見出し画像

2023/2/4 #tasogare02 と ANISON MATRIX!!に出演した話

はじめに

2023年2月4日。
この日は俺の人生史上最も印象深い日になった。
一日に3本もフルでDJをしたこと、そしてタイトル通り、ANISON MATRIX!!(以下、マトリ)に出演させて頂いたこと・・・。
正直、現時点でもあの日の出来事が夢か現実かはっきりしていない。
ここにざっくばらんに書き記し、辿っていきたいと思う。


イベントについて

TASOGAREとは

俺が所属しているオールジャンルイベント「あかつき!!!!!」と、これまた東京を拠点に活動しているオールジャンルイベント「UNDER Freaks(以下、ユーフリ)」とのコラボイベントである。
実はちょうど3年前に開催しており、その当時あかつきに所属していなかった俺は客として遊びに行っていたイベントでもある。
両者は同じオールジャンルイベントでありながら、陰(ユーフリ)と陽(あかつき)のような構図ができていて、非常に面白い親和性が見られるイベントで楽しませて頂いていたので、今回あかつき陣として出演するのを楽しみにしていた。

ANISON MATRIX!!とは

秋葉原MOGRAにて毎月初開催される、10年以上の歴史を誇る言わずと知れたアニソンリミックスの老舗イベント。現在のアニソンリミックスシーンにおいて知らぬものはいないと言っても過言ではないほどの絶大な影響力とカリスマ性を誇り、尚もシーンの最前線を走り続ける伝説的なイベントである。
この俺も例外に漏れず、アニソンリミックスというシーンを知りたての、DJなんぞつゆ知らずの時代から遊びに行っていたイベントなのである。
そんなイベントから、ついにお声がかかった、というわけである。
大変に溜飲が下がる思いでした。詳しくは後述。

オファーについて

まずはTASOGAREについて、あかつき側として開催予定という連絡はあったものの、その後の進展が不明なまま年末に突入。
ユーフリが2023年5月を以て終了するとの告知もなされ、時期的にああ開催は見送りか〜などと思っていたら突如主催より2月TASOGARE開催の連絡が!!

よっしゃ、やるんならやったるで〜あかつき開催も久しくやってないしなあ、予定空いててよかったなあオイなどと思いつつ、予定を確保。
年明け、詳細の話がすこ〜しずつ流れてくると2フロア開催であることが判明(!)あかつき側の演者が事情で出れない人が多かったため、主催よりメインとラウンジ両方やってくれ!という依頼が為された。メインはオープンをやるらしい。
まあまあ、オープンDJって好き放題できるし、ラウンジも肩の力抜いてできるしやったるか〜などと、この時は軽く考えていた。
レギュラーDJというのはいい意味で力抜いてイベントの空気作り、所謂仕事に徹することができるので割と好きである。そこまで肩肘張らずにぼんやりどうなるかな〜などと考える日々であった。合間に前回出演のIMCEもあって、脳のリソースをそこまで多くは割いていなかった(いい意味で)。

そんな最中での話である。
とある日、滅多に動かないTwitterのDM欄に通知が来ていた。
最近のスパム垢の異常発生によってほとほとうんざりしていたのだが、一応内容はチェックする。どうやらスパムじゃないらしい!
こうなってくると気になるのは内容で、恐る恐る内容を開いてみると、目を疑う一文がそこには記してあった。

「2/4、ANISON MATRIX!!にご出演いただけませんか?」

え?
E?
んん?????

文章を文章として受け入れるのに数十分を要した。
なんてったってあのマトリである。何も知らない時代から、ずっと目標のひとつだった、あのマトリから、出演依頼が来ている。
しかも、2/4に。

数十分ののちに、絶叫した。のたうちまわった。飛び跳ね回った。腰を痛めた。
断るべくもなかろう。深呼吸ののち、快諾。

この時、2/4、修羅の3本DJが確定した瞬間である。

イベントに至るまで

大いなる出演には大いなる責任がつきものである(蜘蛛男)。
さて何をやったものか、ここから先、脳のリソースはマトリにほぼほぼ注がれることとなった。
なんせあのマトリである。オーディエンスの数は尋常ではない。
そんな大舞台で下手でもこいたらヤバイ!!!!怖すぎる!!!!!!!
まず思考が恐怖に支配されてしまう。対処法について思考を回らす日々が続く。
友人ら、諸先輩方にアドバイスを求める。いただく言葉に共通することはこれだった。
「好きにやったんさい」

そうだ。俺はゲストだ。周りに合わせて空気読んでやるんだったら俺でなくたっていい。こういう大舞台だからこそ、好きにやって「なんだコイツ」と思われるぐらいでいい。空気を読むのはレギュラーでやればいい。ちょうどその日のデイでやるし。
安直な発想ではあるが、マインドの切り替えに成功。マインドの切り替えは大事である。ここで変に腐ると、のちに遺恨を残すというのは今までの人生の経験則。
そうと決まれば、自分の好きなものを突き詰めていくだけだ。
アドバイスをくれた皆様、本当にありがとうございます。

当日(TASOGARE)

会場は例によって中野heavysick ZERO(以下、ヘビシ)。
TASOGAREのタイムテーブルにて、自分の番手はメイン一番手、ラウンジ中盤だった。久々のオープン楽しみ〜と思いつつ、ラウンジ何やったもんかとまるで決まっていなくて焦り。

メイン

オープンに関しては、ほぼほぼ人のいない暗いメインフロアでアンビエントかけ倒し。早見沙織さんのmistからAphex TwinのXtalに繋いだりして楽しかった。
あと人いないところで星座になれたら→夜の向こうへやったらマジで絶頂した。どっかでまた擦り倒す。徐々にビートを足していって、次の番手のOnnojiさんへ向けてエレクトロスウィングでパス。
一本目のDJが終わった時点でなかなかの疲労蓄積を実感。加齢、体力無さすぎ、これやばくね・・・?でまた焦り。

あとはラウンジまでお客として楽しむのみ。徐々に人も増えてきていい感じだ。ヘビシのこの2フロア使ってのオールジャンルの混沌とした空気感、なかなか久しぶりでギアが上がってくる。
ゲストのH.K.WORKSの圧巻のプレイに魅了される。ヘビシのメインの空間にマッチしすぎていて畏怖すら感じるレベルだった。番手が近づいてきたのでラウンジへ。

ラウンジ

前の番手のみゅぜくとケトンのB2Bが一生2018~19年のアニリミ黄金期に流行ったアニソンをかけ散らかすシャバDJでウケていたらそのまま番手が来た。あ、そういう感じね?といった形でリトルリドルで受け取る。そうだってんならこれしかないでしょう。
その後はご機嫌な130帯の音ゲー曲やらハウスやらを繋いでいく。メインでゲストのMaozonさんが始まったあたりかな、と言うところでドラムン聴きたいっしょ?とばかりに174帯にトランジションしてひとしきりにドラムンをやっていく。
次の番手のKento Watanabeさんに向けて再び130帯に落としてパス。正直、何で渡してもうまく対応できる方だと思ってはいたのだが、彼のイメージは130帯のDubなどが強く、個人的に見たいとも思っていたので落としちゃいました。CHU!私情を挟み込んで申し訳ございません。
個人的には、かなり調子良くできたと思っている。いい意味で頭の空っぽなプレイができた。

出番が終わればあとは客に徹するのみ。酒を飲み久方ぶりの方々とも挨拶をしたりして、メインとラウンジを行き来する。しまじろーの様子を伺いつつ、DJ Shimamuraさんのプレーで爆あがり。Shimamuraさんはやはりいつでもヒーローだな、と思う。
酔いのせいか、ゾーンに入ってきてこりゃイケる!と舞い上がってくる。しかし、その読みは大きく外れることとなる。
その後はトリのケトンによるセツナイロで精神崩壊しつつイベント閉幕。
かつてのアニリミ全盛期を思わせるわちゃわちゃ具合で楽しかった。


当日(ANISON MATRIX!!)

イベント後四文屋で軽く打ち上げをして、HokBoyさんとともに早抜けし秋葉原MOGRAへ。
この時点で勘づいていたのだが、ゾーン効果が切れた。
四文屋でコーラしか飲めなくなっていたのである。
しまった、完全にペース配分を間違えた。一律の不安を抱きながら、向かいの電車で狼と香辛料VRのメインテーマであるn-buna feat. Sarah Furukawa - Silenceの話などをしながら緊張を緩和させつつ秋葉原へ到着。
MOGRAに入り、諸々の手続きなどを行う。ああ、俺は本当にマトリに出るんだなと実感が強まり、背筋が伸びる音がした。わからんけど、「パシン」みたいな音がしたと思う。
レギュラーの皆様と挨拶を行い、イベントスタート。

続々と集まるお客様。ヤバイ、マジでマトリだ、すごすぎる。
TASOGAREから回してきてくれた方や、友人が続々と集まってくれて、もはや半泣き状態。普段、クラブに来ない友人まで来てくれて本当に感極まる。
レギュラー陣による盤石のプレイ。安定感が凄すぎる。個人的にDJの進化はレギュラー時に現れると思っていて、ここまで安心感あるプレイはなかなかできるもんじゃない。憧れである。
この時点で体は既に極限状態に至っていた。しかし、余力を振り絞りやるしかない。
俺の番手は同じくゲストのyoswuさんの次だった。yoswuさんのプレイはというと、圧巻のアニリミドラムンベース、自作ブートの祭りでフロアを完全支配。圧倒されてしまった。
説得力が段違いである。ええ俺この後にやるの・・・?と本気で不安になりながらも番手は回ってくる。特大アンセム、Be Somewhere(yoswu Remix)にて受け取り、番手が始まった。

正直、プレイ中の記憶が断片的すぎてあまり正確なことが書けない。
上を参考に思い出しながら書くと、まずはVOY@GERで受け取り。
一度流れを断ち切ってしまう形にはなってしまったが、それをしてでもこの曲は最初に掛けたかった。合同を控えていることもある。
この空の向こう側には、どんな世界が待ってるんでしょうね。本当に。

音ゲー曲、ゲーム音楽などなどを主に、自分の大好きな曲たちを繋いでいく。あまりフロアが受けてないっぽい時の冷や汗の出方が尋常ではない。いつになってもこれは慣れない。
途中で、J-COREの流れからかなり思い切ってBEYOND THE STARLIGHTをぶっ込んだ。本当に、大好きな曲だ。
青春全部・・・を賭けられたかというとあまり自信はないが、これが生きている証なのである。誰よりも光りてえ〜〜〜〜!!!!!!!
その後ひみつ基地をカットインしたかったのだが、ドッキリビックリREVモードに入ってしまい一度音が止まった。その節は誠に申し訳ございません。マジで悔しい。
アニソンマトリクスという空間はみんなの宝物だが、同時に私だけの宝物なのである。日付はとうに変わり、今日という日を、また無駄にしていこう。これを伝えたかった。
その後は大好きなフルカラープログラム(流星前夜Ver.)、パンとフィルム→ソラニンをやって、プラリネ。あなたからもらったこの場所で、素直になれただろうか。
そしてこの度カバーが発表された青春そのものである空想フォレストで締め。

改めて思うと、下手もこいたし自我に寄りすぎた部分があるなと思ってしまったところもある。だが、それでいい。1日かけて、そこを肯定できるように気持ちの整理はついた。
やり切った。精魂は尽き果てた。みんなに声をかけてもらった。少しだけ泣いた。

その後のmeloさんのプレイは流石であった。俺が好き放題やった後の流れを崩さず、いつものマトリの空気に難なく戻していったのである。レギュラーかくあるべし、とはこのこと。惚れてしまいました。
全てが終わってグロッキー状態のところ、DJ Heero Yuyさんの劇薬とも呼べるカオスなプレイで破顔一笑となり、回復。
その後のchefobaさんのカオス空間からの引き戻しも圧巻であった。あの後にやって成立させられるの凄すぎる。本当にマトリのレギュラー陣はかっこいい。
HokBoyさんの大盤石の締めにて、今回のアニソンマトリクスは閉幕した。
本当に一瞬だった。マトリが楽しくて一瞬なのはいつものことだが、今回体感2時間もなかったんじゃないか、と思うほどであった。

総括

次の日は、当然の如く一日中意識を失っていた。
実のばあちゃんと漁港で闇金の取り立てをする夢を見た。

1日を終えて、反省点は多々あったものの、今の自分にできることは全てやり切ったと思う。
TASOGAREについては心の余裕を持ちつつプレイできたところもあるので、ああいう余裕をゲストとしても出せていけたらいいなと思っている。今年の目標、それだな。
あかつきは近々告知が出ると思うイベントも含め、おもろい施策を今年も用意しています。是非是非、レギュラーとしてたのしませますので、ご期待ください。
コラボ先のユーフリも5/27に華々しいラストイベントを控えていますので、是非是非遊びにいきましょう。俺も行きます。

ユーフリのデザインセンス、いつも思うけどバチクソイカしてて本当に羨ましい。

さて、マトリですが、自分の今出せる全力があの形だったと今は思います。
どうしても「もっとやれたんじゃないの?」という悪魔の囁きが付き纏ってくるのは今に始まったことじゃなく、今回も例外ではない。
しかし、たられば思想は本当に良くない。ここは人間的にも成長する機会だろうと、しっかりと自分のやったこと、やれたことを噛み締めていきたい。

音を止めたこと、緊張で動きがガッチガチになっていたこと、Oblongarさんがせっかくシャンパンを持ってきて「ソラニンのサビで開けようぜ!」と用意していただいたのに、俺がシャンパン開けるのが下手すぎて「ヌポン」といった開き方になってしまったことなどなど、反省点に関しては尽きることはない。自分のプレイは認めつつ、そこはしっかりと反省して糧にしていきたいと思う。

帰り、猛烈な吐き気を押さえ込みながらTwitchのアーカイブを見て、押し寄せる怒涛のコメントに、とうとう涙が抑えきれなくなった。朝が、降り注いでいた。

本当に、本当に、呼んでいただいたマトリクルーの皆様、ここまで活動を応援してくださった皆様。いつも遊んでくれている友人の皆様。本当に、ありがとうございました。
間違いなく、俺の人生の一ページとして大きく刻まれる日となりました。
今後どうなるかなど誰にも分かりませんが、あらゆる意味で大きな指針の一つとなったように思います。

今後とも、様々なところでお声がけいただきましたら自分らしさを忘れず、堅実に皆様を楽しませられるよう精進して参りますので、何卒、よろしくお願い申し上げます。

長文、失礼いたしました。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?