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0338 - 自分が見たことない家族の顔

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先日、小中学時代の1つ上の先輩と食事をしていた時のこと。その先輩が、僕の兄に消防団ですごくお世話になったんだよねと話してくれた。

兄は僕の2つ上、先輩から見ると1つ上。消防団て何?という人はコチラを見ていただくとして、地元に住んでいる同世代が集まっているということもあってか、消防団メンバーで飲みに行くことが多かったそうだ。

驚くべきことに、飲みの席で誰よりも場を沸かせていたのが僕の兄だと言う。

子供の頃から接している兄は、僕から見ると「ちゃんとしている人」だ。運動部だった部活に熱心に取り組み、常に周りには友達がいて、工業高校を卒業して地元の有名企業に就職して現在も変わらず勤め続けていて、大人になってからも地域行事には率先して参加して、数年前に結婚して、家を建て、家族で仲良く過ごしていて。

近しい人たちに心配と迷惑をかけまくってきている自分とは大きく異なる。

兄はお笑い好きだし、人を楽しませるのも好きだが、いわゆるお笑い芸人のように「はいどうもー!」というハイテンションになるような人ではない。ビートたけしのように、どこか照れ臭そうにバカバカしいことを軽く放り込んでくるタイプ。

僕が知っている兄はそんな人物だ。

しかし、先輩の話によると、お酒が入った時は誰よりも「はっちゃけ具合」が凄まじかったらしい。二次会でカラオケなんぞに行った時は、恐るべきハイテンションで、モノマネなのか何なのか判別不能のアクロバティックなパフォーマンスで大爆笑をかっさらっていたとのこと。そして、周りから面倒臭がられたり迷惑がられたりするのではなく、むしろ逆で、みんなが待ち望んでいるようなレベルでの盛り上げ役となっていたとのこと。

自分が見たことがない兄の顔。なんとなーくで想像することはできるが、目の当たりにしたことがないので、とても不思議な感じがする。

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