどう感じているのだろうか、高校生はどんな悩みを抱えているのだろうか等々『現状把握』や『課題の掘り起こし』が目的の場合
・必要パターン:プロジェクト、イベントなど、その後にカタチにするためのアクションが伴う『決めるための話し合い』の場合

【意見は対立させない】
異なる意見が出ても『受け入れる』のではなく『受けとめる』ことが重要。例えば、 AとB、お互いの主張を受け入れる=それらをふまえてどうしよう、ではなく「なるほど」と受けとめる=吐き出させることで、新たなCという意見が出る流れを作る。すると、みんなが合意しやすく(前進しやすく)なる。

【参加者には、意見ではなく『感想』を求める】
「これについてどうですか?」ではなく「これを聞いてどう感じましたか?」

今回はここまで。

これら「発言してもらうための場づくりのコツ(テクニック)」を多々教えてもらったのだが、それは講座における肝(秘技)の部分だと思われるので、この場で書き並べるのは控えておく。

ともあれ、短いながらとても有意義な時間だった。実は、仕事で活用できそうだなと考え、過去に何度かファシリテーション講座を受けたことがある。講座によって教わることが異なるのはもちろん、受講するタイミングによって『今の自分にどう活かせそうか』の感じ方も変化するので、講座を受けて無駄だったと感じることは全く無い。

これからもタイミングが合う講座には積極的に参加して、ファシリテーションのスキルは磨いていきたい。知っておくと必ずや役立つはずなので、皆さんにもオススメです。

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