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0029 - マイ箸が決まっている家庭、決まっていない家庭

t= 5 d= 5

今回は、仕事や飲みの席で友人知人から収集した50人にも満たないサンプルを基に、肌感覚で書く雑話。自分の家はどうだろう程度の気軽な感覚でお付き合いください。

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ある日、友人の実家におじゃまし夕飯をご馳走になった時のこと。全員揃って「いただきます」をする直前、友人家族の起こした行動に衝撃を受けた。

食卓の真ん中にペン立てのように箸がまとめられ(飲食店のカウンター席などでよく見かけるアレ)そこから各々が箸を取って使いだしたのだ。神経衰弱よろしく、長さやカタチはほぼ同じだけど微妙に色や柄が異なる箸の中から、ペアを探して手に取って使う流れ。

気になって質問してみた。「使う箸は決まっていて、自分のを取ってるの?」

すると、全員が一斉にこちらに顔を向け「え、むしろ決めてるの?」といったご返答。

箸は食器と同じで誰が使おうと別に構わないでしょ。スプーンやフォークは家族共用だし、箸だけ決まってるってのも変でしょ。どのみち洗うし、他人の使った箸が嫌なら外で食事できないでしょ、などなど。言われてみればごもっとも。

とはいえ、自分の場合、実家(静岡県西部地区)では『マイ箸』が決まっており、食卓で誰がどこに座るかも決まっていたので、食事の際には、各々の場所にあらかじめ各々の箸も並べられているのが当たり前だった。なんなら『マイ茶碗』や『マイ湯呑み』も決まっている。そんな環境で育った身として、友人家族の当たり前に対する衝撃たるや相当なもの。

ちなみに、僕の親戚周り(静岡県西部地区と兵庫県)も『マイ箸』の家ばかり。また、お父さんの箸が長めだったり、お母さんの箸は少し短くて赤系だったり。古い価値観かもしれないが、どの家でも、家族の特徴を反映した『マイ箸』が用意されていた。

▼写真:100円ショップのお箸売り場

マイ箸

この『共用箸事変』を機に、しばらくは友人知人と会った際に『実家はマイ箸かどうか』を訊くようにしてみた。すると、『マイ箸だった』率が過半数以上を占めていてホッとした反面、予想以上に『家族共用(not マイ箸)』な回答も多くて驚いた。

集めた結果をまとめてみたところ、以下のような傾向が見えた。

▶︎家族共用(マイ箸は決まってない)率の高い地域
・東京都内
・都心通勤地域の千葉(目安:千葉市より東京寄り)
・都心通勤地域の神奈川(目安:横浜市より東京寄り)
・都心通勤地域の埼玉(目安:大宮より東京寄り)
・沖縄

→要するに、都心通勤圏内+沖縄といったイメージ。

▶︎マイ箸率の高い地域
・上記意外のほとんど

あくまで肌感覚での暫定結論なので「ウチは違うぞ」という人もいることだろう。何卒ご容赦を。

ちなみに、生まれも育ちも東京だけど『マイ箸』だったという回答も数名いた。その人たちに共通していたのは『両親が地方出身者』という点。その家庭の主の出身地によって決まる要素なのかもしれない。

地方のほうが祖父母も一緒に食卓を囲む率が高いので、それが『マイ箸』率の高さに影響しているのか。沖縄は大らかな(細かいことは気にしない)イメージがあるので、箸も家族共用でいいじゃんという流れに繋がっているのか。微妙に(絶妙に)気になることがチラホラ出てきた。

これを読んでいる皆さんの家(実家)は『マイ箸』だろうか?

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