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満を持しての文庫化

6月下旬、ガブリエル・ガルシア=マルケスによる小説『百年の孤独』が文庫化され発売されました。


書店業界では、この本は絶対に文庫化されないだろうと言われてきた1冊であり、この本を文庫化しなければならないほど、出版・書店業界は崖っぷちなのかとさえ思います。
今までに何度か装丁を変えて再販され続けてきた、こちらが満を持して…。

ネットニュースでも話題になっていたりしますが。

当店では一時的に品切れをしておりましたが、文庫担当が、版元に掛け合い(ゴリッゴリのゴリ押しw)先日なんとか数冊再入荷しました。
恐らく今日、明日には再度品切れになるでしょう。

出版元も在庫がない状態で、再入荷までは時間をようするようです。

お客様の中には、店頭に並んでいるこちらを撮影している方がおりました。きっと、「この書店にはまだあるよ!」という情報を発信なさっているのでしょう。

僕は未だ未読なのですが、書名から察する通り難解な作品のようです。
所持しているスタッフが言うには、登場人物の名前(カタカナ表記)を覚えられず途中で挫折したとのこと。
別のあるスタッフは、バズりが気になりどれだけ難しいのか読んでみようじゃないか、と購入しておりました。

「百年の孤独」は文庫化されてしまいましたが、ヴィクトール・E・フランクルの「夜と霧」はなんとかこのままの形態で出版され続けてほしい…と願います。(あくまで著者的見解。他にも数多の作品があるとは存じますが。)

こちらももし…だと、いよいよ、いよいよこの業界はヤバい…と。

既存のものは残しつつ、時代に合わせて発展するものはする。いい感じに業界が循環していけばいいなぁ。


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