見出し画像

シンガポール政府の発表はいつも土曜日?


日本のマスコミでも取り上げられているようですが、
こちらシンガポールでは、コロナの新規感染者数が、
連日3000人後半となっています。

10月21日には、本来であれば10月25日から規制解除される予定だった
ワクチン未接種者のモールや、飲食店入店の禁止措置の延長が発表されたばかりですが、

10月23日(土曜)、シンガポール政府は
新たなコロナ対策を発表しました。

要旨は以下の3つ
1.2022年から、勤務先への出社にワクチン接種が必須に。
2.シンガポール入国後の隔離(HSN)に関しての変更点。
3.家族での外食に緩和策がとられるか?

2022年から、勤務先への出社にワクチン接種が必須に。

一番のインパクトが大きかったのが、こちらの発表。
日本のマスコミ各社も大きく報じていますね。

すごく簡単に言ってしまうと、
2022年1月から、ワクチン完全接種をしていない人は、
職場での勤務を禁じるというものです。

現在は自宅勤務がデフォルトになっているのですが、
自宅勤務が解除されても、ワクチン未接種者は職場へ行くことができなくなるわけです。

以下、保健省(MOH)からの発表の要約となります。

2022年1月1日から、ワクチンを完全接種した人、あるいは過去270日以内にコロナから回復したスタッフのみが、職場への復帰が可能。
ワクチン未接種のスタッフは、職場に戻る前に検査をする必要があり、陰性でなければ、職場には戻れない。
検査費用は本人負担。
MOHが認証した施設での検査結果のみが有効。
また、検査結果は24時間有効。

ワクチン未接種者は、陰性証明があれば、職場へ行くことができるけれど、この証明は24時間しか効力がないので、こんな検査を毎日自費で受ける人はいないはず。
職場での勤務は、実質無理と言うことになります。


ただし、既にシンガポール国民(長期在住者も含む)の84%が2回目のワクチン接種を完了していること。
そして、職場へ行く必要のある年代の人だけであれば、それほど大きな影響は無いと政府は考えたに違いありません。

また、医療的な理由でワクチン接種が不可能な人で、職場へ行く必要がある人例外を認める、としているので、影響を受ける人はかなり少ない数になるはずです。

https://mothership.sg/2021/10/mom-employees-vaccines-exempted/

シンガポール入国後の自宅隔離方法の変更

こちらは、行動範囲を狭めるものでは無く、
海外に門戸を開く政策となります。

シンガポールでは、安全国(カテゴリー1)を除いた海外から入国した全ての人に、HSNと呼ばれる隔離が義務付けられています。

このHSNの方法は、今までも、めまぐるしく変化しているのですが、
今回の発表でも大きな変更がありました。

以下、シンガポール保健省(MOH)からの発表の要約です。
*日本は現在カテゴリー2です。

HSNの方式の変更
PCR検査数の変更
シンガポールへ入国できる国の変更


HSNの方式が変更される。
10月26日23時59分から、カテゴリー2および3からの入国者は、一緒に旅行をしていない隔離対象ではない家族が同居する自宅において、同じ設備を利用しての隔離(SHN)が可能になりました。

バストイレ付きの個室での隔離は必須ではなく、衛生面に注意すればバストイレのシェアも可能となります。

これまでは、他の家族が自宅にいる場合で、バストイレ付きの個室が無い場合、自宅での隔離ができなかったので、これは大きな変化だと思います。

PCR検査の数が少なくなる。

カテゴリー2からのシンガポール入国者に義務付けられていたチャンギ空港での到着時PCR検査が、10月26日23時59分から免除になりました。

これで、シンガポールで行うPCR検査は出発前&隔離終了時の2回になります。


シンガポールへの入国緩和

今まで、入国できなかったバングラデシュ、インド、ミャンマー、ネパール、パキスタン、スリランカの各国もカテゴリー4として入国できるようになります。

シンガポールは外国から多くの労働者として雇い入れていました。
その多くが、上記の国々です。

仕事現場の人手不足が少しは、解消されるでしょうか。

また、これらの国からは労働者だけでは無く、留学生も含まれます。
入学する生徒数の減少で困っている学校にとっても朗報かも知れません。



ワクチン非接種者に冷たいこの政策、日本からはどう取られるか?

確かに今回の、非接種者は職場に来るな!
と言う発表は、
そこだけ切り取ると、
「シンガポールってなんてひどい国なんだ!」
「人権はないのか」
と言う声が上がってきそうです。

既にそういう声も聞いています。

でも、最初に説明させて頂いた&それ以外の事実があります。
1.84%が2回目のワクチン接種を完了していること。
2.96%の雇用者が既に2回目のワクチン接種を完了していること。
3.医療的な理由でワクチン接種が不可能な人で、職場へ行く必要がある人は、例外として認める。


しかもこの政策に先駆けて、mRNAワクチンに加え、シノバックもワクチン接種の対象に含めています。
これで、mRNAワクチンを接種する事ができない人への対処も完了したといえるでしょう。
となると、実際に職場に来ることができない、従業員はかなりの少数派。


シンガポール政府が目指しているものは?


やはり、一日も早い経済活動の再開なのではないでしょうか?

でも、なぜかここ数ヵ月間の間に
感染者が爆増してしまい、なかなか減る気配が無い。

でも、国は開きたい。
そうなると、頼れるのは、ワクチン接種しか無いのでは………


この、片方で厳しい引き締め、一方では海外との行き来の再開と一見相反する政策をこれからどうやって進めていくのか、
そしてその政策が果たしてうまくいくのか、
とっても気になります。

最後におまけ

コロナ対策タスクフォースのロ-レンス代表から、
もし、感染者数が減ったら、2名縛りの飲食規制等を緩める用意はあるとの、発表が23日(土曜)に同時に行われています。

こうやって、少しは良い知らせを入れておかなければ、
国民のストレスは、やっぱりたまって行く一方ですね。


どうか、ここ数ヶ月でこの状況が好転しますように。
そして、子供達が安心して家族と一緒に各種施設に行けるようになりますように。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?