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【解読#3】PropTech 3.0: the future of real estate (3) Chapter 2

3.0があるならば、2.0はどうした。1.0もあるのではないか。

本チャプターでは、PropTech1.0と2.0までに至る流れについて言及します。

PropTech1.0は、米国や英国などにおいて、1980年代中頃に勃興しました。なぜこの時代なのかというと、パーソナルコンピューターの出現が大きな要因となっています。1977年にはApple IIがリリースされ、その6年後には、IBM PC XTが市場に登場しました。表計算ソフトの登場などにより、データを用いたリターンの分析などが盛んになりました。1980年代後半には、商業用不動産の分析や運営をサポートするソフトウェアやソリューションを提供するArgusが設立されました。

しかし、これらのテクノロジーは、「閉鎖的」でした。顧客によるカスタマイズが必要で、ユーザーフレンドリーからは程遠い状態です。

その後、PropTech2.0の流れがやってきます。PropTech2.0は、均質的なアセットタイプで公開情報がたくさんあり、市場規模の大きい住宅系アセットをターゲットにしています。主に関係のある技術は、eコマースやソーシャルネットワークおよびオープンソースソフトウェアなどが挙げられます。

PropTech2.0は、以下のような不動産の特徴にどれだけ切り込めるかが鍵となっています。

1. 不動産の老朽化
2. キャッシュフローはリース契約により左右される
3. 需要と供給の波に時間差がある
4. 鑑定評価によりリターンが左右される
5. 非流動的な市場
6. 非均質的な資産であり、調査とデューディリジェンスにコストがかかる
7. ローンが、不動産のリターンとリスクを歪める
8. ミスプライシングの可能性
9. リターンが、経済サイクル(8~9年)により支配されている
10. 運営するのに時間とコストがかかる

【まとめ】
本チャプターでは、1.0から2.0までの流れを確認しました。

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